【感想・ネタバレ】ブータン、世界でいちばん幸せな女の子のレビュー

あらすじ

忘れられていた彼女は、誰よりも明るい大人になっていた

年齢や環境で、距離が変わるから面白い。
そんな“女友だち”の物語を書きました。――阿川佐和子

いつの頃からか、私は生涯の友というものを望まなくなった。女はいっときの悩みを共有できるともだちがいればじゅうぶんなのだ……。
四十を過ぎて、そんなことを思っていた頃、伯父の介護に通っていた病院で、「覚えてない? この顔」と、嬉しそうに駆け寄ってきた女性がいた。
彼女の名前は、丹野朋子さん。中学の同級生で、昔は存在感ゼロだった。太っていて、「ブータン」と呼ばれていた。
アラフォーになって再会した彼女は、ブータンという国に暮らしている人びとのように、世界一幸せ度の高い人間になるというのが、人生の目標になっていた。そして彼女は、夢を実現しているらしい。
ブータンに強引に連れられて、私は生まれて初めてカラオケボックスに行った。深呼吸するように、自分の思いを吐き出していた……。(第1話「ブータンの歌」より)

不思議な存在感のある「ブータン」をめぐって、さまざまな女性たちの人生が交錯する。
せつなさに胸が熱くなる、女友だちの物語。

文庫解説:中江有里

単行本 2022年6月 文藝春秋刊
文庫版 2025年9月 文春文庫刊
この電子書籍は文春文庫版を底本としています。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

女の友情はむずかしい。ライフステージや環境が変われば、あれだけ仲が良かったのに、離れていく。それは悲しくて寂しいものだと思っていたけれど、そんなことはなくて、マイナス面だけを見ていただけだと気づけた。自分の人生でその友だちと過ごした時間があること、それ自体が幸せで尊い。社会人になり、学生時代の友人と環境が変わっていくことに寂しさを感じていたわたしは、この本にとても救われたと思う。
この物語と、解説の「幸せぶることから、幸せは見つかる。」という言葉は、これからの人生で大切に抱きしめていきたい。

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2025年12月21日

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