【感想・ネタバレ】サイバー時代の戦争のレビュー

あらすじ

奇態な姿をした無人偵察機など、軍事技術の変化が著しい。しかし、個々の兵器の変貌ぶりに目を奪われてはならない。真の変化は、IT技術を基礎にした戦争のネットワークシステム化にある。それは日常と戦場との境界を取り払う危険性を秘めている。米軍やNATO関係者への直接取材をもとに、最新の軍事動向をレポートする。

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Posted by ブクログ

新聞記者からジャーナリストに転じた筆者が、世界の軍事状況をサイバー空間をメインに説明している。筆者はフリーのジャーナリストなんだろうか。各国の要人や、現場でのかなり中枢の部分にも取材源があるようだ。

冷戦時代と違って「多極化」と言われる現代において、「どこか特定の国や組織の陰謀が全てを牛耳っている」ような単純な図式があり得ないことが読み取れる。

情報や技術の進歩によって汎用化され、超大国でなくても軍事面・地政学的なリスクとなり得るようになった結果、各国、ひいては各々の企業、団体レベルでの思惑が絡み合い、それぞれの目先の利益のための行動が「誰にも止められれない」状況を作り出して収拾がつかなくなっているのではないか、という感想を持った。

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2024年02月03日

購入済み

サイバー時代の戦争

かなり具体的に世界のサイバー事情の内容が記述されており筆者の谷口長世氏の長年の努力が感じられる。1991年にソ連が崩壊したのち新たな第五の空間であるサイバー世界がヘゲモニーをとるための条件になった。しかし、サイバーの奥深さ、制御できない一面がサイバー世界を混沌とさせている。しかし、毒は毒で制すというようにネットはネットで制す必要があることを述べており、そのためにはどのようにネットと向き合えばいいのかというのが書かれている。
時折筆者が入れてくる情景描写が緊張した場面を和らげ重々しい内容にもかかわらず読みやすかった。

この本を読んでよかったと思うのは混沌としたサイバー世界を少し理解することができ、なぜネットの世界は不気味なのかを理解できたことだと思う。

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2015年05月31日

Posted by ブクログ

ITの発展によって、武力の形が変わろうとしている。そういった武力を使う人間が、これまで以上に思慮深くなる必要を感じた。無人で敵陣に侵入したり、攻撃したりすることが容易になれば、人間の突発的な怒りにまかせて人を殺す可能性だってありうるのだろう。

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2013年05月03日

Posted by ブクログ

今日の戦争について言及するためには必須のホントなるであろう。サイバーそのものを解説しているわけではないが、戦争と強く結びついているということが理解できる本である。

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2013年02月08日

Posted by ブクログ

タイトルがよくない。
サイバーとかレトロフューチャーな言葉出しちゃってまぁ。

でも、内容はしっかりしている。
著者がしっかり取材をして影を追っているというのがよく分かる。
だが、ここには主体が見えない。

この本が描こうとしたのは、技術的な問題ではない。
この状況における主体性の希薄さだと思われる

クラウド的な主体がアメリカから湧き上がっている。
気がつけば雲が上を漂っている。

おそらくそれ自体を避けることはできない。
雲はどのようにしても影を落とすだろう。
直接対峙するというのではなく、態度を示すことが
唯一有効な方法であるように思う。
主体性を明け渡さないという態度を。

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2013年01月10日

Posted by ブクログ

日本は、国民の気づかぬうちに米国主導で進められてきた安全保障に関するITのクモの巣に、幾重にも取り込まれてしまっている。軍事活動の中枢神経は指揮、統制、通信。それを支えるサイバーシステムが、今や地球を見えないクモの網のごとく覆っている。

動的な問題には継続監視の仕組みが必要。バーチャルな監視と政策提言のシンクタンクを。

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2013年10月18日

Posted by ブクログ

ちらっと他の人のレビューも読みましたが、思いは同じようです。
なんか、おもしろくもない本だった。
もう少し内容を吟味し、整理するべきでしょう。
新書とはいえ、馬鹿にはしないように。
得られた知識はほとんどない。

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2013年01月18日

Posted by ブクログ

サイバー戦争は21世紀で最も警戒すべき分野だと思っていたが、本書でいろいろな示唆を得られた。ネットを使って多国籍軍部隊を統合的に処理できるシステムが創られているが、実は今はすでにそれを凌駕するシステムができているのではないか、という可能性には恐れ入った。
・1982年6月、シベリアでパイプラインが大爆発したが、2004年3月のニューヨークタイムズは、それがCIAの仕業であるとリークした。
・2011年暮れ、イランはアメリカの無人偵察機センチネルを、GPSを利用して拿捕したが、実はその背後にはロシアがいそう。
・アメリカにある新唐人電視台という独立系テレビ局がある。中国人が対中国政府内容を放送し、中国からサイバー攻撃があるが、仕返ししている。
・キャサリーン・ガン:国連代表部を盗聴してくれ、というCIAからの英国への要請文をリーク。
・携帯のスイッチを切っただけでは、スイッチを遠隔操作でオンにして、周囲2メートルを盗聴することが可能。
・無人機だけを見ていてはだめ。それを支える全システムを一体として見るべき。
・アフガン戦争では、多国籍部隊を統括するネットワークシステムが構築されている。リビア戦争でもこれがあり、おそらく反リビア政府勢力はこれにリンクを許可されているのだろう。前者のネットワークを維持しているのはフランスのタレース社である。
・暗号システムの最大の弱点は、人間そのものである。にんげんの裏切りには勝てない。

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2013年01月14日

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