【感想・ネタバレ】飼い喰い 三匹の豚とわたしのレビュー

あらすじ

「記憶していた以上に凄い本だった。これは奇書中の奇書と言っていい」
解説の高野秀行氏も驚嘆!
前人未踏の養豚体験ルポルタージュ。

ロングセラーの名著『世界屠畜紀行』の著者による、もう一つの屠畜ルポの傑作。
生きものが肉になるまで、その全過程!

世界各地の屠畜現場を取材していく中で抱いた、どうしても「肉になる前」が知りたいという欲望。
養豚が盛んな千葉県旭市にひとりで家を借り、豚小屋を作り、品種の違う三匹の子豚を貰い名付け、約半年かけて育て上げ、屠畜し、食べる。
「畜産の基本は、動物をかわいがって育て、殺して食べる。これに尽きる」。
三匹との愛と葛藤と労働の日々に加え、現代の大規模畜産での豚の受精、出産から食卓にあがるまでの流れも併せて踏み込み、描いた前代未聞の養豚体験ルポルタージュ!

※本書は2012年に岩波書店から出た単行本を加筆修正し、文庫化したものです。


【目次】
はじめに なぜ私は自ら豚を飼い、屠畜し、食べるに至ったか

見切り発車
三種の豚
システム化された交配・人工授精
分娩の現場で
いざ廃墟の住人に
豚舎建設
お迎え前夜
そして豚がやって来た
日々是養豚
脱 走
餌の話
豚の呪い
豚と疾病
増量と逡巡と
やっぱり、おまえを、喰べよう。
屠畜場へ
何もかもがバラバラに
畜産は儲かるのか
三頭の味
震災が

あとがき
文庫版あとがき
解説 高野秀行

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

豚を自分で育てて自分で食べる。思いついてもできない。衝撃的な奇書中の奇書。こういうノンフィクションが読みたかったんだ

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2025年05月29日

Posted by ブクログ

豚を飼って、最後に食べる
いのちの大切さを学ぶだとか、そんなことではなくて…
とにかく読んでみて!
と人に勧めたくなる。

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2025年04月12日

Posted by ブクログ

面白い、ただその一言に尽きる。

作者が3頭の豚に名をつけて飼育し、肉として食べるまでを記した本。養豚に携わっていたため「あるあるだなぁ」「わかる…!」と思う点が非常に多かった。またその場その場の光景が目に浮かび、書き手の飾らない感情がひしひしと伝わってくる表現方法が見事で、引き込まれるように夢中になって読んでしまった。

これ程の濃くて面白い経験談が詰まった本が800円で買えてしまう、読めてしまうとは…本というものの安さに改めて驚く1冊だった。

恐らく肌に合わない人もいるだろうと思われるが、養豚、豚に興味がある人はもちろん、肉が好きな人にも、動物が好きな人にも読んで欲しい。

最後にもう一言。本当に面白かった。

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2024年04月20日

Posted by ブクログ

よく子どもに生き物の大切さを教えるのが難しいとか言ってたりするわけだけど、いやそりゃ難しいわ。というか何も分かってねーな、ってことが分かった。無知の知ってやつか。
というわけで、まずやってみようという著者のバイタリティには恐れ入る。色々と大変だーとか言いながらも他の人に助けてもらったり、でも結局は自分でも苦労をするというこの姿勢は見習いたい。
そして名前もつけて可愛がったブタを殺して食う。イルカがかわいそうだと言って押しかけて嫌がらせをするだけの緑豆あたりに比べてもしっくり来ることこの上なし。
って別に政治臭があるわけでもなく、説教臭くもなく、ただやってみた。ノンフィクションってこういうことか。

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2023年09月20日

Posted by ブクログ

本書は動物愛護・保護的感情論から’肉を食うのを止めよ’とか、道徳的視点から’命の有り難みを噛み締めよ’等といった主張をするものとは全く一線を画する、私の内に強烈な印象を刻み込んだドキュメンタリー。

