あらすじ
こんな奇跡があるのなら、人生にNOは言えない
落合南長崎の独立系カラオケ店「BIG NECO」では、今日もドラマが巻き起こる。
「カラオケの再現映像に出ていそうな女」と過去2回言われたことのある池田。
音が鳴らないトランぺッター・加賀と、その恋敵・サナ。
反抗期の娘と暮らす、元俳優の佐藤待男。
74歳にしてカラオケでアルバイトをする謎の老人・石崎さんと、
石崎さんを心配する指導役アルバイター・小野。
「E.YAZAWA」のステッカーを集め続ける、売れない作家・染井暖。
うだつのあがらない凡人たちが起こす、ちょっとした人生の奇跡ときらめき。
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
積読チャンネルで知って、バリューブックスで購入した。
『池田の走馬灯はださい』の「なんでわかりやすく前向きな単語が豊富にちりばめられた曲を歌うのか」という問いに「そりゃあ、元気になりたいからだよ」と返すシーン。
そのシーンを積読チャンネルで知ったとき、この本を買うことを決めた。
だって私もウルフルズを、嵐を、ファンモンを、アクアタイムズを、スピッツを、ミセスを、そういう気持ちで聴いてきたから。
J-POPはダサい、洋楽はかっこいい、みたいな論争が昔はあった。もしかしたら今もあるのかもしれない。とにかくJ-POPはダサいと言われていた。でも、みんなを元気にする曲が多いのだ。元気になってほしいと作られた曲が多いのだ。
しんどいときに敢えて明るい曲を聴いて全力で歌うことがある。元気な歌詞を声に出すことで脳を騙す。錯覚させる。そうすることで乗り越えてきた夜がたくさんあった。
愛、勇気、夢、仲間、希望、未来とかいて私。
元気になりたかった。元気にしてもらってきた。そして元気にしてもらうだろう、これからも。
でも一番刺さったのは『加賀はとっても頭がいい』だった。
温度を、好きな人の体温に設定して浸かる湯船。
しかもその好きな人とはそこまで関係があるわけじゃない。
加賀とたくさんの時間を共有することで、今の自分にとって本当に大切な人が誰なのかが分かっていく。
35.8度。風邪をひいてしまいそうなその温度の、湯船の中で。
ずびずび泣きながら読んだ。何度も鼻をかんだ。
綿矢りさの「勝手にふるえてろ」もそうだけど、私は本当にこういう感じの恋が好きだな。
ていうか作者の佐々木愛さんって「料理なんて愛なんて」の人なのか!!!そっちずっと気になって結局まだ買ってなかったんだけど、買います!!!すごい!!嬉しい!!!
Posted by ブクログ
『じゃないほうの歌いかた』
こちらは みんみんさん の本棚から♪
ひま師匠 も読まれてましたね♪♪
佐々木愛さん はじめまして⸜(*ˊᗜˋ*)⸝
とっても おもしろかった です♡♥♡
お話は 連作短編で 次のようなリスト♪
「池田の走馬灯はださい」
「加賀はとっても頭がいい」
「君の知らないあの佐藤」
「石崎 IS NOT DEAD」
「矢沢じゃなくても」
「エピローグ」
一話目の「池田の走馬灯はださい」
を読んでいて ひよっとして重い内容?
なんて 危惧していたんです
フフフッ♪
安心してください( •̀ᴗ•́ )و ̑̑
素敵すぎて…
もう、スーーを差し上げます♡♡
お話の共通点は カラオケ です♥
チェーン店の それとは違う "こじんまり"
としたカラオケ店……
【カラオケ BIG NEKO】
チェーン店みたいでしょう? フフッ
この カラオケ店が……
お話の中で いい具合に絡んでくるの♪
どのお話も ちょっぴり
ノスタルジックな気持ちになっちゃったり…
そうかと思えば クスッと しちゃったり
一見バラバラに感じていたお話が最後に
きちんと まとまる というのは 圧巻でした☆
それぞれが【じわる】 のよ (*´艸`)フフフッ♡
どのお話も ジーーンッて くるしね!
そしてそして…
どのお話にも えっ?って人が出てくるの
「池田の走馬灯はださい」 では
十月五日 スティーブ・ジョブズの命日 を
【ジョブズ忌】って呼んでいる 昭一さん⸜(*ˊᗜˋ*)⸝
昭一さんったら…矢沢永吉のことも
「えいきっちゃん」 って 呼ぶの ♪
「永ちゃん」じゃなくって「えいきっちゃん」
もう…愛おしくって(*´艸`)フフフッ♡
「石崎 IS NOT DEAD」 からは
70歳を超えちゃってる アルバイトの
石崎さん と 大学生の 小野くん も素敵
石崎さんの推理……最高です♥
わたしはてっきり…
タイトルの 【石崎 IS NOT DEAD】と見て
サンボマスター だと 思っていたの( ・᷄ᯅ・᷅ )
「ロックンロール イズ ノット デッド」 ね!
