あらすじ
本居宣長いらい、『古事記』は「大和心(やまとごころ)」、すなわち日本人の精神性の根源を伝える書として神聖視される。だが、その編纂の目的や経緯に関してはいまだ多くの謎がある。なぜ正史である『日本書紀』と別の史書が必要だったのか。なぜ五世紀後半で記述を終え、成立まで二百数十年の歴史を無視したのか――その裏には、天皇家と時の権力者・藤原氏への深い怨念がある。古代史研究の鬼才が「日本最古の書」の正体に迫る。
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Posted by ブクログ
日本の古代の建国については、本書にも記されてるように、考古学的発見、考察から、かなりわかってきているのが現状であろう。
その状況で、記紀がなぜこのような神話を捏造してきたのか。
中臣鎌足が百済の王子豊璋であったこと。日本書紀は藤原不比人が藤原氏の正義を証明するために作成したこと。古事記は藤原氏らに虐げられた秦氏が、一族の恨み、怨念をちりばめたものであった。
さらに、聖徳太子の実態は偶像であり、本当は改革派の蘇我入鹿を歴史の闇に封じ込めたこと。
一読すると、なるほど闇に葬られた真実に迫れた感じがします。