自ら飼って育てた豚を捌いて食べるなんてかわいそう!信じられない!という気持ちを抱くのは何ら不思議ではないし、そもそも著者の内澤旬子先生だって悪鬼羅刹ではないので屠畜の日が近づくにつれての複雑な心情を明かしているし、当日も「辛かった」(p251)「せつなかった」(p257)という瞬間があった事を綴っている上に「豚がかわいくてしかたがなかった。」(p158)と振り返っている。
ここで大事な事は、そもそも内澤先生は三頭の豚をペットではなくて家畜として飼い始めた訳で、飼い出した理由は世界中の屠畜現場取材の過程に於いて屠畜場に送られてくる家畜達そのものの事についてを知りたいと思った、という学究的関心による。

かわいそう!信じられない!という反射的反応の根拠って相当曖昧で、「何がかわいそうで何がかわいそうでないか」(p155)とか「動物を食べるのがかわいそうで、植物を食べるのがかわいそうではないと断ずる理由はなにか。」(p336)とかって突き詰める程に、結局はそう考えるその人の「単なる習慣」(p158)に過ぎないエゴイスティックな押し付けなんだろうなと私自身の事も含め、改めて考えるきっかけになった。
…と書いていてふと思ったけど、ついさっき豚の生姜焼きを食べたんだよなあ。結局のところそんなもんよ。

ちなみに、三頭の豚が屠られる場面以上に衝撃的だったのは分娩立ち会いのシーン。豚舎に入って「まず目に入ったのは、下半身がちぎれてなくなって死んでいる赤ちゃん豚だった。」「猫が入ってきて食べちゃう(中略)それと初産の母豚は(中略)驚いて噛み殺したり、食べちゃう」(すべてp66)らしい。絶句。まあ猫問題はともかくとしてパンダだって育児放棄するっていうし、母に無償の愛を強要するのはそれこそエゴイスティックな無理強いというものでしょう。

他にも大規模養豚業が孕む問題点だとか持続可能な循環型農場の課題点だとか、様々な知見を得られた一冊でした。


よく学校での「いのちの授業」を巡って意見が割れたりもするけれど、勿論子供達に棍棒やナイフを持たせて手ずから解体にあたらせるのは慎重に為されるべきだが※注※、屠畜業についてをタブーとして隔離・隠蔽するというのは却っていのちや食べ物をぞんざいに見做している事になりはしないだろうか。
少なくとも、私は自分の子供たちには食卓にあがる
食べ物についてを(肉だけじゃなくて)きちんと説明出来るようにありたいと月並みながら思いました。

(訂正・追記)※注※について、屠畜場法第十三条に「何人も、と畜場以外の場所において、食用に供する目的で獣畜をとさつしてはならない。」と定められておりました。けどこれ、教育目的であればOKなのだろうか?

1刷
2022.11.20 訂正・追記

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2022年11月20日

Posted by ブクログ

正確には私が読んだのは岩波書店の単行本版である。

これは最高におもしろい本だ。
内澤旬子さんは『着せる女』でこんなおもしろい人がいるのだなと認知。
この本は出版当初に評判になったものの読んでおらず、たまたま手に取ったら内澤旬子さんだった。

ロシアが開発したイエバエを使った「ズーコンポスト」という豚の糞尿処理方法の話と、自分の「大」をおやつに与えたら見向きもされなかった、というエピソードが興味深かった。

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2021年08月28日

Posted by ブクログ

初、中澤旬子氏です。はじめはグロテスクなイメージで、おそるおそるといった感じでページをめくっていましたが、途中からは目が離さなくなりました。3匹のブタたちがどのように成長していくか、どんな苦労と工夫があるのか、そして中澤さんがどんな気持ちになっていくのか。次の展開が気になって、読み終わった後も、もうしばらく後日談を聞きたくなってしまいました。

