あらすじ
時代を進みすぎてノーベル賞が追いつけなかった南部陽一郎氏が2008年ついに物理学賞を受賞した。「最大の物理学者」(益川敏英氏)「遅すぎた。何十年前にもらってもおかしくない」(小柴昌俊氏)という南部さんにシカゴで密着取材し、ビジュアルな本に仕上げた。
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物理学の予言者
著者は研究開始当初から常に最先端を歩む学者として知られた人物である。当レビューを見るまでもなく、著者の名前をインターネット検索すれば、世界で最高レベルの素粒子物理学者であったことがわかる。
しかし著者の人生全体を見れば、ある時期においては非常に苦しい研究人生を送ったこともある。著者のある意味、楽天的な性格と圧倒的な才能は、その後の研究人生において揺るぎない成果を挙げ続けることになった。このような南部先生の人柄についても触れられた本書は、素粒子物理学を志す方はもちろんのこと、一般的な読者についても興味深く読める内容となっている。