カスリ もしなかったことにSHOCKよ!
名探偵コナン君 になれるかもってね
鼻の穴 膨らましてたのに……( ๐_๐)
『わたしまけましたわ』
そんな気分♪
本当に素晴らしい作品でした ♡♥♡
気になる方は是非 読んでみてね!
みんみんさん♪ 素敵な作品
ありがとうございました!!
美味しく いただきました(*´艸`)フフフッ♡
Posted by ブクログ
積読チャンネルで紹介されていた本。個人経営のカラオケ店で繋がる連作短編集です。
理想とは違って人生がなんとなく上手くいっていない人たちの物語です。
『池田の走馬灯はださい』の池田は、ださい町から出て、東京の大学入学したものの、理想とは全く違い、孤独を感じる。
ああ、わかるなぁ、この感じ。と、同じく田舎出身の私としては身に染みるお話。
『君の知らないあの佐藤』の「令和、もっとポジティブすよ」「うん、なんか、ありがとうな」という会話に涙しそうになりました。
『石崎 IS NOT DEAD』の謎解きもと終わり方も良かった。
年齢の違う人を受け入れ、人に受け入れられ、ださい自分自身を受け入れていく素晴らしさを感じられました。
Posted by ブクログ
カラオケって子供〜大学生までの時の苦い感情が思い出さされる場所。でも大人になり始めたころ、自分で自分の人生の舵を取れるようになってきた頃にきょうだいで行って、そのイメージを上書きできた場所でもある。それでもやっぱり社交では行かないけど。
そんなカラオケ、令和を舞台にした小説。すごくまっすぐで、よかった。
〜読んでから数日経っても覚えてる言葉たち〜
愛 勇気 夢 仲間 ファミリー 命。
平畑くんのスマートフォンに保存された単語の並びを思い出し、聞いてみたくなった。
「昭一さんって、なんでああいう歌ばかり歌うんですか?」
「ああいう歌って?」
「こう、わかりやすく前向きな単語が豊富にちりばめられた曲です」
「そりゃあ、元気になりたいからだよ」
と、あっさり言った。そんな当たり前のことをなぜ質問するのだというような顔だった。
「元気になりたい・・・・・・」
昭一さんの言葉を繰り返してみた。
「そうそう。それ以外に何があるのさ」「元気に、なれますか?」
平畑くんも、昭一さんの顔を見つめながら問いかけた。
「なれるさ。だって元気になってほしくて作られてる曲でしょ。ああいう前向きな言葉をマイク使って大きい声で叫ぶと、ちゃんと前向きになれる気がするんだよ。俺は強くなりたいし、明るい気持ちになりたいし、とにかく元気になりたいよ。俺だっていろいろ、あるからさ」
単純で明快な論理だった。
ーーー
「未来と書いて、わたしいー!」
今わたしは元気になりたい、強くなりたい、元気になってほしくて作られたものから、ちゃんと素直に元気をもらえる人になりたい。小さなものから大きなものまで、恥ずかしがらずに勇気とか元気とか全部受け取って、未来と書いて「わたし」と読むくらいに強くなりたい。
そうか、カラオケはそのための場所でもあったんだ。
東京ドームや日本武道館に立つような一流の歌手じゃなくても、誰だってそれがかなう場所。恥ずかしい場所なんかじゃない。
捕まえてみると、ステッカーだった。あの、YAZAWAのだ。ファンが落としていったのだろうか。ちょうど片方の手のひらに収まるサイズで、土埃を落とすために表を撫で、ついでに裏側も撫でた。触れていると、これで車を飾り立てたくなる気持ちがわかるーとまではいかないが、確かに、なにかの力が伝わってくるような気がしないでもなかった。さっきまでYAZAWAと自分を比べて卑屈になっていたけれど、彼のような絶対的な存在から力をもらおうとする前向きさや、素直な憧れがこの一枚につまっているのかもしれない。
ーーー
今、近くにいる人を少しでも安心させることができるなら、幸せにすることができるなら、どんなに凡人でもいい。
ーーー
男はその真ん中から、残りのすべてのステッカーを街へばらまく。何十枚あるのだろう、嵐の夜の落ち葉みたいだ。遠くまで風で舞い上がる。見上げるたくさんの人のもとに、一枚一枚、ゆっくり下りていく。矢沢のライブが中止になって落ち込んでいる人のかばんに、一枚すべり込む。離れて歩くカップルの間に落ちた一枚に、ふたりは同時に手を伸ばす。停車中のタクシーから、運転手が出てきて拾う。初雪が降ったときのように、手のひらを上にして、浴びるように受け止めている小さな子どももいる。そうしてみんなが幸せになる。