あらすじ
「立川流四天王」の一人、
改作の達人・立川談笑が書き下ろす
「落語家による落語入門」の決定版!
家元・立川談志の名著『現代落語論』の
令和版ともいうべき一冊。
これから落語に親しみたい人にも
もっと深く落語を楽しみたい人にも
落語を通して軽快にやさしく時代と人を読み解きます。
さらに、本書のためだけに
談笑師匠による高座を特別収録!
本で紹介される改作落語の演目が
二次元コードから動画で視聴できます。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
家元談志が「落語が能かなにかのような伝統芸能になってしまう」ことに危機感を抱いていたのに対して、談笑が論じるのは「元来、落語はその時代その時代に応じて変化してきたものだ」という点だ。
そもそも、落語における「伝統」らしきものを作ってしまったのは、録音技術があらわれて生まれた「名人上手のレコードである」という視点が目新しくうつる。名人上手の、ひいては(先達に)教わった通りにやればいい、という思考は、ある部類の人にとってはとてもありがたいもので「それさえやっていれば食いっぱぐれない」という姿勢を産み、行く末としては停滞しか産みださない。このあたり、きわめて卓見だと思った。
ただ、ファンからすると「志ん朝談志だけ聴いていれば俺ァ満足だ」という心理もわかるんだよなぁ。「あのフレーズだけ聞いていたい」という心理とは別に、時代は前に進んでいくのだけど……。
Posted by ブクログ
落語は好きなのに、なかなか生で行く機会のないままにきた。
テレビでは観て(聴いて)きたけど、やっぱりいつかは寄席なり何なり生で聴きたい。
その前にこの本に出会えたのはよかった。
ますます落語への興味が増した。
これは落語の指南書であり、大衆芸能の歩むべき道筋を示した芸能論である。
あるいは、この本自体が落語なのかも。違うか。