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「記憶していた以上に凄い本だった。これは奇書中の奇書と言っていい」
解説の高野秀行氏も驚嘆!
前人未踏の養豚体験ルポルタージュ。
ロングセラーの名著『世界屠畜紀行』の著者による、もう一つの屠畜ルポの傑作。
生きものが肉になるまで、その全過程!
世界各地の屠畜現場を取材していく中で抱いた、どうしても「肉になる前」が知りたいという欲望。
養豚が盛んな千葉県旭市にひとりで家を借り、豚小屋を作り、品種の違う三匹の子豚を貰い名付け、約半年かけて育て上げ、屠畜し、食べる。
「畜産の基本は、動物をかわいがって育て、殺して食べる。これに尽きる」。
三匹との愛と葛藤と労働の日々に加え、現代の大規模畜産での豚の受精、出産から食卓にあがるまでの流れも併せて踏み込み、描いた前代未聞の養豚体験ルポルタージュ!
※本書は2012年に岩波書店から出た単行本を加筆修正し、文庫化したものです。
【目次】
はじめに なぜ私は自ら豚を飼い、屠畜し、食べるに至ったか
見切り発車
三種の豚
システム化された交配・人工授精
分娩の現場で
いざ廃墟の住人に
豚舎建設
お迎え前夜
そして豚がやって来た
日々是養豚
脱 走
餌の話
豚の呪い
豚と疾病
増量と逡巡と
やっぱり、おまえを、喰べよう。
屠畜場へ
何もかもがバラバラに
畜産は儲かるのか
三頭の味
震災が
あとがき
文庫版あとがき
解説 高野秀行
Posted by ブクログ 2023年09月20日
よく子どもに生き物の大切さを教えるのが難しいとか言ってたりするわけだけど、いやそりゃ難しいわ。というか何も分かってねーな、ってことが分かった。無知の知ってやつか。
というわけで、まずやってみようという著者のバイタリティには恐れ入る。色々と大変だーとか言いながらも他の人に助けてもらったり、でも結局は自...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年11月20日
本書は動物愛護・保護的感情論から’肉を食うのを止めよ’とか、道徳的視点から’命の有り難みを噛み締めよ’等といった主張をするものとは全く一線を画する、私の内に強烈な印象を刻み込んだドキュメンタリー。
自ら飼って育てた豚を捌いて食べるなんてかわいそう!信じられない!という気持ちを抱くのは何ら不思議では...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年08月28日
正確には私が読んだのは岩波書店の単行本版である。
これは最高におもしろい本だ。
内澤旬子さんは『着せる女』でこんなおもしろい人がいるのだなと認知。
この本は出版当初に評判になったものの読んでおらず、たまたま手に取ったら内澤旬子さんだった。
ロシアが開発したイエバエを使った「ズーコンポスト」という...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年07月14日
初、中澤旬子氏です。はじめはグロテスクなイメージで、おそるおそるといった感じでページをめくっていましたが、途中からは目が離さなくなりました。3匹のブタたちがどのように成長していくか、どんな苦労と工夫があるのか、そして中澤さんがどんな気持ちになっていくのか。次の展開が気になって、読み終わった後も、もう...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年04月25日
Cocco「My dear pig」を思い出す内容。
「思いついたらなんでもやってみよう!」という筆者のパワーとエネルギーが素敵。
そういえばうちでも昔、鶏飼って食べてたな。ヤギもいた。私の乳用だったらしいけど、しょっちゅう私をどつくから売り払ったとは母の話。でも、食用動物に名前はつけてなかったぞ。...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年02月06日
読もう読もうとずっと先延ばしになってた本。
千葉に土地を借り、家を修繕しながら、豚3匹を飼って、
肉にして食べるまでの1年間の緻密なレポ。
今まで読んできた内澤さんの本の中にもこの時の話はたびたび出てきたが、
『身体の言いなり』『捨てる女』と並行して、豚を飼う生活があったのかと思うと驚く。
これまで...続きを読む
養豚のドキュメンタリーだと思って読んだら
ドタバタ奮闘記だった。
そういう意味では期待外れだったかなと思うけど
物語的な面白さで一気に読んでしまった。
Posted by ブクログ 2021年08月10日
序・中盤の密度に比べて、終盤が駆け足気味だったのが残念。個人的には最終盤こそを、もっと濃密に堪能したかった。自分だったら愛情かけて育てちゃった豚喰えるかなー。だって家族でしょもはや。って思考が平和ボケした現代人過ぎてアレか。最初から喰う前提で生き物を育てるって、凄いね人間。決して天国には行けんわ。美...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年05月08日
千葉県旭市に車の免許も持たずに乗り込み、人に乗せてもらって取材するって甘えすぎ。。と少し怒りながら読む。でもこの人を巻き込むパワーが持ち味なのか。これだけ色々な人に感謝して最後豚を食べるときには300人が参加、豚肉料理は無事完食され、良かった良かったとこちらも嬉しくなる。テーマ的にしょうがないのかも...続きを読む
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