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2021年07月14日

Posted by ブクログ

Cocco「My dear pig」を思い出す内容。
「思いついたらなんでもやってみよう!」という筆者のパワーとエネルギーが素敵。
そういえばうちでも昔、鶏飼って食べてたな。ヤギもいた。私の乳用だったらしいけど、しょっちゅう私をどつくから売り払ったとは母の話。でも、食用動物に名前はつけてなかったぞ。
あと、たまたま遊びに行ってた同級生のうちで飼ってた牛が逃げ出して、ブロック塀の上に避難したこともあったっけ。そういう家畜まみれの幼少期を送った人間から見ると、最近の豚ってずいぶん過保護に飼われてるんだなーという感想。しかも、確か豚って犬並みかそれ以上に賢いんじゃなかったっけ?さらには遺伝子的に人間に近いんだとかなんとかで、移植用の臓器を豚の体内で育ててる(た?)とか。うーん、なんか鶏しめるのとはレベルが違う感じ。でも、今日の夕飯は酢豚なのだった。うん、せめて残さず食べよう。My dear pig is you♪

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2021年04月25日

Posted by ブクログ

「世界屠畜紀行」を読み終えた私に、akikobbさんから「次は『飼い喰い』を熱烈にオススメします!」とあったので紐解いた。なんやかんやで、ここまで遅くなったけど、安定の内澤節が、クセになりそうな読書だった。中毒にならないうちに撤退したいと思う程に。

屠畜工程に世界の誰よりも詳しくなった内澤女史は「次はその前の段階、種付けから飼育、売って食うまで全部体験してみたい」と理の当然の如く発想して実行に移す。もとは革製品を作りたいという欲望から此処迄来たらしい。その泥縄的人生は、私もわからないことはないけど、行動力とコミニュケーション力、楽天性で、人生の指針にはしたくないと思う。

馬の種付けなどは未だ原始的だけど、豚はある意味オートメーション化しているのは少しショック。偽牝台で精子採取、人口受精、基本的に「父は不明」なのだそうだ。豚の「去勢」の仕方も初めて知った。畜産民族(韓国やモンゴル、一部中国)は、これらを日常化しているのだから、日本人の精神性といろんな所で違うのも当たり前なのだ。

女史は、一から豚小屋をつくる。これがかなり大変だし、説明ないけど夫と離れて一人暮らし、幽霊屋敷のような小屋を大改造して半年間住むわけだ。この本で初めて女史の近影を見たけど、なんと細面の眼鏡美人さんだった。それが飼料とクソまみれで半年間奮闘したのだから、なかなか男前と言わざるを得ない。

ちなみに豚は3キロ食べて1キロ太る。一頭あたり70キロの枝肉を作るのに115キロの生体重にするとして、345キロの餌を食べて、980キロの糞尿を出すということだ。3匹だから、この3倍。私は勘弁してもらいたい。

女史は飼育豚に「夢、秀、伸」と名前をつける。飼育関係者は揃って反対。女史はしかし「昔の小規模農家ではそうではなかったか」という。その上で殺して食べる。一応私も頭の上では女史を理解する。

少数飼育だから試してみるようなことも幾つか。例えば、豚は人糞を喰うかどうか。確かに高野秀行のミャンマー記事ではそんなこと書いていた。女史が夜中に出したソレを持ってゆく様はなんとも‥‥。結果は⸺。

ところどころ、サラッととんでもない事書いているのが、内澤節というか‥‥。例えば、「乳癌で4回目の手術から7月でやっと一年経った」のに、友だちもびっくりするぐらいの筋肉労働しているとか。「20年ぶりに夜中に非現実的な、つまり霊的な足音を聞いてしまい」長く住む気が失せたとか。そりゃ、こんな処そもそも住めないだろうけど、気になるのはそこじゃない。「乳癌」「霊的」をもっと説明して欲しかった!

