【感想・ネタバレ】黒十字サナトリウムのレビュー

あらすじ

……甘美な幸福とはこのことだったのか。
肉体と精神とを仲立ちしている知覚がちぎれて、放たれていく刹那の残像と余韻――その先にある淵のふかみだ。

黒十字サナトリウムの患者は、誰しも自分を吸血鬼だと思いこんでいる。

「救いの神がいるのか私は知らない。私は天国に居ないのだから。地獄にも落ちていないから、裁きの神がいるのかもわからない。でも神の法からは逃れられない。私が吸血鬼として甦っているのだから」

春の夜明けにむかって説き明かされていく療養所の秘密とは――。
第9回日本SF新人賞受賞作、絶版となっていたゴシック幻想奇譚が今よみがえる。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

吸血鬼のお話です。
最初は1文が長い箇所が結構多かったので
読みづらいかな?と思ったのですが慣れました。

単に「吸血鬼が出てきて、血を吸います」という話じゃないのが良い。
部落差別、易出血症、キリストの復活等が絡んでくるのが興味深いところでした。
「なぜ吸血鬼は存在するのか」
そこの語りが面白かった。

星は本当は4つでも良いのですが
最初はドキドキ感やなるほど感を持てたのですが
終わりに近づくにつれて、失速している気がしたので
星は3つとしました。

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2012年12月15日

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