【感想・ネタバレ】100年後まで残したい 日本人のすごい名言のレビュー

あらすじ

【SNS全盛の今は、言葉に振り回され、心が不安定になりやすい】


SNSで誰もが発信者となった今は、言葉が氾濫し、言葉によって振り回され、心が不安定になりやすい時代です。


発した言葉は常に評価の対象となり、イイネ!の数に一喜一憂し、少しずつ、他者の目を前提として言葉を修正していく。

それは大きなストレスです。


だからこそ、時代を越えて残したい、普遍的な価値を持つ日本人の名言をあなたに贈ります。


【名言の「使い方」までしっかり紹介】


本書で紹介する名言は30個。

本質的な内容を持つ名言だけを齋藤 孝先生が厳選しました。

SNSのようにスーッと流れて消えてしまわないように、その名言の持つストーリーや、行間に込められた想い、そして「使い方」までしっかりと紹介しました。

そう、名言は使うものなのです。


何度か声に出して読み、覚え、日常生活の中で使っていく。引用したり、判断基準としつつ行動したりして、使うのです。

そうする中で、名言は心を支えるものになっていきます。


【たとえば、こんな名言たち】


●心が折れそうなとき

なまけ者になりなさい。 水木しげる

どうしようもないわたしが歩いている 種田山頭火


● 背中を押してほしいとき

前へ。 北島忠治

自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ 茨木のり子


● 成長したいと願ったとき

活用なき学問は無学に等し 福沢諭吉

いろいろむつかしい議論もありませうが、私が一身にかけて御引受けします 西郷隆盛


● 人付き合いに悩んだとき

一期に一度の参会の様に、亭主をしつして威づべきとなり。(一期一会) 千利休

丸くとも 一角あれや 人心 あまりまろきは ころびやすきぞ 江戸時代のことわざ


●道に迷ったとき

自分自身でおありなさい。 中原中也

けれどもほんとうのさいわいは一体何だろう。 宮沢賢治


こうした名言は、すべて偉人たちからの贈り物です。

自分の中に持つことで、その言葉を言った人の精神と自分の精神がつながり、過去から現在、そして未来へと続く精神の系譜のようなものができ、心を支えてくれる一生の宝物になるのです。


【「名言年齢」の意味】


本書では、すべての名言に、その言葉が発せられてから現在までの「名言年齢」を入れていることも特徴です。

最高年齢は1415歳、最小年齢は15歳。

古い言葉、新しい言葉、それぞれのよさを味わってください。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

「心」と「精神」は別のものとして考えるべき
と著者は言います。

心は個人的なもの。人それぞれであるし、一人
の人にとっても心は毎日状態が変わります。

しかし精神は、ある文化の中で生きる人が共通
して持っているものです。

武士には武士の精神、日本人には日本人特有の
精神が存在します。

精神は文化として共有され、100年単位で残っ
ていきます。それほど安定的な内容を持った
ものです。

私たちの心は精神という土台の上に乗っかって
いるというイメージを持てば分かりやすいと
思います。

そして精神の下にあるのは身体文化です。
鏡餅に例えると、下の餅が精神文化。上の餅
が精神文化、そして一番上の蜜柑が心です。

土台となる餅がしっかりしていないと、蜜柑は
転がり落ちてしまいます。

そんな土台である精神を鍛えるためには先人の
教えを学ぶのが一番です。

現代まで語り継がれる名言を学ぶことで、日本
の精神を受け継ぎ、心に刻み込み、心のより
どころとする一冊です。

0
2020年11月24日

Posted by ブクログ

人生に疲れた時のビタミン剤のような本です。
テレビなどで時々、拝見していたのが斎藤孝さんでした。歴史の大物から身近な人の言葉が溢れています。斎藤孝さん自身の人生経験も書かれていたので読みやすかったです。

0
2019年12月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

■自分自身のことにしても、悪いことは続かないと考えることができます。逆に、いいことばかりも続きません。だから、意識して負の先払いをするのが、昔から考えられている知恵です。プラスを自分のところに貯め込まず、人に施しをする。人のためになることする。あえて損をとって、バランスをとるようにする
■一人でいることには、さみしさと同時に豊かさもあります。自分自身を見つめ、掘り下げ、深めていくようなの濃密は時間は、一人でいるときにしか持つことができません

0
2022年02月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

著者・齋藤孝氏が選んだ30の名言が紹介されている。章立てと、そこに紹介された「名言」の語り主は以下の通り。

第1章「心が折れそうなとき」
水木しげる
井伏鱒二
坂本龍馬
有森裕子
種田山頭火
徳川家康
赤塚不二夫

第2章「背中を押してほしいとき」
北島忠治
高村光太郎
鳥井信治郎
茨城のり子
田松陰
金子みすゞ

第3章「成長したいと願ったとき」
福沢諭吉
松尾芭蕉
西郷隆盛
山本五十六
佐藤一斎

第4章「人付き合いに悩んだとき」
千利休
藤子・F・不二雄
江戸時代のことわざ
武田信玄
聖徳太子
夏目漱石

第5章「道に迷ったとき」
中原中也
小林多喜二
川端康成
世阿弥
宮本武蔵
宮沢賢治

この顔ぶれを見ても、その一言の背景には、とても深い哲学が込められていることが分かる。名言はある意味、その人の人生の一側面を表したものと言えるかもしれない。

その中で、冒頭の水木しげるさんの「幸福の7か条」は興味深い内容だった。「努力は人を裏切らない」という言葉はよく聞くが、水木さんの場合、「努力は人を裏切ると心得よ」とくる。また、第7条は、「目に見えない世界を信じる」と。これは単純に「お化け」のことだけを意味しているようには思えない。

家康が征夷大将軍となって江戸幕府を開いたのは61歳。その現実の人生の根幹にあった哲学が、ここで名言に完結に表現されている。人生を急ぐなと。堪忍が大事、怒りは敵だ。

赤塚不二夫のバカボンのパパの言葉「これでいいのだ」は、自己肯定感を高める最高の言葉として紹介されている。

第2章で紹介されている、茨城のり子さん。この方の詩には非常に興味がわいた。次に詩集を読んで見たいと思った。名言「自分の感受性ぐらい自分で守ればかものよ」

第3章では、松尾芭蕉の「不易流行」の考え方に鋭さと深さを感じる。

第4章では、夏目漱石の「呑気と見える人々も、心の底を叩いてみると、どこか悲しい音がする」・・・これが「吾輩は猫である」の中のフレーズとは知らなかった。この名言、「悲しいことがあろうと、呑気に見えるくらいに生きてみろ」という意味にもとれる。

第5章では、やっぱり宮本武蔵が好きだ。極めた剣の道は、人の道に通じる。

やっぱりこういうものを読むと、出典元へと心が動く。読みたいけれども時間はなし。

ということで、今回は「これでいいのだ」ということにしたい。

0
2021年06月05日

Posted by ブクログ

少にして学べば、則ち壮にして為すこと有り
壮にして学べば、則ち老いて衰えず
老いて学べば、則ち死して朽ちず

0
2022年05月09日

Posted by ブクログ

齋藤孝さんの著書は年に数冊ペースで触れたいと思ってる。「脳内会議」で齋藤孝さんに参加してもらいたいから。
数ヶ月に一度、齋藤孝さんにおいで頂いて語り尽くして頂くような機会が本を手に取ることで得られるのは素晴らしい体験。この感覚を維持することも人生を豊かにする。

0
2020年12月19日

「ビジネス・経済」ランキング