「健やかに育て」と愛情こめて育てることと、それを出荷して、つまり殺して肉にして、換金すること。動物の生と死と、自分の生存とが(たとえ金銭が介在したとしても)有機的に共存することに、私はある種の豊かさを感じるのだ。大規模化して薄まっているとはいえ、やっぱり畜産の根本には、この豊かさがある(190p)。基本、女史に賛同します。

屠畜から枝肉になり、内臓から骨から皮から全て持って帰って、3人のシェフに料理してもらい、大試食大会を起こす過程は、本書のクライマックスである。その前に、驚愕の事実がわかる。こんなに苦労して育てた豚の枝肉、一頭あたり約2万円にしかならないのだ(2009年価格)。いや、確かに私もこの20年間100g100円以下の肉しか買わないようにはしてきましたよ(最近は高騰で肉そのものが買えない)。それとこれとは別。畜産農家の厳しさがよくわかりました。

2009年9月29日、3頭を食べる会が行われた。200人以上が来たという。多分私のような好奇心の塊が行ったのだと思う。みんなブログで、女史の苦労や赤ん坊から育ててきた豚たちをよく知っているはずなのに、出てきた料理は、あっという間に無くなる勢いで消費され尽くしたのだそう。内澤女史も食べる時間なかったようで、可哀想たらありゃしない。やはりトークの時間を設けてしんみり食べるさせるように仕向けるべきだったと、他人事ながら思う次第です。とっても気になったので、ブログで募集した「お知らせ」見てきました。会費は2500円だった。それでも正味見入りは50万円ちょっと。あの手間暇と実際の費用を考えると、とてもPayはしない。まぁ無事本にはなったけど、あんまり売れているとは言えないし⸺。

akikobbさんからは、高野秀行さんの解説だけでも読んで!とおススメ頂いていましたが、解説デザートは勿論美味しかったですが、やはりメインディッシュは最高でした。


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2025年06月08日

Posted by ブクログ

「この本は、二〇〇八年一〇月から二〇〇九年九月までの一年間をかけ、三頭の肉豚を飼い育て、屠畜場に出荷し、肉にして食べるまでを追ったルポルタージュである。」

 本の紹介としては、冒頭のこの一文に尽きるが、まあ壮絶である。当たり前のことながら、「豚飼養体験サービス」なんて商品が世の中にあるわけではない。自分で育てた豚の肉を食べたい、という企画を実現するために、各方面に説明し協力を仰ぎ、環境をゼロから構築するところから始めるのである。
 実際、豚と暮らし始めるまでが長い!豚を提供してくれる農家を探したり、受精や出産に立ち会ったりと豚との接触もあるが、それと並行しての、豚を飼える物件探し、そして豚小屋建設もかなりハードそうであった。しかも内澤さん、運転免許はあるが運転できない。自転車暮らしも検討するが、やはり無理があると考え直し、ペーパードライバー講習を受け、車をなんとか入手する。ちなみに、予算などどこからも出ない。すべて(?たぶん)自腹のようだ。
 過酷だなあ、と、こう書き並べてもやはり思うが、でも読んでいて悲壮感があるかというと、ない。第一に、自分でやりたくてやっているのであり、内澤さん自身の熱意と信念は揺るがない。第二に、周囲からの、呆れと驚き混じりのサポートが心強い。養豚のプロたちによる専門的な力添えもさることながら、個人的な友人たちが遠くからやってきて土木作業など手伝ってくれたり、豚たちと遊んでくれたりする様子も微笑ましい。
 なかでも『着せる女』で内澤さん著書読みデビューした私としては、あの本で散々着せられていた仲良し男性陣、高野秀行さん、宮田珠己さん、杉江由次さんがこぞってやってくるシーンは楽しかった。これについては、高野秀行氏による文庫版解説でさらに補足情報もあり、この四人組の馴れ初め(?)まで知ることができ嬉しかった。
 高野さんの解説これまたすばらしく、この本の「三大“引く”要素」のうちに数えられるであろう「豚に◯◯を食べさせる」「豚の◯◯を撫でる」についてツッコミとも援護射撃とも言える言及があり、この二人ウマが合うんだろうなあとつくづく感じさせるものがあった。彼ら仲間内における「ジュンコ・ウチザワ観」の紹介も面白く、読者として彼女にどう振り回されていけば良いかがなんとなくつかめた気がする。(ちなみに「三大“引く”要素」のもうひとつは……、候補がありすぎる。読者によって諸説あり、ということで。)
 豚については、想像していた以上に可愛くて賢いんだなと感じた。そしてやはり美味しい。「可愛いからかわいそう」と「美味しいから食べたい」のせめぎ合いを実に正直に見せてくれた内澤さんのご両親の言動も味わい深かった。

