【感想・ネタバレ】訪問者のレビュー

あらすじ

急死した映画監督・峠昌彦の親友・井上は、湖を一望する山中の洋館を訪ねた。三年前、昌彦を育てた実業家朝霞千沙子が不審死を遂げた湖だ。館には「訪問者に気をつけろ」という不気味な警告状が届いていた。死んだはずの「大おばちゃま」の姿を見たと主張する少女。そして冬の雷が鳴る中、新たな死体が……。やがて残されたシナリオから浮上してきた意外な真実とは?

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Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった!久しぶりに読んだけど、昔より面白かった気がする。大人なせめぎあいが分かるようになったからか。こんな筋書きなのかなーと思っているものが訪問者が来るたびひっくりかえされる気持ちよさよ。読後感もよく、また読みたい。

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2021年04月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

井上唯之とカメラマンの長田はドアが開くのを待っている。ここは山の中の洋館だ。実業家朝霞千紗子が残した建物に住む千紗子の兄弟が二人を迎え入れた。井上は雑誌記者として、事故死した映画監督の峠昌彦の幼少の頃を取材するのだ。峠は子供のころ朝霞家で育てられたから。この山の中の洋館でこれから何が起こるのだろうか

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2018年10月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これ、どう回収できるんだろう?と途中で思わせるくらい
多くの要素を提示して来て、結末が大いに気になり読むことが出来る。ただ、結末が少々荒くがっかりしたのも確か。この本の最大のミステリー要素である朝霧千沙子と映画監督の昌彦の死因が、闖入者である小野寺の推測で一堂納得するところに大いに違和感を感じる。また、澄子の旦那の死体はどう処理するのかも謎。むしろ真実を警察に伝えてもよいのではないか?確かに暴力を受けていた過去から殺意を疑われるのは間違いないと思うが早晩行方不明者は捜査されると思うが。あと、わざわざレプリカを作ってまで像の置物を玄関に置いた理由がわからない。
とはいえ読んでいるときの「これ、いったいどうなるんだろう」は充分堪能出来た。

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2025年05月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

クローズド・サークルものが好きなので楽しめた。他の方の感想にもあるように、モヤモヤする点がいくつかあって、もう少し掘り下げてもよかったのではないかと思う。特に気になったのはやはり澄子の夫の死体をどうするのか。このことはスルーというわけにはいかないのでは?と感じたので面白かったけど星3つ。

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2025年07月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

恩田氏の作品は、この五年程、結構読んできました。

当初は『夜のピクニック』の印象が強く、YA系の方だと思いましたが、次第に感じたのは非常に器用な人ということ。

モダンホラー的作品、舞台脚本のような密室推理モノ、或いは両者が入り混じったような作品も。というか、とにかく、多産。毎年一作以上作品を発表されている気がします。

で、今回は2009年発表の作品となります。

・・・
とある地方の名士である朝霞家を訪ねてきたのは、映画監督故峠昌彦の親友井上。井上は、峠の遺言を預かっている弁護士であるが、それを隠して雑誌記者として峠監督の幼少期を伺う、という設定で朝霞家を訪問する。

朝霞家に集うのは、剛腕の長姉千沙子亡きあとの、長男千蔵、次男千次、三男千衛、次女千恵子、次女の夫協一郎、住み込みの手伝いの更科、そして曰くありの少女愛華。

井上は、峠監督の本当の父親を探し当てようとしインタビューに臨むが、屋敷には度重なる意図せざる訪問者が訪れる。

そして次第に解き明かされる真実と、降ってわいた死体。殺人か事故か、各人の意図は何か、朝霞家は何かを隠そうとしているのか。最後に明らかにされる真実は・・・。

・・・
印象ですが、本作は二時間ドラマ・劇的な感じの作品であると感じました。

良くも悪くも舞台設定が丁寧になされ、その要素が「あるある」な感じに仕上がっていると感じます。

先ず金持ち一家の存在。朝霞家です。長姉を亡くしたあと、遺産争いも起こりかねないイザコザがあったということ。

次に、隠し子問題。映画監督の峠は亡くなったものの、朝霞家が運営する孤児院で育てられ、しかも朝霞家の誰かが実の父親であると本人は思っていた。

そして殺人。映画監督の峠が亡くなったのは、何かの口封じのためか。あるいは朝霞家の長姉が亡くなったのも事故ではなく他殺では?

さらにさらに、密室です。豪雨により、お屋敷を囲む土地にがけ崩れがあり、外部と遮断された状況は、ある意味密室になります。

このような「舞台」で、事実が次第に明らかになり、思惑が交錯しつつ、新人物が舞台をかき乱します。

やや典型過ぎるきらいはありますが、時を忘れて楽しめるエンタメであると思いました。

・・・
ということで恩田氏の作品、一か月ぶりでした。

二時間ドラマのような小説を読みたい方なら、まずまず楽しんでいただけると思います。

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2025年05月06日

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