あらすじ
超問題児の転校生・手代木麗華がぼくらの世界を変えてしまった。ドン臭い「ノロ子」、とにかく地味な「ジミー」、将棋命の「劣化版」、影の薄い「美白」、不気味な「タロットオタク」――友達のいない五人と麗華で結成された『ぼっち班』の修学旅行は一生忘れられない出来事の連続で……。物語が生まれ変わる驚きの結末! 二度読み必至、どんでん返し青春ミステリーの傑作誕生。
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Posted by ブクログ
善意は回るものであり、回すもの。一つ一つのエピソードに心温まる。その上、最後に視点がガラッと切り替わり、ほっこりと衝撃と、二重に楽しめる作品。
Posted by ブクログ
クラスで爪弾き者のお話という点が「私を知らないで」を想起させられ、あれが個人的にはとても良い作品という記憶がある(読んだのは6年も前で、かなりおぼろげですが……)ので、本作にもちょっと期待を抱いて読んでいました。
「私を〜」と違って本作は群像劇になっており、特に第二章の舞妓の話は主人公の一途さに共感と同情させられ、かなり引き込まれました。ただ第一章の設定と齟齬があり、どうも時系列的にトリッキーな作りになっているのではと感じ始め、以降は登場人物の心情などより、どのような仕掛けがあるのかが気になってしまいました。
その点に関しては、最終章で納得のできる種明かし(ちょっと強引なところもありますが)があり、なかなかに面白い作りの小説のように感じました。
ただ、登場人物への共感という点では、二章の舞妓以外では宮下と志村の話くらいで、他は可もなく不可もなく。タロットに至ってはただ腹立たしいキャラでしかなかったため、トータルでプラマイゼロな印象となりました。