【感想・ネタバレ】ニュースが消える日のレビュー

あらすじ

「俺たちは、面白いから記事を書くわけじゃないですよ。伝える必要があるから記事にするんです」

大手全国紙の整理記者を辞め、実家の印刷所が発行する「地域紙」編集長になった戸倉大介。
部数1万部、編集部員3人、週3回発行、全4ページ。人口25万人の平和な地方都市に事件は少なく、行政発表や街ネタが中心の、刺激に乏しい紙面だ。
そんな中、SNSを駆使する若き市長が自宅前で何者かに襲撃された。これはテロか?
その事件が、戸倉の記者魂に火を付けた。
人手も拡散力も速報性もない。それでも、地元で起きたこの事件の真相を誰よりも深く、正確に報道してやる。

裏を取れないことは書かない。特定の人物の主張だけで記事にしない。引用だけのこたつ記事は載せない。
元新聞記者の著者が報道の矜持を問う長編小説。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

大手新聞社に勤務していた戸倉は新聞業界の不安もあり、父親が社主のローカル新聞の前崎日報へ入社する。
新しい環境と幼い頃から新聞に親しんだ戸倉は事件を追う充実感を得ていた。
ネットより手間のかかるオールドメディアと自認しながらも紙の媒体に拘る戸倉の葛藤は、弱小地方紙の人員不足もあり心身を疲労させる。

そんな時に小沼市長が3度も襲われるが…。

相変わらず新聞業界を舞台にした堂場瞬一作品にハズレなし。
新聞が持つ矜持と新聞発行の凋落による経営的逼迫は、新聞の行末に暗澹たるものを感じさせる。
戸倉が下した決断の後、彼の身の振り方に切ない思いを寄せてしまった。

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2025年08月12日

Posted by ブクログ

ちょっと予想と違った展開。途中までは横山さんを彷彿とした展開に引き込まれた。ただ、終盤、息切れか、尻切れトンボだし、論理展開もヨレヨレ。さすが堂場さん、新聞業界の現状よく描かれているが、説明責任放棄して廃刊はない。

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2025年10月18日

Posted by ブクログ

らしい作品だし、ある意味現代の政治家や地域そして新聞というものを鋭利に描いた作品でいい作品でした。

3012冊
今年240冊目

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2025年09月15日

Posted by ブクログ

自分自身は新聞が身近であった時代を生きていないが、とても面白く読むことができた。今はネットで簡単に情報を得られて便利だ。だが、真実でないものもたくさん溢れている。見ず知らずの誰かが発した一言が事実のように拡散されることもある。だからこそ、真実を見極めるのは難しくなっている。正確に、真実だけを書く。そのために執念を持って追いかけ続ける。記者としての信念を貫く姿はとにかくかっこいい。

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2025年08月21日

Posted by ブクログ

週3回発行の地元紙の記者。3人で取材から発行まで全部やる。面白そうだが、ものすごくたいへんだ。休みがない。時間も問わない。儲からない。
新聞が好きで、毎日読む。が、全国的に販売部数は減っている。子供たちは、全然読まない(うちの場合)
そんな問題を、なんとかできる兆しが見えるのか?と思って読んだが…
なんか、最後が中途半端過ぎて、モヤモヤ。

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2025年11月14日

Posted by ブクログ

元新聞記者による記者物小説
著者による記者物は出来不出来の振れ幅が大きいが本作は良の部類
相変わらず食い物の話など枝葉末節の描写が多すぎる
余韻をもった終わり方は好みではある

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2025年11月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最後があっけなく、まあこんな終わり方もありか・・・

ニュースが消える日、意味深なタイトル。
オールドメディア。古いものも新しいものもメリット、デメリットは相対し、淘汰されていく。

新聞という媒体、悪しき慣習が是正されれば、続いていくのか、なかなかに難しい問題。
いろいろな問題を投げかけた作品ではある。

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2025年09月28日

Posted by ブクログ

戦時下の小説を読み終わったばかりだったので市長の襲撃や新聞などの衰退の話に平和さを感じるが現在は現在で色々と問題はある生きにくい世の中だと比較しながらも考えてしまう。新聞記者の仕事は全然知らなかったから一部を知れたし仕事の熱意も充分伝わる内容だった。

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2025年09月23日

Posted by ブクログ

新潟とは書いてないが、長岡新聞記者物。堂場さんらしい作品だが、物足りない内容。なんか、薄いんだよなあ・・・

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2025年09月19日

Posted by ブクログ

大手新聞社で働いていた戸倉が、地元に帰ってローカル新聞紙の編集長となる。
市長が何度も襲われ、その取材をしながらだんだん真実に近づいていく。
新聞を作る工程って本当に大変そうだ…と改めて思った。
警察官の深田が、なんだか昭和の刑事のような雰囲気でよかったなあ。

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2025年08月13日

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