【感想・ネタバレ】さよなら、俺たちのレビュー

あらすじ

俺たちはこのままでいいのか。
これからの時代私たちに必要なことは、甘えや油断、無知や加害者性など、自分の見たくない部分と向き合いながら、「俺たち」にさよならすることだ。

1200人を超える女性の恋愛相談に耳を傾けた結果、見えてきたのは男たちの幼稚で狡猾な姿だった。
恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表として恋愛と性差の問題を発信してきた著者による、初の本格的ジェンダー・エッセイ集。
失恋、家事、性的同意、風俗、夫婦別姓、マンスプレイニングからコロナ離婚まで、様々なテーマに根づく男性問題を掘り下げていく。


【プロフィール】
1980年東京都生まれ。文筆業、恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表。
早稲田大学第一文学部卒業。これまで1200人以上の恋バナを聞き集め、「恋愛とジェンダー」をテーマにコラムやラジオなどで発信している。
『cakes』『WEZZY』『QJWeb』『an・an』『精神看護』『すばる』『現代思想』『yomyom』など幅広いメディアに寄稿。
朝日新聞be「悩みのるつぼ」では回答者を務める。
桃山商事としての著書に『二軍男子が恋バナはじめました。』(原書房)『生き抜くための恋愛相談』『モテとか愛され以外の恋愛のすべて』(共にイースト・プレス)
ミヤマユキコ氏との共著に『大学1年生の歩き方』(左右社)、単著に『よかれと思ってやったのに──男たちの「失敗学」入門』(晶文社)がある。

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Posted by ブクログ

今では嫌いなマチズモに適応しようとしたこと、適応できた瞬間に確かに喜びを感じていたことを思い出しました。

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2021年11月25日

Posted by ブクログ

フェミニズムや女性性について興味を持つようになりしばらく経ったのですが、ものごとの片面(※ここでいう私の自認の性である女性について)しか知らないことに恐怖を覚え始めて読んでみたもう片面(男性について)の本です。

とても興味深いものでした。著者自身が男性であり、男性を俯瞰として見ているスタイルです。
女が男を研究して書いたものよりも、より相手の気持ちに近いのでよかったです。

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2021年09月15日

Posted by ブクログ

著者が男子高生だった時代に「世間からまったく興味を持たれていないことを痛感し、自分はあまり価値のない人間なのだろうという感覚」を持ち、「内面には興味を持ってもらえなかった一方、結果や実績、役割や能力といったもの(=doing)で人間を計られている感覚」だった
→「そんな中で、自他のbeingに関する観察眼や言語化能力が育たず、知らぬ間に「気づかない男たち」になってしまっていたのではないか」
という視点が、男の人でないとなかなか気づけないもので、なるほど感じた。

「doingにしか興味を持たれないし、自分も他者のdoingにしか興味を持てない」男性を作り出さないためには、恋人や家族など近しい人の一人一人に、女性がよく話し、そして、話を聞くべきなのではないかと思った。
男性の「気づかなさ」が育ち方からくるものから、女性は最初から諦めてはいけないし、男性も歩みよってきてほしい。

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2021年07月24日

Posted by ブクログ

素晴らしい。

わたしたちが長年感じていた不満を理解しようとしてくれているし、実際してくれているし

ものすごく頭にくるエピソードもあるけど、それを認めた上で、なぜそういう考えを持ってたかとか、どうして改めなければいけないか、具体的にどう変わるべきか、

そういうことを考えて(くれて)いる。

そっか、だから"男の人"って、そういう行動をとってしまっているんだ、って納得できたこともたくさんあった。

自分のことを"男性"だと思っている人に、繰り返し読んでほしい。

コミカルだけど、

日常のジェンダーに関する、バイブル本になるくらい、深い本だと思う。

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2021年04月30日

Posted by ブクログ

身につまされる。

ジェンダーの本
という心づもりで読み始めましたが、それ以上に「より善く生きるには」そういう内容だったように感じます。

そして
私自身、男性として具体的に過去を反省しながら読みました。

特に男性にオススメしますが、どのような背景を持つ人にもオススメです。

著者の方も大学まであまり本に触れなかったとのこと。
コロナを機に読書に目覚め、これからどんどん読みたいなぁと最近思っていたので、引用されているたくさんの本たちもぜひ読んでみます。

