あらすじ
この腐った国を変えると誓ったノイエは、王女と国王の関係をとりもち、軍師として瞬く間に出世!
その後も教団との関係も深い大物、第二王子を釣りだしたり、敵スパイを捕えたりと八面六臂の活躍を続けていた。
だがそんな時、策謀と卑劣な秘術で王国を陰から操る外戚ツバイネル公が、予想外の政変を起こしてしまう。
勢力の大転換で窮地に陥るリンたちは、完全決着のため、影武者に敵貴族の切り崩しにとあらゆる知略を用い、最終決戦へと挑む!
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Posted by ブクログ
オネエ軍師2巻はツバイネル公との内戦を描いた、上下巻構造による完結巻。
元からネット連載版でこのサイズであり、綺麗に納めて完結している形である。
この作品の書籍化は(タイトル変更を除けば)よくできた書籍化だと改めて思う。
加筆による上積みはあまり感じられないが、元からよくできたストーリーであり、読み応えとしては文句なしに満足度が高い。
その上で、保志あかりさんの描くデザインはスマートで魅力的であり、例えばネルヴィス王子のキャラデザの爽やかイケメン王子様感などは完璧。
主人公と彼が対峙する挿絵などは、まさに書籍化の魅力だと思う。実に良い絵だった。
書籍版特設の加筆としては、巻末の「魔女秘術大全」は最高に楽しいファンサービスの類である。
キシモジン・シンジャの打ち手に軽く触れたり、あるいは魔女たちの素性を暗喩するようなエピソードが紹介されている。
特に、漂月さんの過去作ファンにとっては「ジュナの歪曲儀」に関する解説はすこぶる良かった。さらっと書かれている内容は実にエモい。
ガチ中世な西洋風の、土着貴族のゴタゴタ戦争物語、楽しませていただいた。
シンプルに星五つで評価したい。
設定がしっかりしてよく出来てる
設定がしっかりしていて、よく纏まっている。
転生物には珍しく、いわゆる魔法では無く、今世での魔女のアイテムを使ってる点は、面白い。
ただ前世の記憶は戦略に影響を与えてるが、知識の活用は少ない感じがした。