【感想・ネタバレ】福澤桃介式のレビュー

あらすじ

「大実業家」「大相場師」が語る人生訓!

この原書が刊行されたのは、明治44年。慶應義塾の塾生に向けたメッセージがベースとなっている。つまり社会人として、企業のなかでこのように振る舞い、お金とはこのように付き合いなさいと指南した教本である。
本書は当時、貧家の出から成功者となった福澤桃介の執筆ということもあり、増刷を重ねた書籍である。現在でも引き継がれているビジネスマナーはもちろん、給与から天引きして貯蓄せよ、習慣の奴隷となるななど、その普遍的なメッセージに驚くはずだ。なによりも、当時、相場界でも実業界でも“異端”とされた福澤桃介が、どのような信念のもと仕事に向かっていたのかは実に興味深い。

桃介は貯蓄した資金を基に相場で大成功を収め、その成功をもってなぐり込んだ実業界でも計り知れないほど大きな実績を残した。彼の信念は、「金儲けは悪いことではない」ということである。努力して手にしたからこそ、金を大切にする。金を大切にするから、金がまた集まる。「相場で儲けた金は大切だが、寝ているだけでつく利子はいやな金である」と語る桃介。精力を込めて立ち向かったからこそ、相場で儲けた金は貴重だというのだ。

・寄付はしない

・信用などはされないほうがよい

・憎まれて世を渡れ

世間とは異なる考えで、「偽悪者」のような立ち居振る舞いを見せる福澤桃介が持つお金と仕事に対する気概は、日本国中の元気が低迷したいま、大いに参考になるだろう。

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Posted by ブクログ

福澤諭吉の婿養子にして伝説の相場師。そして、日本の電力事業の礎を築いた。福澤桃介の「プロフェッショナル 仕事の流儀」です。現代を生き抜くビジネス書としてもまったく古びてはいません。

一万円札の福沢諭吉については、あまり知らない人はいないと思うけれども、彼の婿養子になった福澤桃介の生涯や業績についてはあまり知られていない。僕が彼のことをはじめに知ったのは、実業家の彼ではなくて、肺結核に倒れ、病床でそれまでサラリーマンとして蓄えたお金で株式投資を始め、その天才的な相場観で巨万の富を築いたエピソードからであった。

後に福沢桃介は相場界を離れ、関西電力の礎を築き、後の名古屋発展の導いた男だという。その彼が著した本が再販されたので、手に入れて読んで見た。内容はというと、福沢桃介の『カネと仕事の流儀』であるが、内容はっ現在読んでも非常に普遍的かつオーソドックスなもので、

・収入から天引きして貯金せよ。

・社風にあわせよ。

・衣食足りて真の人間となれ。

など非常に示唆に富むものが多い。そして、彼の若いころの写真が掲載されているが、非常に『イケメン』である。そんな彼が晩年に残したといわれるいっぺんの漢詩があって漢字変換が出来なかったので掲載が出来ないが、大意はというと

『お金で楽しみを買えば身を患い、社寺に参り身を天に任せば心は安らぎを得る』

という内容らしい。そんな伝説の男もいまは静かに多磨霊園の墓の中で眠っているという。いつか、彼の墓に手を合わせたい。また、人生の中に生きる意味が出来た。

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2011年07月21日

Posted by ブクログ

[ 内容 ]
明治に生きた著名な教育家といえば、福澤諭吉の名前が浮かぶ。
その諭吉に比べて桃介の業績を知る人は意外と少ない。
福澤桃介―福澤家に見込まれて婿入りした人物。
それだけでは、あまりに単純である。
眉目秀麗にして大胆不敵。
福澤家に頼ることなく、己の力で相場界・実業界で成功し、関西電力の礎を築き、名古屋発展を導いたほどの豪傑。
貧家に生まれながらも数々の輝かしい実績と武勇伝を残した男が語るお金と仕事の流儀とは。

[ 目次 ]
第1章 我が処世観
第2章 羨むなかれ世のいわゆる成功者
第3章 金儲けは株にあり
第4章 憎まれて嫌がられて世を渡れ
第5章 どうすれば金持ちになれるか
第6章 出世の秘訣

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2010年08月10日

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