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2021年02月21日

Posted by ブクログ

近年、フェミニズム、#MeToo、#KuKuu、など、ジェンダー平等が大波となって、社会現象となっているが、男性からの発信はあまり多くない。著者は、自身の成長過程での違和感をふり返り、桃山商事の活動を通じて女性たちとの対話、ニュースやカルチャー、多くの文献を通して、男性の視点でジェンダー平等を考える。「男だから」といって与えられた特権や優越感を内省し、自身のこれまでの言動や行動、心の揺らぎを赤裸々に語り、ジェンダー平等を多面的に捉える。性的同意や生理にかかわる男性の知識不足と無理解、そして自民党改憲草案からジェンダー平等がいかに脅かされているか、など幅広く考える。最後に「高度に発展した資本主義社会と人間の関わりを学びたい」として、これからの自身の生き方、パートナーや双子の子供たちとの関わりを展望する。

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2021年02月15日

Posted by ブクログ

男たちはどうしてこうなのかー。
1200人以上の恋バナを収集して見えてきた「男性」の実態。
さようなら、という言葉は、「それならば」という接続。現象を受けて自分はこうしよう、という心の構えから来ている。という冒頭の文、再読するとグッとくる。

男性である自分のこれまでの言動と感情を細かく細かく観察して分解していって、その加害性、履かされてる下駄を認識する途方もない作業、辛すぎるでしょ…。それをやってくれる男性がいることの希望よ。
ぺこぱの「優しいのに面白い漫才」、説教したがる男たち、コンビニのエロ本、ナイナイ岡村の風俗失言、公共の場のやたら性的なアニメ絵、コロナ離婚、女子小学生から既に呪いをかけられる「モテる会話のさしすせそ」、、、近年Twitterでもよく話題になってた事柄が盛り込まれており、今読んでよかったなと思った。20年くらいしたらどんな印象になるんだろう?

同じ内容でも、男性がこういう事を提言するのは本当に希望。女性にとってだけでなく、ホモソーシャルに囚われている男性にとっても。
読んでほしい人には読まれないかもたけど、それでも少しずつ意識が変わって時代が動く様に、火を灯しつづせていきたい。

性欲を因数分解していき、そのいくつかは、「お茶をすること」で解消されるようになった下り、新鮮だった。

女性の生きづらさは近年耳を傾けられるようになってきて、「そうそうそう」とうなずくことが多かったけど、男性も男性なりの辛さがあるんだよな。女も男も、みんな辛いよね。想像力を持って、優しくしたい。

関係ないけど編集の会社が実家のすぐ近所で親近感。

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2021年02月01日

Posted by ブクログ

息子たちにこういう精神や態度を身につけていってほしい。

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"女性たちの声と向き合い見えてきたのは、男性たちの言動自体もさることながら、それについて意見交換しようとした際に直面する「話の通じなさ」に最も絶望していたということだ。"(p.131)


"知るのはつらいし、考え続けることは時に疲れる。それでもフェミニズムは男性にとっても必須なものだと思う。それは男たちを無意味に糾弾しているものではないし、ましてや“被害者”にして甘やかすものでは決してないのだ。"(p.148)


"男性たちがジェンダーの問題に意識的になり、これまで気づかなかった性差別の構造に目を向けたり、男性が履かされている「下駄」や自らの踏んでしまっている足について自覚したりすることは、絶対に必要なことだ。ただ、そのプロセスで発生し得る「加害者性」にまつわる悩みや苦しみをどう考えればいいのかに関して、私はまだ明確な答えを持ち合わせていない。"(p.208)

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2021年12月06日

Posted by ブクログ

加害者性についてが刺さりまくった
どうしても時として顔を出してくる男性性に振り回され、頭ではわかっているのにそこになにかを期待すること前提の発言や行動を一切していないかと問われると絶対にないとは言えないことに落ち込む

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2020年12月04日

Posted by ブクログ

主語を大きくして語ることは、時にそれに当てはまらない人の否定に繋がりうるだろうし、そうは言っても人それぞれだよね、というのが基本的な私の考えではある。

けれど、この本を読み通していく中で、やっぱり男性という括りでみたときに本質とまではいかずとも傾向として持ち合わせているものはあるだろうなと感じずにはいられなかったし、また、男性ということで知らず知らずのうちに得られている特権に対して無自覚である自分にも気付かされた。

内容自体は著者が各媒体で書いてきたエッセイを再編集したものということで、全編でワンメッセージというよりもライトな入り口(著者自身の恋愛経験をベースにしたものや、映画や漫画のサブカルを切り口にしたもの)から日本という国におけるジェンダーのあり方を問うものまで幅広い。

