【感想・ネタバレ】ホワイトハートの殺人のレビュー

あらすじ

絵葉書のような村の猟奇殺人。
容疑者は、“善き隣人”の誰か。

「多層な登場人物と息詰まる展開、
心理描写が交錯する出色の犯罪小説」
――ジェフリー・ディーヴァー

「掛け値なしのストーリーテラー」
――リー・チャイルド

英アカデミー賞3冠&ITV過去最高視聴率を誇る人気ドラマ、
『ブロードチャーチ』の脚本家による、現代英国ミステリの最前線!

藁葺きの家並みが美しい英国南西部の海辺の村で起きた殺人事件。
殺されたのは村の名物パブ〈ホワイトハート〉の店主で、裸で縛られ、
頭に王冠を戴くように牡鹿の枝角が括りつけられていた。
刑事ニコラは都会の組織犯罪部から転属早々、新米巡査と事件解明に奔走するはめになるが、被害者と村の住人の隠された“顔”が暴かれてゆくなか、百年前もこの地で鹿角を用いた連
続殺人があったことが判明し─―

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Posted by ブクログ

イギリスの海辺の村が舞台のミステリー。パブの主人が裸で縛られ、頭に鹿の角を括り付けられ発見される。この村に到着したばかりのニコラが捜査を始めるが、村人の口は重く捜査は難航するニコラ視点で描かれるが、捜査だけでなく夫と子供の生活もしっかり描かれて好感が持てた。

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2025年11月12日

Posted by ブクログ

人間の弱さと現実を解像度高くえがく、イギリスのスモールタウンミステリー #ホワイトハートの殺人

■あらすじ
イギリスの海辺の町で殺人事件が発生した。殺害されたのは、ホワイトハートというパブの店主の男性で遺体には鹿の枝角が括り付けられた。地元の女性刑事二コラは、仲間の刑事たちと事件解決のため街中を奔走する。

■きっと読みたくなるレビュー
英国産の味わい深いミステリー、いわゆるスモールタウンものですね。ウェスト・ドーセットというイギリスの小さな町の住人たちがメインキャラクター、彼ら全員で作品を作り上げてるって感じ。

物語としてはシンプルで、刑事二コラが視点となり、殺人犯を見つけるために街中の人々に話を聞きに回るというもの。尋問パートにおいて、彼らは何かを隠したり、嘘をついたりすることになる。捜査を続けるうちに、少しずつ彼らの裏の顔が見えていき… といったところが読みどころですね。

特にスモールタウンといえば、えっ… といった人間関係が赤裸々になったりするんですよ。本作もご多分に漏れずなかなか強烈。やっぱり人間って弱い生き物だよなーと痛感するよ、自分も含めてだけどさ。

そして本作の主人公、刑事二コラに惹かれまくり。辛く大変な職業であり、現場では責任のある役割の彼女。結婚して妻となり、可愛い子どもも育てている母親でもある。決して順風満帆な人生を送っていない、うまくいかないことも、悩みもある。そう、警察官だからって決してスーパーマンではないんです。

例えば学生時代の友人の人生を垣間見てるような、そんな親近感があるんですよね。
特に彼女がこの田舎町に引っ越してエピソードは、身につまされるし、応援したくなっちゃう。

事件は二コラの捜査により、事件に関連する人間関係が明るみになっていく。そんな中、事件解決につながる重要なキャラクターが登場するのですが… この場面の緊張感やリアリティは肌で感じました。彼女は生命力があるんですよね、どうすれば生き延びられるかを知っているんです。ただ、決して望まれたことではないというところが切ないですよね。

果たして二コラは事件を解決できるのか、犯人は、背景には何があったのか。胸に重くのしかかる真相、そして最後までキッチリと英国スモールタウンミステリーを読ませてくれました。

■ぜっさん推しポイント
自分がミステリー書くなら、こんなのを書きたいなって思わせてくれる作品でしたね。

探偵役が地道に捜査していくストレートな筋立てですが、その背景には登場人物ひとりひとりに人間ドラマがあってさ。なにより「弱さ」の描き方が沁みるんですよね… そして事件解決後のエピソード部分(450頁)に、泣いちゃいました。

