【感想・ネタバレ】江戸の花魁と入れ替わったので、花街の頂点を目指してみるのレビュー

七沢ゆきの / ファジョボレ

○◎●第５回カクヨムコンテスト大賞受賞作●◎○

歴史好きなキャバ嬢として活躍していた杏奈（あんな）は、ある日目覚めると花魁・山吹（やまぶき）に成り代わっていた！
現代に戻れないと覚悟した杏奈は、知恵と気っ風の良さで江戸の憧れである花魁の頂点になることを決心する。
しかし直後に、人気を競う花魁に、客から贈られた大切な着物を汚される事件が起こる。その馴染み客は数刻後には来楼予定。汚された着物を着れば機嫌を損ね、言い訳すれば格を落とす。”山吹”の危機に、杏奈は古典から学んだ教養と接客の機転で応じ……？
山吹花魁の伝説、ここに開幕！

書き下ろしショートエピソード「紅椿花魁昔語り」収録。

[ブクログ · ★★★★★]

単なる転生ものやタイムスリップする話ではなくて、現代のキャバ嬢が江戸の花魁と入れ替わるという設定で、とても面白かった。
読みやすくて、サクサク読み進められた。
主人公の山吹（現代の名前は杏奈）は、現代ではNO.1キャバ嬢だった上に高学歴で、とても知識のある"歴女"で、喧嘩の強い元ヤンで……と、とにかくハイスペック。
江戸時代に生きることになって、天然痘の予防接種を自作したり、コーヒーやケーキ、ローストビーフ（お肉は猪肉だが）を再現してみたりと現代で杏奈が得た知識をフル活用する。でも、そんな知識を持っているキャラ設定がすごすぎる。
元ヤンだから？か、肝もすわっていて、暴れたお侍さんや絡んできた浪人達と闘うシーンがすごくかっこよかった。
シリーズになっているのが嬉しい作品。

[ブクログ · ★★★☆☆]

時代背景がしっかり調べられてる。
物語は軽いのに、知識はしっかり。
山吹花魁がサッパリした人で爽快。
続きはカクヨムで読もうかな、と思う程度には気になる。