個人的にはdoingとbeingの話、性欲に対する見解の話が印象に残っている。

スキルやお金、偏差値やフォロワー数、何かを持っているか持っていないかで評価されるdoingの世界。もちろん、そういった定量的に可視化できる部分も含めて人間ではあるのだけれど、もしかしたら、そちらの世界に偏り過ぎているのかもしれない。もっとあるがままを受け入れる社会であってもいいんじゃないかという話は、しばらく考えたいテーマになった。

そして、筆者の性的嗜好をオープンにしてまで考察をする性欲に対する考え方。一口に性欲と言っても、そこに含まれるものは多様で、決して単純な肉体的快楽だけを指すものでは無いという指摘と、個人的な性的嗜好の裏側には本人に根付く願望や環境があるのではという指摘。そうやって深掘って考えてみること自体に価値があるんだろうなと思えた。

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2020年09月06日

Posted by ブクログ

さよなら、俺たち

幼稚さなんだと感じた

人を認めない
自分と違う意見は聞こえない
自分と関係ないことには意見がない

片付けない
意見を言われると機嫌が悪くなる

フェミニストの意見は結構好きだけど
あまり大きな声では言えない
めんどくさい奴になりたくない

それらの本を読むと
そうだ、そうだと思う

物わかりのいいことが良しとされる
母親的なものをもとめられても困る
そもそも、母親も問題なのかもしれない

娘たちも片付けない
これは幼稚さ


勘弁してほしい

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2020年08月15日

購入済み

おすすめです

著者さんの笑えるエビソードがちょこちょこ挟まれてて気軽に読めますが、しっかりした社会学的考察もあり、バランス感覚のある本だと思いました。時代とともに著者さんのような男性が増えてきているんだなあとうれしく思ったし、「さよなら、俺たち」という題名がぴったりな内容です。おすすめ。

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2020年07月20日

Posted by ブクログ

様々な場所で書かれた文章をまとめたエッセイ集。

とても面白かった。

過度に性的な誇張をされた図画を公共の場で掲出することへの批判に対して、一部男性からの異常なまでの反発具合を、男性の側からおい待て待て、それは男性の自己評価(女性とは違って)「理論的」「理知的」「道徳的」な態度からは離れすぎてやしませんか、ていうかそもそもお前らは批判の対象ですらないよ、と諭している。

気付かないでいられる、無頓着で鈍感でいられる立場の男性、というくだりに、新井素子のSF小説『もいちどあなたにあいたいな』に出てきた「卑怯階級」という言葉を思い出した。

とても面白かったけど、これを読んでもらいたい男性こそは読まないだろうし、これに興味を持って読む男性はそれだけで大分「俺たち」から脱却できている人なんだろうなという気がする。

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2025年10月17日

Posted by ブクログ

最新作が不発という口コミもあり、あまり期待していなかったがなかなかに鋭い本。「さよなら」という言葉(一から、改めてという意味を含む)からの出発も素敵だった。
being doingの言葉遊びはピンとこないところはあるが、ただ「いること(存在すること)」の大切さはいくら言っても言いすぎることはない。
本書を見てしこりが残るのは、なぜ清田さんは「ウォーク」できたのか?最近そのことを考えていて、清田さんの場合、過去の開陳がすごいと思うのだが、聞いても聞いてもあまりピンときておらず、それはある意味でどんな男性だってウォークできるのではないかという希望なのかもしれない。

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2025年10月02日

Posted by ブクログ

ホモソーシャルなこの世界で、男が大人になるとはどういうことか
未熟なままでも成り立ってしまう今の社会で、目的や達成を求めないHuman being(doing でなく)として、どう生きるべきか

radicalに急な変化は起きなくても、取り残されないように意識を変えるしかない

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2025年08月25日

Posted by ブクログ

面白かった!すいすい読めてしまった。
多様性とは言われても、結局マイノリティばかりクローズアップされ、
現状を考える必要に迫られることなく、ぬくぬく疑問も持たずに生活し、
それが普通で当たり前だと信じて疑わない男性たち。
マイノリティに生きづらさを押し付けている根本は
そうした無意識のホモソーシャルな状況が生んでいる。
少数派だけに声を上げさせるのではなく、
双方からの動きがなければ、世界は変わっていかない。
もちろんこれは男性だけの話ではなく、
「常識」に安住しているすべての当事者に関係する話でもある。