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2025年02月18日

Posted by ブクログ

読もう読もうとずっと先延ばしになってた本。
千葉に土地を借り、家を修繕しながら、豚3匹を飼って、
肉にして食べるまでの1年間の緻密なレポ。
今まで読んできた内澤さんの本の中にもこの時の話はたびたび出てきたが、
『身体の言いなり』『捨てる女』と並行して、豚を飼う生活があったのかと思うと驚く。
これまで読んだ本を読み返してみたらまた発見がありそう。
温度の変わらない淡々とした文章の中に、
ハプニングやら養豚業の内情やら豚の可愛さやらが書かれている。
内澤さんの凄さは実際に行動してしまうことだけど、
豚との生活が半年程度だったのはなんだかもったいない。
短期間の中で得た、圧倒的な経験の濃さ。
なのにことさら大騒ぎするでもない、飾り立てない文章の力に唸ってしまう。
しかし全部食べられる野菜と違って、豚を職業として成り立たせることの割の合わなさ。
もっとありがたく、大切にいただかないといけないなと反省した。

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2022年02月06日

A

購入済み

面白かった

養豚のドキュメンタリーだと思って読んだら
ドタバタ奮闘記だった。
そういう意味では期待外れだったかなと思うけど
物語的な面白さで一気に読んでしまった。

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2022年01月04日

Posted by ブクログ

序・中盤の密度に比べて、終盤が駆け足気味だったのが残念。個人的には最終盤こそを、もっと濃密に堪能したかった。自分だったら愛情かけて育てちゃった豚喰えるかなー。だって家族でしょもはや。って思考が平和ボケした現代人過ぎてアレか。最初から喰う前提で生き物を育てるって、凄いね人間。決して天国には行けんわ。美味いから喰うけど。

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2021年08月10日

Posted by ブクログ

千葉県旭市に車の免許も持たずに乗り込み、人に乗せてもらって取材するって甘えすぎ。。と少し怒りながら読む。でもこの人を巻き込むパワーが持ち味なのか。これだけ色々な人に感謝して最後豚を食べるときには300人が参加、豚肉料理は無事完食され、良かった良かったとこちらも嬉しくなる。テーマ的にしょうがないのかもしれないが、残酷な描写は不快。「乳房の肉を切ってもらってミルクが流れるステーキ食べた」とか。人間だっておっぱいで子供育てるのに同じ哺乳類によくそこまで冷徹に悪趣味になれるな。さらに睾丸を取って去勢する場面。「目玉の親父が取れない」って敬意が無さすぎないか。もういい、というまでにリアルな描写。意外と元気な子豚に、ごめんねと思ってしまう。養豚のおかげで毎日美味しい豚肉を食べれるのだが。感傷にひたる間もなく「取った睾丸はにんにく醤油につけると美味しいらしい」美味しく食べるのは良いことなんだけどさ。買うことになった豚に名をつけるべく、なぜか名前を豚に譲ってくれる男性を探す著者。3人が承諾してくれ、伸、夢、秀と名付ける。別に自分の好きな名前つければ良いのになぜ?豚肉がキロ500円くらいでしか売れない。屠殺の費用を払ったら、半年育てて2万円くらいにしかならない。これはショックだった。豚のエサを運ぶパナマ運河サイズの船は鹿島港に入ってくるので輸送費のかからない千葉で養豚が発達したらしい。

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2021年05月08日

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