あらすじ
“エル・ファシルの英雄”となったヤンの次なる任務は、名将ブルース・アッシュビー提督謀殺説の真偽を調査することだった。入り組んだ迷宮を抜けた先にあらわれる真相は……。若きヤンの活躍を描く外伝四弾。
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真実の形とは
ヤンの最も長い在任期間である少佐時の話。キャゼルヌから依頼を受けて過去の英雄ブルース・アッシュビーが第2次ティアマット大戦で戦死したのは謀殺されたという怪文の真相を調べ始めます。730年マフィアと呼ばれるアッシュビーの盟友たちの中の唯一の生き残りであるアルフレッド・ローザスを訪ねますが真相については語ってもらえません。やがてヤンは別命で捕虜収容所の参事官として惑星エコニアを訪れます。そこで出会う帝国軍捕虜のケーフェンヒラー大佐からの話で調べていた謀殺の事件に繋がっていくのですが・・・。また、この惑星で後のヤン艦隊にとって必要になるパトリチェフとムラタとも出会うことになります、どこで繋がるかわかりませんね。
本書のなかでキャゼルヌが言った言葉「戦争をする奴の真実。戦争をさせる奴の真実。戦争をさせられる奴の真実。ひとつひとつ、みなちがうさ。」が今回胸に響いた言葉です。真実の形は立場によって見え方は一つではないのだと改めて認識させられます。外伝では本編以上にヤン個人の活躍が描かれていてとても楽しめました。