あらすじ
今、最も泣ける恋愛小説、待望の文庫化!
『桜の花びら集めてみませんか?』
大学四年生の春、就職試験に全滅した日向(ひなた)は、友人から不思議なアルバイトを紹介される。怪しいと思いつつも、彼はそこで出逢った依頼主・雫(しずく)に一目惚れをする。彼女がくれた「ありがとう」という言葉は、希望をなくしていた日向の心を鮮やかな色に染めた。自分も誰かに「ありがとう」と言われる仕事がしたい。彼女に振り向いてもらいたい。その思いを胸に、日向は新たな一歩を踏み出した。
しかし雫には、大きな大きな秘密があった……。
「本当のわたしを知ったら、きっと好きじゃいられないよ。わたしね、一年でたった七日間しか起きていられないの」
雫は一年のほとんどを眠り続けるという不思議な体質の持ち主だったのだ。彼女に逢えるのは夏のほんの一週間だけ。その事実に動揺を隠せない日向。
夢の中じゃメールも電話もできない。逢いたくても逢えない。声だって聞くこともできないんだ。そんな女の子と恋なんて絶対にできっこない。
この恋は、夢と現実の遠距離恋愛なんだ……。
どんな国よりずっと遠くて、どんな時差よりずっと永い、
究極の遠距離恋愛の物語――。
※この作品は過去に単行本として配信されていた『ひまわりは恋の形』 の文庫版となります。
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Posted by ブクログ
読書後の脱力感がすごかった。不幸な設定さらに追い討ちをかける…。バッドエンドですごく悲しいはずなのになぜか心が温まる。1日も無駄にせず頑張ろうと思える作品でした。恋愛小説史上1番良かった作品に出会えました。終盤の展開をハッピーエンドにしたイフストーリーも読んでみたいなと思いました。ありがとうございました。
Posted by ブクログ
雫が起きていられるのは1年間で1週間だけ。
しかも
太陽の光に当たらないように
避けるように過ごさないといけない。
私だったら周りにどれだけ励まされても
何を言われても絶望したまま1週間を過ごしてそう。
雫も現実を知って絶望してしまうけど
あーちゃん、つばき、泰介さんという
大切な人に支えられて
1週間を楽しみ尽くしてやろうってしてて
そんな雫に他の人より時間がなくても
大切なことを見失ってはいけないよなって思った。
そして
そんな雫に恋をした日向。
1週間しか起きていられない相手との恋は
これからを想像しただけでこちらも絶望。
単なる遠距離恋愛で
いつか解決するって問題じゃないんだもん。
それでも雫と出会ってからの日向は
夢や目標を見つけて一生懸命で
見違えるくらい生き生きしてるから
いつ、誰と出会うかって大切なんだね。
雫と日向の恋の行方を見てたら
生きてるって命があるって
本当に素晴らしいし奇跡の連続だと思う。
お互いを思う心情や2人の行く末を想像したら
結構序盤から涙が溢れてきて
最後までぼろぼろ泣きながら読んでた。
こんなにぼろぼろ泣きながら読んだの
すごく久しぶりな気がする。
これは絶対に読むべきだよって
おすすめを聞かれたら絶対に薦めたい。