あらすじ
ボクシング、フライ級4回戦。対戦中のボクサー二人が、青酸中毒で相次いで倒れ、死亡した。編集者の福永麻沙美は、週刊誌記者の中江聡介、ボクシング評論家の八田芳樹と真相を追い始める。リングの上で堂々と二十殺人をやってのけたトリックは? そして動機は? 二転三転する事件の陰に巧妙に身を隠す意外な真犯人とは? 岡嶋前半期の『タイトルマッチ』にも通じる、ボクシングを舞台とした傑作長編ミステリー。1987年刊行。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
単純に面白かった。
ボクシングの試合で青酸によって選手二人が同時に死んでしまうなんてまず殺人の設定が引き込まれた。2/3程読み進んだ辺りで犯人がもしかして・・と分かり始めるが、そのストーリ展開は滅茶苦茶惹き付けられ一気に読んでしまう。殺人の動機や何故その手段??と後になって考えるとちょっと陳腐な結果だが、その文章力は充分楽しめた。
Posted by ブクログ
試合中死んでしまったボクサー2人。
殴り合いの果てに? と思いきや、死因は青酸。
一体毒はどこから仕込まれたのか。
どうして殺されねばならなかったのか。
さっぱり分かりませんw
誰が犯人、というよりは、どうしてこうなった、という
過程の方が気になりました。
犯人、どうせ分からないですし…w
解決できそう、と思えば、違う説が出てきてさらに分からなくなる。
こんな推理やり直し状態に更に脳内は混乱しますし
もう誰が犯人でもいいです、という気になってきます。
いやでも、最後まで読めば、さすが…という感じです。
Posted by ブクログ
岡嶋作品の良さが前半はよく出ていた。いきなりのトップスピードで物語に入っていく。前振りがほとんどなく事件のあらまし(試合中に対戦相手が同時に死亡、しかも毒殺)という圧倒的な謎が即提示される。それを女性編集者と週刊誌記者、元ボクサーの作家が迫っていくという内容。展開の移り変わりが激しいにもかかわらず謎の解明が全く見えてこず、中盤までどこに向かうのか分からないのが面白い。多少、間延びしている点もあるが筆力とキャラの良さが物語を引っ張ってくれる。ただラストのまとめ方は流石に強引。本人も認めているのだが締め切りのために終わらざるを得なかったように思う。非常にもったいない作品かなあ。
Posted by ブクログ
ボクサーが試合中に二人とも毒殺される話。
読み終わってふっと、お母さんが貸してくれる時に言った「これはねぇ・・・ボクシングの話!」と言う一言を思い出しました。
借りた時は「そりゃ表紙絵見りゃわかるよ。」と思ったんですが、読み終わって納得。
「ボクシングの話」以外あまり特徴ありません。
普通のミステリー。話が二転三転します。普通に。
最後のほうは「捻りすぎ」感すらありました。
ミステリーだから犯人がばれちゃ台無しだけどやっぱり結論に説得力をつけるくらいの伏線があれば、と思いましたね。惜しい!