あらすじ
敗戦直後,GHQ占領下に開所したスガモプリズン.外の世界が大きく移り変わるなか,戦犯たちは獄中で何を思い,何を見つめていたのか.戦争裁判の実態,刑務所管理の構造,戦犯の自治や言論活動,そして朝鮮人・台湾人戦犯の問題.十数年に及ぶスガモ運営の全体像を描き,塀の向こうに置きざりにされた戦争責任を問い直す.
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Posted by ブクログ
サンシャインが建っているところにあったスガモプリズンとはどんなものであったかという興味で購入。
淡々と事実が書き連ねされているだけなのだが、比較的読みやすい。
以下、印象に残った部分を挙げる。
A級戦犯は戦争指導者が対象で、BC級戦犯は捕虜収容所勤務者が対象。
BC級戦犯の中には、戦時中は上命に従っただけなのに死刑になる者もおり、不条理感はある。
日本軍の敵国捕虜に対する扱いは、食糧事情も含めて劣悪であった。
そのため、戦後、元捕虜のBC級戦犯に対する報復感情は強かったようである。
国外でも戦犯裁判は行われ、海外で刑死した者や労役に復した者もいた。
スガモプリズンの中に「スガモ学園」という組織があった。
戦犯たちは、フランシスコ講和条約による赦免を期待していたが、その期待は裏切られた。
Posted by ブクログ
東京裁判A級戦犯の裁判は有名だが、BC級裁判についてはあまり知られていないだろう。
収容所での捕虜虐待など。上官の命に従っただけでも死刑判決を受け処刑された戦犯が多数。
本書はサンフランシスコ講和条約後も含めスガモプリズンに収容されていわゆる戦犯を追う作品。
特に朝鮮、台湾出身の戦犯が故国には戻れず日本国にも見捨てられた事実についてが圧巻。
戦争中という異常事態、戦勝国が裁くという正義。戦争そのものについても含め深く深く考えさせられた。
Posted by ブクログ
日本は戦争責任を敗戦責任にすり替え、責任を国民に押し付け、国民はその責任を戦犯に押し付けた。そして戦後を終わったことにして、同じことを繰り返さんばかりである。日本人として日本について考え直さなければいけない。