あらすじ
「なぜあの人が犯罪を…?」実は犯罪を起こすきっかけは些細なことなのかもしれません。
「人の心に潜む、犯罪をおこさせる原因とは何なのか・・・?」
ナイーブなテーマに心理学の分野からアプローチ、万引きから家庭内DV,詐欺から殺人まで、いろいろな犯罪心理をわかりやすく紐解きます。
【目次】
プロローグ 犯罪とは何か
第1章 犯罪者はなぜ生まれるのか
第2章 殺意と殺人が起きるわけ
第3章 性犯罪を起こす心理
第4章 騙し、騙される心理
第5章 家族間で起こるDVと虐待
第6章 少年非行に潜む心の闇
第7章 さまざまな犯罪の心理
第8章 罪を裁くことと矯正・更生の行方
第9章 犯罪心理学とは
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株式会社西東社/seitosha
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Posted by ブクログ
犯罪心理学というものの実際を知らなかったため興味を持ち手に取ったが、タイトルとイラストで「フランクすぎはしないか」「大衆迎合の内容だったらどうしよう」とやや不安を感じていたが、内容レベルとしては新書でも遜色ない程度であり、しかし新書とは違い、平易な言葉と図表を用いて解説されているため、親しみやすくわかりやすかった。
以前に「(警察が職務質問をするに当たって)外国籍の人などを差別的に見ている」という話を聞いていたため、本書も特定の属性に対して差別的な内容であったらと思い鬱々としていたが、そのような内容もなく良かった。
むしろ当初は期待していなかったものの外国人差別問題(外国人が犯罪を犯すという偏見が引き起こす問題)へのヒントとなる内容も多く学びが得られた。文化葛藤理論、ラベリング理論、予測の自己実現などといった概念はもっと広く一般に知られるべきであると思う。
全体として、わかりやすく興味深く、ハードルを感じることなく楽しく読めた。
一方で引っかかった箇所もあり、それは「女性の犯罪は(マスコミなどに)寛容に受け入れられるため男性の犯罪率が高くなる」という部分である。前後の文の整合性、関係性が無いばかりでなく実際には寧ろ、男性複数人がいても女性が1人いるだけで記事タイトルは「女ら」などとされるなどの所謂「男消し」が問題となっており、本書は2015年の発行ということだが、著者にはこの問題を認識して論じてほしいと感じた。
Posted by ブクログ
犯罪心理学や犯罪についての浅いところを説明している入門書的な立ち位置の本。図も多く読みやすいため、興味はあるけれど、固いのはちょっと、という人にはおすすめかもしれません。
Posted by ブクログ
加害者、被害者、第三者、この関係性が複雑に折り重なって犯罪が生まれるのだと本書を読んで思った。
加害者が発生してしまう負因は、ざっくり言うと「生まれつき暴力的な性分だった」というより、取り巻く環境やコンプレックスの嘲笑など、外側からの刺激による場合が多い。
コミュニケーションが苦手で疎外される、偏見による言われなき中傷などにより、「周りと違う」という感覚が肥大化し、世間に対する恨みを募らせ犯罪に手を染めてしまう。
傍目で見ると「なんでそんなこと…」と言いたくなるが、加害者も自分の感情に収集がつかないでどうしようもなくなったんだな…と思った。
普段ニュースを見ていて軽率にやってしまう加害者に対する批判が、他の生きずらさを抱えてる人を苦しめ犯罪を示唆してしまう場合もあるのだと気付かされた。
何も知らない第三者がメディアの単純化された情報を鵜呑みにして当事者を攻撃することの恐ろしさ…自戒の意味も込めて手元に置いておきたい本。
昨今は「なぜ犯罪を起こしてしまったのか」ではなく「なぜ被害に遭ってしまったのか」にフォーカスされているというのも興味深い。
Posted by ブクログ
考えたこともなかった。犯罪者の気持ち 犯罪がどうして起きるのかを突き詰めていく学問。犯罪には加害者がいて被害者がて、それを取り巻く第三者の存在、犯罪者の環境と犯罪が起こりやすいメカニズムを学ぶことができる。一読者として参考になるのは、犯罪機会論だ。様々な犯罪の種類を知り、それらがどうして起こるのかを知った上で、そのような機会を減らしていくためにどんなことができるのか考えていきたい。
Posted by ブクログ
