あらすじ
「私と結婚していただけますか?」品行方正・文武両道・温厚篤実――まさに理想の王子様といえるユリウス王太子の妻になった貴族令嬢のアメリア。だけど彼女は「超」が付くほどの人見知りで世間知らず。恋さえ知らないアメリアは、ユリウスと話すことさえ怖くて泣いてしまって…! ふるえるアメリアにユリウスは優しく寄り添い、時には強引に迫るけど、恋から始まる夫婦生活はどうなるの!? 絶対トキメク超王道ロイヤルロマンス。
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Posted by ブクログ
TLもの二冊目読破。
TLはこういうものなんだろうなという気持ちと、ある意味BLより激しいなって感じ(笑)
タイトルにあるとおり泣き虫な令嬢のアメリアが王太子ユリウスに愛される物語。
この泣き虫というのは、ただぐじぐじしているのではなく、俗世間に触れないように家族から監禁状態で外部と触れあわないために本当の箱入り、世間知らずに育てられていてやることなすことがわからないことだらけだから。
未来の王妃様となるのでそういう立ち居振る舞いは教えられているけど実践は別の話。
男性との触れ合いも社交場のやりとりも、かごの中の鳥のように守られていたので自信のなさも相まって不安で涙を零すアメリア。
そんな彼女を見たら、そりゃあ男性はキュンとしてしまうでしょう。
この政略結婚に乗り気ではなかったユリウスは、誓いのキスで泣かれたことから優しく丁寧に接します。初夜での歩み寄り方はとても好感度が上がりました。
家族以外の男性に初めて接したに近いアメリアもユリウスに応えようと自分なりに頑張るところが可愛くて好ましいです。
話が進むにつれてアメリアが強くなっていくところも良いですね。
そして同時にアメリアに対するユリウスの烈火のごとく燃えさかる執着と劣情と愛情もすごい(笑)
貴族同士の暗黙のルールが通じないアメリアの無防備さにユリウスはハラハラしたり時にイライラしたりしますが、それをアメリアにぶつけてはいけないと自制しつつ、物腰が柔らかで丁寧な言葉遣いなユリウスが何度も「くそっ」と態度に出てしまう余裕を無くすところが好きでした。
本当に色々なシーンで呟かれるコレは都度意味合いが違うので面白いです。
…まだ数を読んでないので比較しようがありませんが、エッチなシーンはとても官能的でいやらしかったです(良)好きな作家さんになりそうです。
世間知らずゆえのすれ違い。
怯え涙を流すヒロインと、結婚に乗り気ではなかったヒーロー。あっという間に惹かれ合う二人が真実結ばれるまでは紆余曲折あったわけで。とにかくまわりがごちゃごちゃうるせぇなぁといった印象。
古き習慣に振り回され、邪魔者のせいで破談一歩手前とハラハラしちゃったよ。
何はともあれ幸せになれて良かった。