【感想・ネタバレ】ダイヤモンドは超音速で地底を移動するのレビュー

あらすじ

地球上で最も硬い物質・ダイヤモンドは地底200kmで、炭素に高温・高圧が加わることでつくられる。だが、それがどう地表近くまで上がってくるかは、長年の謎だった。しかし近年、高密度の「キンバーライトマグマ」に乗り、マントルから地表近くまで、わずか数時間で上昇していたことが判明。過去7回確認されている噴出時の速度は、音速をも超えていた! 本書は、長くて短いダイヤモンドの旅を辿ることによって、地球の内部構造やプレート・火山などの運動について学び、これまでにない地球の姿を知ることのできる一冊。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

珍しいタイトルの新書。

しかし、普段知りえない領域の知識をコンスタントに得ることができるのは、
新書の魅力の一つ。
科学の最新知見を一般向けにわかりやすく解説している本書は、
そういう意味では、新書の王道のパターンともいえる。


本書のコンセプトは一つ。「ダイヤモンドから地球内部を知る」ということ。
少しタイトルと乖離があるかもしれないが、
単なる貴金属(+いちばん硬い)とばかり語られがちな、
ダイヤモンドを切り口に、意外と深遠な世界を見せてくれる。

宇宙は何光年も先まで見えているのに、地球内部は10㎞ちょっとしか見えていない(地球は半径約6000㎞)。著者曰く、地球内部は宝石類が地下熱により、自然に発光している「明るく輝く世界」なのだという。

これまで、地上人たちが思いもよらなかった、足元の姿を垣間見せてくれる一冊。面白い。

0
2012年11月16日

「学術・語学」ランキング