【感想・ネタバレ】帝国議会と日本人 なぜ、戦争を止められなかったのかのレビュー

あらすじ

戦前と戦後の奇妙なまでの符合、やはり歴史は繰り返されるのか! 1890(明治23)年から1947(昭和22)年まで、全92会期が開かれた帝国議会。そのなかから歴史的事件・事象を抽出、何が話し合われ、どのように決まったかを探ったのが本書である。憲法改正、海外派兵、金融危機、震災、汚職……帝国議会(戦前)と国会(戦後)では、驚くほどの一致を見せる。大局観や識見を有した首相の言葉、命がけの議員の演説、躍動した論議は今も輝きを放つ。帝国議会が戦争を止められなかったこと、その際の攻防は、安全保障問題に揺れる現在の日本に「教訓」を与えてくれるだろう。

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Posted by ブクログ

帝国議会における議論を戦後の国会と比較しながら記述している。田中正造の足尾銅山鉱毒事件の追及、統帥権問題の議論、斉藤隆夫の粛軍演説、浜田国松の腹切り問答、日本国憲法の天皇制や戦争放棄に関する帝国議会最後の議論など、歴史の名場面を厳選された議事録の該当箇所とともに読める。また、明治初期の日清日露戦争時の政府の議会説明は情報の量と質で現在に劣らないレベル?であったのも面白い。一つ難点を挙げるとすれば、ロッキード事件や安保法制の議論といった今の国会との比較が必要だったのかなと。帝国議会の描写にその分割いて頂いた方が良かったと思う。

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2020年07月30日

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