本作は日本人にあうと思うので、普段海外ミステリーを読まない人にこそ読んで欲しいです。

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2025年11月07日

Posted by ブクログ

 英国の海辺の村で発見された裸で縛られ頭に牡鹿の枝角が括りつけられた死体、百年前に起きた同様の連続殺人、捜査にあたる家庭に問題を抱える女刑事などのミステリー要素加え多数の登場人物の心理描写が複雑に絡み合ったストーリー展開が面白かった。

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2025年10月19日

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英国の田舎町のパブを舞台にした殺人事件
都会から引っ越してきた女刑事と新人刑事が頭に鹿の角をつけられた死体の謎を追う。

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2025年10月10日

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英国のとある小さな町で、裸で縛られ、椅子に座らされた男の遺体が発見される。
頭には鹿の枝角が括り付けられて。
男は町で誰もが知っているパブの店主だった。
転勤したばかりのニコラ巡査部長は、この不可解な事件を捜査することになるのだが…。

関係者たちがそれぞれ隠している事情が絡み合い、とてももどかしく感じる。
でも犯人が分かり、それぞれの事情も分かると、疑問や違和感を感じたところがそうだったのか!…とすっきりした。

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2025年09月23日

Posted by ブクログ

英国南西部の海辺の村で起きた殺人事件。殺されたのは村の名物パブ〈ホワイトハート〉の店主で、裸で縛られ、頭に王冠を戴くように牡鹿の枝角が括りつけられていた。刑事ニコラは都会の組織犯罪部から転属早々、新米巡査と事件解明に奔走するはめになるが、百年前にもこの地で鹿角を用いた連続殺人があったことが判明しー。
物語は、被害者と村の住人の隠された"顔"が明かされていき、ジワジワと面白くなっていきます。犯人が誰なのかはもちろん、登場人物の心理描写がとても面白い!警察関係者のキャラクターも魅力的でした。
続編を期待したいです。

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2025年09月08日

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ネタバレ

2025年の31冊目は、クリス・チブナルの「ホワイトハートの殺人」です。クライムサスペンスドラマの脚本、製作総指揮を務めた作者の小説デビュー作です。
ウェストドーセットの架空の町フリートコムとブレディを舞台にリバプールから故郷に戻って来たニコラ・ブリッジ巡査部長が猟奇殺人と思われる事件に挑みます。
フリートコムに2件あるパブの1件〈ホワイトハート〉の店主ジム・ティエナンの死体が、頭に牡鹿の角を装着され、椅子にくくりつけられた状態で、上半身裸で道に置かれているのが発見されます。殺人など滅多に起きない、田舎町の住人達は、色めき立ちます。それは、家族関係を立て直す為に、故郷に戻って来たニコラにとっても好ましい状況では有りませんでしたが、事件解決に向けて立ち向かいます。
ドラマの脚本家らしく見せ方が上手いです。疑わしい人物がわんさか出てきます。しかも捜査を進めて行くと、100年前にも似たような事件が起きていた事が分かります。事件解決の鍵を握るのは、1人の少女シャノンの存在です。最後の反転、犯人逮捕に至る流れは見事だと思います。
☆4.4いかにもテレビドラマの脚本家らしい本だと思います。

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2025年09月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

こういう系の小説で最近珍しいくらい、登場人物が良かった。
その中でも一番はやっぱりハリーよね。顔は良いけどポンコツっていう第一印象で、初登場のシーンだけ読むと、賑やかしのモブ刑事か?こいつにはサイドキックは務まらんだろ…と思いきや。意外とカンが良いというか、ポイントポイントで良い動きする!そんでちゃんと熱心に職務に取り組んでる!って好感が持てて、事件を追ってく間ずっと嫌味なく良い味を出してくれてた。
鉄仮面なニコラが、助手席のハリーの無邪気な笑顔を見て「こいつ…顔が良い…」って癒されちゃうシーンは笑えた。

手の込んだ謎解きとかどんでん返しとか、犯人の罠に嵌められた刑事が危機一髪脱出するスリリング展開とかそういうのは無い。クライムノベルってのはそういうの無くてもおもしろく成立するよってルートを照らしてくれてるという点も素敵。

シリーズ化してもらえないかな?ニコラたちの活躍をぜひまた読みたいです。

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2025年08月29日

Posted by ブクログ

特につまらないということでもないのだけれど、こういった田舎で起きる事件っていうのはトリックに凝るのが難しい分犯人の意外性とかがかなり重要だと思われるが、驚きはあまりなかったし、上手いと思える伏線もなかったので、普通である。

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2025年09月19日

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