入門書としては良さそうな内容でした。犯罪心理学について広く浅く学べて良かったです。ただ、知識を羅列した教科書みたいな感じで、何回かオーディブルで聞いたものの、あまり頭には入ってこなかったです。。。広く浅くなので、どうしてもそうなってしまうのかもしれません。
Posted by ブクログ
犯罪に関する教科書のような内容。専門用語が頻出するが図解や補足説明があるので理解はしやすい。深い専門犯罪を知りたい場合はちょうどいいフックになると思う。心理学の入門といった感じか。
Posted by ブクログ
この本は全体を通して図解付きで、入門書として理解しやすい。また、商品の概要に書かれているように薄くて広い本だ。犯罪心理学という名目で書かれているが、どちらかと言えば犯罪全般について書かれている。犯罪の定義から始まり裁判員制度などの法制度、生来性犯人説などの遺伝、逮捕から裁判までの具体的な流れ。とにかく薄く広い本なので、基礎の基礎を固めるのには最適だと思う。ちょくちょく難しい単語も出てくるのだが、そのページの下部に解説を載せてあるし、調べなくて済むのでありがたい。ただもう少し深掘りした内容を知りたいのなら、何か別の著書を探すことを勧める。所詮はネットで軽く調べれば出てくるような情報ばかりだから、きっかけ作りにはなる。すごく分かりやすかった。
Posted by ブクログ
犯罪心理学が簡単にまとめられている。犯罪とは何か、なぜ人は犯罪を犯すのかという根本的な問から始まり、様々な研究による心理法則を混じえて犯罪に対する心理を解き明かしていく。知識ゼロからでも読めるとても入りやすい本だ。世界には色々な種類の犯罪があるが、本書で取り上げられているのは主に殺人、性犯罪、詐欺、DVや虐待、そして少年非行だ。それらの犯罪を犯すのはどんな人か、原因は何か、どのように裁かれるのかという角度から一つ一つ見ていく。1つのトピックに対して図解も含め1.2ページで完結しているので、どこからでも読むことが出来る。最終章には犯罪心理学の歴史や生まれた背景、何を研究する学問なのかが書かれていて、この1冊で犯罪心理学に対してある程度の理解が出来るように出来ている。本書を読むことで、それぞれの分野への興味をもつきっかけにもなると思う。
Posted by ブクログ
犯罪とその心理、犯罪を起こした後の処遇などが書かれている。イラストが多く分かりやすい。
パーソナリティー障害は精神病でないので責任能力が十分あるとされることを初めて知った。
少年犯罪の厳罰化は賛成できない。そうすることでより社会に馴染みづらくなるのでは、と考える。
犯罪が起きにくい家庭環境や社会を作らないことには、犯罪者が環境の犠牲者ともいえると思った。
Posted by ブクログ
様々な犯罪についての理由や原因、更生について書かれていた。
性犯罪についての項目が多いように感じたし、現在(2018年)と比べて変わったところもあった。
少年犯罪・非行少年についても詳しく書かれていた。
イラスト付きで、わかりやすかった。
Posted by ブクログ
借りたもの。
犯罪心理学において、今現在、犯罪やその原因についてどの様な解釈・体系・分類を持っているのかを知るには手頃な本。
ディープで繊細な問題であるため、それらを見開き1ページにまとめるのは至難の業だったと思う……
犯罪は、ここに挙げられたものが複数・複雑に絡み合って成り立っているのだと思う。本の冒頭で、単純化する「しろうと理論」に警鐘を鳴らすのは、この本の分類が全てではないという事を念押ししているのかも知れない。
法律上の罪の概念から、犯罪の種類、犯行手口、犯行動機の傾向など、幅広い。
そして刑罰・更生・矯正についても紹介。
最後の方になって犯罪心理学とは何か、その歴史について簡単に述べられている。
「犯行時から更生まで関わる学問」であること、それによって同じような事件を繰り返さないようにする布石となるだろうか――?
ゲームの残酷描写などの映像に感化されて殺人を犯すという図式には、私は疑問。
「ゲームが引き金」というのはつまり、原因では無いということ、二次的なものに過ぎない気がする……原因はもっと、その前段階にあるリアルな対人関係にあると思う。
「ファンタジーと快楽殺人」について取り上げられている所のメモコラムで『羊たちの沈黙』を挙げているが、ハンニバル・レクターと連続殺人鬼「バッファロー・ビル」を同一視している間違い。