【感想・ネタバレ】「トランプ時代」の新世界秩序のレビュー

あらすじ

トランプ米大統領誕生は「歴史の必然」か!? 米国史上、もっともアウトサイダーな大統領のビジョンと日本の行く末を、気鋭の女性国際政治学者が読み解く。

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Posted by ブクログ

「トランプ時代」の新世界秩序。三浦 瑠麗先生の著書。ドナルド・トランプがなぜアメリカ大統領になれたのか、ドナルド・トランプがなぜアメリカ大統領選挙に勝利したのか、政治学者の三浦 瑠麗先生、三浦 瑠麗博士の視点からわかりやすく解説してくれています。政治学者の三浦 瑠麗先生、三浦 瑠麗博士の解説はとても分かりやすくて、すらすら読めてしまいます。政治に興味がない人にこそ三浦 瑠麗先生、三浦 瑠麗博士のお話で学ぶことができるかも。三浦 瑠麗先生、三浦 瑠麗博士のようなかたが増えれば、日本人の政治離れは少しは改善するのに。

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2022年06月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 読みやすく、トランプ現象と国際社会について書いている。第4章まで読めば十分に満足できる内容なので、おすすめ。

 以下メモ。

・データジャーナリズム(サイエンス)の失敗。当選予測が大外れ。
 →ネイト・シルバー

 失敗の要因
 1.ラストベルトの読み間違え、人口動態、投票率
 2.世論調査が正しく反映されていなかった。
 3.偏見にとらわれて、本質を見誤ったこと。

・トランプ勝利の要因
 1.北部の産業州(ミシガン、ペンシルバニア、オハイオ)の勝利。
 2.いままで投票してこなかった、白人層の投票率上昇。
 3.マイノリティ(黒人やラティーノ)の投票率低下。

 ・共和党=アメリカ南部+中西部
 ・民主党=北東部+太平洋岸+北部

↑変わる可能性が高い

・トランプ現象
 保守的なレトリック(言辞)によって、中道の経済政策を語る。

・民主党支持者の中で育まれる。革新主義。
 →ティーパーティーの民主党版
  ・親が民主党支持または有色人種、移民の中で育っており、たまたま共和党支持ではなかった。
  ・それ以外の要素はトランプ支持者に似ている。

・BLM=Black Line Matter(黒人の命は大切だ)
 警官による人種差別と民間刑務所の問題。

・民間刑務所を推進したのはクリントン夫妻
 →出所させないインセンティブ(長期間収容したほうが収益が上がる)が働くので、難癖をつけて裁判を受けさせない。

・黒人の権利よりも、LGBTのほうが早く権利を認められたのはおかしい。黒人は400年かかった。

・誰もがマイノリティに転落する時代。
 それは分断された社会であり、権力をめぐる戦いがますます不毛さを増す時代なるでしょう。そんな中でもよい明日とは。地元に密着した自治を高め、共存できる社会を地元から作り上げる努力の上にしかないのです。

・オバマ政権時代の「人種レトリック疲れ」
 昔の民主党は公民権運動には同情的ではなかった。

・議会共和党の「2010年当選組み問題」
 民主党に対する妨害主義から「人種的な動機に基づいている」と解釈された。

・トランプ現象を構成する4つの要素
 1.社会政策と経済政策のデカップリング(切り離し)
→小さな政府を切り離した。
 2.新たな買いカーストの創出
→範囲民の感情を掻き出した。不満の高い中産階級に「下があること」を見せつけた。ラティーノ(社会に根付いた移民)からも支持。
 3.反連邦主義
 4.短期的な悲観主義と長期的な楽観主義
→トランプに投票すればうまいく行くと思わせた。

・「トランプ現象」はアメリカ政治の閉そく感とアメリカ国民の深層心理で踏まえたうえで立ち上げられたものであり、これまでのアメリカ政治の構造を組み替える可能性がある。

・トランプの発言を読み取るには「タテ」と「ヨコ」の視点を持つ事
 タテ…歴史
 ヨコ…各国比較

・国際社会に対する立場

 トランプ→イスラム過激主義が問題
  ↓↑
 ヒラリーを含むそれ以外→ロシアが問題


・パックスアメリカーナ
 サンダース支持者の左翼支持者でも「帝国」としてのアメリカに、一種の心地よさを感じている。
 →英国の左派、労働党も同じ。

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2017年03月14日

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