「このままでいいのか、いけないのか、それが問題だ」
「human doing で人を判断するのではなく human being に興味を持つこと」

社会の中で自分のことを考えざるを得ないマイノリティと違い、
現状に疑問を持たずに安住している側は、自らを言葉で語る、確認する必要がない。
著者は自分の失恋や男子校時代の環境などのリアルな場所からの気づきを元に
さらに大学時代にはじめた「桃山商事」という、
恋バナや恋愛相談に耳を傾ける活動を通じて見えてきた現状を踏まえて、
男性が置かれている状況やゆがんだ意識をひも解いていく。
上からの態度や言動の裏に隠された、不安や弱さ、防衛反応を浮き彫りにする。
恋愛の中の関係にとどまらず、セカンドレイプ問題やハラスメント、根強い偏見など、
やりきれないようなことについても話題は広がる。
後半ちょっとまとまりがない文章が続くと思ったら、
いろいろな媒体に書いたものを集めたもののようだ。

コロナがあり、SDGsの目標があり、世界が大きく動いている中で、
今を疑い、見直すことが喫緊の問題であると思う。
無意識でいる当事者が本気にならなければならないタイミングだ。

橋本治の著書を読んでると、こうした男たちについて言及している文章にたびたび触れる。
するする読めたのは、そういう下地があったからかもしれない。
そしてやっぱり、橋本治は今でも必要なんだと思う。

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2025年05月13日

Posted by ブクログ

声を出して笑ってしまう部分がいくつもあった。筆致も読みやすい。男性全員に読んでもらってどんな感想が出るかを聞きたい。

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2022年04月28日

Posted by ブクログ

秀逸なタイトルと恋バナ収集という特異な活動背景があるからこそ書ける本。自省的な思考を刺激されるが先の変化に繋がる兆し少なく、もう少し見通しの開ける感覚は欲しかった。

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2021年11月16日

Posted by ブクログ

・男はdoing 女はbeing

・human being としての多様性を認めること。
 実績としてのdoingの根底にあるもの。

・説明したがる男たち。

・テレビ番組によるジェンダーの再生産。

・個人モデルと社会モデル。熊谷晋一郎
 社会が個人に合わせること。バリアフリーも、生理も。

・自民党は、個人ではなく家族を最小単位とする国民を夢想した。それは天皇制の維持につながる、と。

・お茶をいっしょにする、で性欲の代替。

・性欲があると、女性とのコミュニケーションは誘導的になる。

・おっぱいパブ、はホモソーシャルの確認場所。

・what I am を意識すること。

・家事は、careである。自分以外の人への。

●日本の美意識は、emptyness。
 欧米のsimple=ものと機能の最短距離を志向すること。
 空洞があることで、コミュニケーションに余白がある。あらゆる解釈を受容できる。(原研哉)

けれど、そんなハイコンテクストなものではなく、
ぶつかり合いながら進む、ローコンテクストなものも必要なのではないか。

バラバラな個人が、バラバラなまま共存できること。

ズレを無視することは同調圧力になる。
「私たちはもしかしたら、すれ違ってすらないのかもしれない」 
 

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2021年11月08日

Posted by ブクログ

わかりやすい言葉で記してくれている教科書のような本。
時代は変わっても、今まさに起こっているだろう
事例。
男の特権。。。言い得て妙でした!!

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2021年07月07日

Posted by ブクログ

清田さんが、高校生の頃や大学生の頃の自分を振り返り、客観的にみて今の社会構造と結びつけて考えていることに、上から目線かもしれないが偉いなと思った。人は、誰かを傷つけたりした思い出などは、触れたくないし思い出したくもないのに。
でも、男性の清田さんだけでなく、女性である私も、似たようなことで人を傷つけてきたのではと、居心地の悪さを感じながら読んだ部分もある。
自分がかっこいいと思った人は全て恋愛対象としてみたり、男友達と仲良くなればすぐに恋愛と結びつけて、友達として信頼関係を深めようとかそんな発想がほとんどなかった。それによって傷つけたり、失礼なことをしてしまったことは、きっといっぱいあったし、同性の友達を嫌な気持ちにさせたこともたくさんあったはずだ。
それを思い出すととても嫌な気持ちになるけど、清田さんはそれを言語化して活字にしているのだからすごい。
著者は何度か、今の社会はbeingではなく、doingに人の価値を置いているという。私自身も、そんな風にしか自分を評価できなくなっていて、それが生きづらさなんだろうなと気付かされた。何もなし得ていない自分に、何も持っていないじゃんって思う。
ただ、ちびまる子の話は、ここ数年のまる子は、やたらといい話にされている。お母さんは優しいし、ひろしも娘思い。まる子以外にも、最近のアニメは、友情、家族愛、感動をやたらと強調する内容になっている。それももしかしたらdoingに偏っている傾向の一つなのかもしれない。

