あらすじ
変わり者の整体師合田力は、“身体の声を聞く”能力に長けている。助手を務める屈託のない美人姉妹も、一皮剥くと何がしかの依存症に罹っていた。新婚七カ月目の墨田茜を初めて看たとき、力は底知れぬ暗い影を感じた。彼を驚愕させたその影とは? やがて不安が現実に茜を襲うとき、力は決死の救出作戦に出た! 蔓延する現代病理をミステリアスに描く傑作、誕生。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
こんな整体師に巡り会いたい。
読んでいる時は、なんか心がチクチク
何処か自分にも思い当たる様な思い当たらない様な・・
以外な結果に少々ビックリ。
でも最後は前向きでスッキリしたきぶんになって良かった。
作者と世代が近いせいか共感や読みやすさがあり
すっかり好きになりました。
Posted by ブクログ
主役は体だけでなく心のコリもほぐせる整体師、合田力。助手は美人姉妹、セックス依存症の姉恵と摂食障害の妹歩。患者は体のコリを治す小松崎雄大、心のコリを治す墨田茜。茜の夫が最悪。茜に可愛がられる少年和樹がいい役割を。近藤史恵「カナリヤは眠れない」、1999.7発行。
Posted by ブクログ
近藤 史恵作品。 6作品目。
「もう少し、自分のことをいたわってあげてください。あまりにもかわいそうだ」整体師・合田力が、『カナリヤ』にかけた言葉です。それは同時に、鈍感な私にかけてくれたセリフだったかも。
カナリヤを最後に見たのは、地下鉄サリン事件後、カナリヤを手に迷彩服の隊員がオウム真理教の強制捜査に向かう映像でした。カナリヤは、僅かな毒でも検知できる鳥だと……。
実際には、性能が良い検知器があり、カナリヤはパフォーマンスだと、後から聞いたような気がするけど……。
「あなたはただ迷っているだけです」歪められ、悲鳴をあげている身体を時間をかけて施術しながら、合田先生は語る。親身になっているようで、一歩控えめである。だから、カナリヤは深みに嵌ってゆく。この微妙さが、何とも言えない。
きっと、解決できるのは、治すことができるのは、自分で気づくしかないからかもしれない。でも、もっと、背中を押してくれったって。と、歯がゆく思うのは、なぜ?
合田ワールドに嵌っている間に、ミステリーだということを忘れる。あれ?事件は?何か起こったっけ?
ミステリーとしては、犯人の手口とか少し「?」というところもあるけど、希望を持てるエンディングでよかった。特に、若い燕君が、犯人の一味でなくてほっとしました。
Posted by ブクログ
この人の本は本当にさらっと読める。
実に軽快にストーリーが進む。
読んでいて楽しくなる作家だと思う。
後味も非常に良く、電車通勤でさらりと読むには最適。
Posted by ブクログ
2016/7/27
この人の書くお店はなんでこうも行きたいのか。
この接骨院めっちゃ行きたいわ。
前のフランス料理より行きたいわ。
マジどこにあんの??
Posted by ブクログ
初、近藤 史恵。整体師合田力シリーズ一巻。風変わりな整体師合田を探偵役にした治療系?ミステリー作品。助手の美人姉妹、妹と街中で知り合い寝違えた首の治療を受けるローカル雑誌の記者の小松崎視点と、過去に買い物依存で躓き実家に引き戻された経験のある茜視点で物語は進む。裕福な主婦となった茜は、姑の世話焼きにイライラが募り再び買い物依存症に悩む様になり、しだいに漠然とした不安を抱え眠れない日々が続き、知り合いに紹介された接骨院を尋ねる治療した整体師合田は……。作者の出身である大阪で展開し読みやすかった。
Posted by ブクログ
整体師合田力が探偵役。身体に触れただけで体の悪い部分だけではなく、患者の命が狙われていることまでみとおすなんて ホームズか。茜にとって和樹は大切な存在になったんだなぁ。いつか別れてしまうかもしれないけど茜と和樹には幸せになってほしいなぁ。