あらすじ
ニューヨーク市警のブラウンは失踪した旧友を探すため日本を訪れた。だが調査開始直後、何者かに襲われて、探偵の濱崎に助けられる。反発し合いながらも即席コンビを組んだ二人に敵の魔手が迫る。異色の警察ハードボイルド。
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Posted by ブクログ
堂場瞬一「over the edge」
ニューヨーク市警緊急出動部隊(ESU)のブラウンは、警視庁に視察に来ていた。ブラウンの今回の公な目的は視察だが、もう一つ個人的な目的を持っていた。
アメリカで発祥のSNS会社「ラーガ」の営業担当上級副社長であり、軍隊時代からの友人である東京で失踪したホワイトを探すこと。
視察を終えたブラウンは、週末を利用してホワイトを探すことにした。ホワイトの立ち寄り先で聞き込みをしたいたところ、路上で何者かに襲われてしまう。それを発見した探偵の濱崎は、ホワイトを助ける。
濱崎は以前、警視庁の刑事だったが、ある不祥事の責任を取らされる形で辞職していた。警視庁の人脈を利用してホワイトの交友関係を洗っていく。
ブラウンと濱崎は協力しながらホワイトを探すが、やはり何者かに邪魔をされる。
濱崎も襲われ、それぞれがホワイトを探していくがまたしてもブラウンが襲われ、捕らわれてしまう。そのことを知った濱崎はようやくブラウンの居所を突き止める。
そこにいたのは、濱崎が啓示を辞める原因となったある人物と………
Posted by ブクログ
巻頭の人物紹介があーハヤカワだなーという感じがする。
なんつーか几帳面というか。
元警察官の探偵がでてくるとか、信用してた人との決別があったり
堂場さんの警察小説の定番の設定をこれでもかと盛り込んだ印象。
ちょっと前に読んだ『ラスト・コード』も似た雰囲気の話だった気がする。
とはいうものの、主人公が外国人だとか、目新しい設定もなくはない。
堂場さんの話はあまりにも主人公が痛々しくて読んでてしんどいものと
読み進むにつれてワクワク感が倍増してくものとあるんだけど
今回のこの話は後者の方だった。
大きく括ると悲しい方の結末だったけど、
最後の一行、ブラウンが濱崎に言ったひとことで
ニヤリとして読み終えることができた。
最後のひとことで読後感がガラッと変わるという快感。
これがあるから本読みはやめられない。