と、気付かされたことたくさんあった。私も本を読み、自分の感情や日常を言語化する訓練をしたいと思う。

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2021年06月12日

Posted by ブクログ

身近な男性にもやる気持ちが言語化された。派生して読みたい本が増えた。もやりながらもなぜ黙ってしまうのか→特権を無意識に認めているから?という自分が少し見つかった。

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2021年05月04日

Posted by ブクログ

恋愛相談(女性多め)を受ける活動をしている著者が書いた男性に関する本。出てくる男性像と自分は異なるタイプ(と先にこの本を読んでいた妻からも言われた)であるようで刺さるポイントはほとんどなかった。
doing(何をしている人か)とbeing(どんな人か)の違いというのが印象に残った。

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2025年04月15日

Posted by ブクログ

ジェンダーに関わる男性目線の内省と分析がひたすら詰め込まれていて面白かった。

自分の中にあるバイアスを認識しないことには何も始まらないのだ…。

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2025年02月01日

Posted by ブクログ

清田さんの2冊め、とても力のこもった体当たり的な内容なんだけど、不思議と残らない。どうしてかな?3冊目読んでかんがえようっと。

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2022年11月25日

Posted by ブクログ

「“受験型モデル”の呪縛」という章がある。
著者が早稲田の入試に特化して勉強した1年間で、「外から与えられた課題を頑張って打ち返していくこと」が努力や勉強なのだという感覚が根付いてしまったこと、その後、受験が終わって無事に大学生になってから、やりたいことややるべきことを自分で見つけなくてはいけない状態に戸惑ったこと、大学の講義に全く興味が持てず、語学の授業も難しすぎて全然ついていけなかったこと。
「外から与えられた課題を頑張って打ち返していくこと」が、女性が男性にイラッとすることにもつながるんだろう。
「自分の時間と体力=すべて自分のことに使うもの」とか「「考えなくて済む」という男性特権」とか、あーそうそう、って感じ。

でも自分も別ジャンルでそういうところがある。子どもがいないことや今のところ親の介護がないことや正規職員であることといった面で。
ジェンダー面で比べると、男性の方が女性よりもそういう傾向が強くて対立しがちだけど、他の面で比べるともっといろんな対立軸がある気がした。

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2022年08月13日

Posted by ブクログ

いろいろな人の話を聞くこと、そして当事者研究的に自分をさらけ出すことで、この著者は、人を傷つけない自分を見つけ出し、自己肯定しているのではという印象でした。

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2022年04月07日

Posted by ブクログ

何をした人かの「human doing」ではなく、その瞬間の自分や相手の感情を大切にする「human being」な男性になろうと作者は主張する。

男性は生存的な安全性が確保されていれば、あとは異性を巡る評判獲得競争にさらされている。だから相手に見えない、相対順位がわからない「human Being」な男は勝ち残れないと思う、残念ながら。

「human Being」だとアピールする「human doing」な男が勝ち残れるなら世の中は変わるかも。

年齢を経るごとに自分自身男の単純さを実感する。
著者のいう通り。
でも男は変われないと思う。
橘玲氏に感想を聞きたい本。

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2022年01月02日

Posted by ブクログ

著者がけっこう赤裸々に自分の恋愛遍歴や女性への思い、女性とのつき合いなどを書き連ね自己開示をしながら、男性というもの女性への対し方を悟っていくような……感じかな。よくぞここまで男性的行動や心理を自分なりに分析しながら(たぶん)正直に書いたと思った。いやはや、男たちって物事や異性をこの程度にとらえているのかと思った。わりと女性的立場で物事を見ているつもりの自分のお株を奪われるような危機感を思った。
タイトルには、何かと徒党を組んでホモソーシャルな世界で女性とちゃんと向き合わない「俺たち」と別れ、あらたに「私」という個人へ脱皮するような思いが反映されている。読み始めた前半のあたりは、「俺たち」的な話ばかりじゃないかと思った。たとえば、自分の行動の振り返りを「俺たち男は」として論じてしまうような。なーんだ、看板に偽りありかと思っていたら、後ろのほうは見事に「私」になっていった。双子ちゃんの誕生にまつわって書いた文章は「ぶんちゃん」の話も相まってとてもいいなと思った。

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2021年08月07日

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