【感想・ネタバレ】品川心中のレビュー

表題作「品川心中」をはじめ、名作落語5篇が小野塚カホリによってコミカライズ。落語をモチーフに江戸に生きる人々の姿が活き活きと描かれている。
「人間の業を許しているのが落語だ」とは、作者のあとがきに引用されている立川談志の言葉。そもそも落語とは、庶民や大衆のための芸能として発展したもの。したがって、そこで語られる話の中心人物は、本来ならば物語の主役にはなりそうもない、ごくごくフツーの一般人である。人間とは、一時の感情に任せて愚かな行動をとってしまう生き物。現代で生きる私たちも同様だ。恋する人のために他人をだましたりするし、嘘がばれたら開き直ったりする。時が経っても変わらない、人間の弱さや儚さがテーマであるからこそ、現代の私たちも落語に共感することができる。
それにしても、小野塚カホリの繊細なタッチで描かれる和服の人は、男も女も美しく綺麗でうっとり。

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