【感想・ネタバレ】十津川警部 わが愛する犬吠の海のレビュー

あらすじ

ホテルの殺人現場に残された血文字「こいけてつみち」は、被害者の名前だった。死に際になぜ自分の名を? 十津川は、「小池鉄道」という駅が銚子にあると知り、現地へ急行。銚子電鉄のネーミングライツ(駅名愛称命名権販売事業)で、終点外川駅の権利を被害者が買っていた。銚子と京都の二重生活を送っていた小池の目的とは? 十津川が犬吠で十六年前の事件の存在を掴んだ時、哀切の真相が!

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Posted by ブクログ

〇銚子電鉄ののどかな様子とは裏腹なドロドロ具合
十津川警部が捜査している事件の被害者が「こいけてつみち」というダイイングメッセージを残して死んでいた。その被害者は、小池鉄道。なぜ自分で自分の名前をダイイングメッセージを書いたのか?

そのヒントは、銚子電鉄にあった。
ネーミングライツで外川駅に「小池鉄道」という名前をつけていて、小池が立ち上げた会社が購入したという。小池はなぜ、隣で希望の大きい銚子駅ではなく、外川駅の名前を買ったのか。

この殺人事件を解決するカギは、友人であり同僚である竹下が語った、16年前のある事件であった。一緒に行動していた4人のうち1人が死んでしまったのである。説明された死んだ理由に釈然としない十津川は、残りの3人を調査し始めると・・・?

*****

最後にわかる衝撃の事実。
こんなに愛憎がねじれ、もつれることもないだろう。
しかしながらその様子はあまり表現されるわけではなく、一番最後に明かされる。
読者の推理は当たるだろうか。

銚子電鉄は今コロナ禍もあり経営難に陥っている、とYouTubeチャンネルで目にしたが、そのYouTubeチャンネルで表現される沿線の様子はのどかで訪れたくなる場所であることに間違いはない。
それと裏腹なこの殺人事件たちの内容を読むと、当事者間でもっと良い解決の仕方は無かったのだろうか、と思わされる。ただただ切ない結末である。

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2021年01月11日

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