【感想・ネタバレ】数学ガール/リーマン予想 【電子特典付き】のレビュー

あらすじ

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高校三年生の冬、「僕」たちの青春は、リーマン予想とともにクライマックスへ――。「僕」と、ミルカさん、テトラちゃん、ユーリ、リサ。五人の仲間を中心に、数学と青春の物語が展開していきます。素数に隠された秘密、それぞれが進んでいく未来、そして「僕」の淡い恋の行方は?

本書は大人気シリーズ『数学ガール』の第7弾にして、最終巻にあたります。本書で「僕」たちが挑む「リーマン予想」は、1859年にドイツの数学者ベルンハルト・リーマンが提示した「ゼータ関数の非自明な零点はすべて実部が1/2である」という予想で、160年以上たった現在も証明されていない、現代数学において最も有名な未解決問題です。

本書『数学ガール/リーマン予想』では、ゼータ関数をめぐる知的な冒険の旅へと、あなたをいざないます。オイラーが見出したゼータ関数が、リーマンによって複素関数へと拡張されて広がった数学の風景は、私たちを魅了し続けています。リーマンが1859年の論文で提示した驚くべき予想を読み解くために、数学ガールたちは素数、複素関数、リーマン面、ガンマ関数、複素積分、解析的整数論といった概念に向き合いながら、学びを進めていきます。そして、最終章ではリーマン予想が書かれた論文に全員で挑みます!

ぜひ、数学ガールたちと「僕」が紡いできた物語の結末を見届けてください。シリーズを愛してくれた読者に、そして「数学って面白い」と感じているすべての人に捧げたい挑戦と発見に満ちた一冊です。

※登場人物や数学的概念などは本作内でていねいに説明していますので、前提知識なしで読み始めることができます。

※カバー画像が異なる場合があります。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

確かな読後感。登場人物たちが学ぶ姿を通して、専門的な数学書の行間を埋めてくれる。

本当に数箇所、証明なしに進む部分がある。
このシリーズの特徴だが、終盤はあえて読者を置いていく。

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2025年10月02日

Posted by ブクログ

今はただ読み終わってしまったというその事実があるだけ。数学ガールが完結するなんて思ってもいなかった。

ほとんど理解もできない ゼータ関数やオイラー積、こういったものを追いかけて自分は何を求めていたのか。今までわからなかったものを少しでも理解したいというその気持ちをもって数学ガールに登場した人物と一緒に その論理を追いかけた。数学は一人で行うものではない。一人で考える時間は大事だけれどもその発展は人類の長い歴史において少しずつ行われてきたものだから。それを理解することにもすごく長い時間がかかるはずだし たくさんの人の助けが必要になる。
数学ガールはそういうことを教えてくれる。

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2025年09月28日

Posted by ブクログ

数学ガール(無印)シリーズ、7作目にして堂々の完結。今回は複素関数およびゼータ関数とリーマン予想についてていねいな解説があって、知っていることの再認識も含めて、大いに学びが深まった。印象的だったのは複素関数のグラフ化、ゼータ関数と素数の関係。いつものことながら、緻密な調査とわかりやすい説明、的確な例の出し方には感服。
そして「僕」とミルカさんの高校卒業によってこのシリーズも終わり。その別れと旅立ちをあまりウェットにならずにさわやかに描いている。他のシリーズではまだ物語は続くのだと思うので、引き続き「僕」と数学ガールたちを応援したい。

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2025年09月05日

Posted by ブクログ

最終巻、ということが関係しているのかどうか、かなり盛りだくさん、みっしりと詰め込まれている印象を受けた。杉浦の解析入門を読む力は全く無かったとしても、結城のおかげで、高校数学からの少しだけの背伸びで、複素解析の匂いを嗅ぐことができる。ありがたい限り。

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2025年09月22日

Posted by ブクログ

いろいろ省いているところはあるが、リーマン予想がとてもわかりやすく解説されていて良かった。このシリーズ全体的にそうだが、リーマン予想理解のための基礎となる複素解析の解説などが豊富で、大学数学への入門としてよいと思う。リーマン予想の解説は”ビジュアル リーマン予想”がベースかと思うので、より詳しく知りたい人はこちらも読むといいと思う。

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2025年08月26日

Posted by ブクログ

2025-08-20
長年に渡った数学ガールもついに完結。青春部分は赤面するほどにアオハル。こういう高校生活を送りたかった。
肝心の内容に関しては、半分くらいまでは何とか着いて行けたかな。後半は「〜として〜するとこうなる」が増え、その間を埋めるのに一苦労。複素積分あたりからは「そうなるんですね」と飲み込むしかない。出てきたばかりでまだお友達になっていない定理や定義が急に使われてもなあ。その度にちゃんと追いかければいいんだけど、根気が続きません。
本書でいちばん嬉しかったのは、解析接続の正しい理解を得られたこと。これまで、何となく定義域を実数から複素数に拡張するもの、と捉えていたので、その正しさを知ることが出来た。それによって極や零点が必要なことも。
卒業記念ゼミにいたっては、ユーリの理解力に羨望すら覚える。
ともかく、数学が面白いということを改めて教えてくれたシリーズです。ありがとう、お疲れ様でした。

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2025年08月21日

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