【感想・ネタバレ】思い出のとき修理しますのレビュー

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ゆっくりとした時間に癒された

2014年04月29日

普段、恋愛小説っぽいストーリーは読まないんだけど、齷齪した毎日から逃避したかった気持ちの表れかな?
珍しく選んだ感じの本でした。

技巧に凝りに凝った難解な表現とかではなく、普段の生活の一部を綴りながら様々な人間模様をゆっくり紐解いているような印象の読みやすいストーリーでした。

ほのほの感が心地...続きを読む好いので、日々、忙しくしている人が癒しを求めて読むにはもってこい!な感じです。(でも1日で続編まで一気に読んじゃいましたケド)
また、時計屋さんが最高に癒しです。実在していたら是非ともお会いしたいです

私はこの物語とっても好きです。
幸せ感を味わいたい人にはオススメします。

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Posted by ブクログ 2024年03月11日

エピソードが何個かあるなかで、「茜色のワンピース」はとても良かった。エピソードが変わっても明里と時計屋さんの関係は変化していくのが読んでいてとても面白かった。

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Posted by ブクログ 2023年01月05日

心温まるおもいでの修復。登場人物は未来に向かうために過去を修復し前に進んでいる。
それぞれの思い出のお話が気になりすぎて一気に読み進めてしまった。

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Posted by ブクログ 2022年02月21日

この物語を読んでいるときの穏やかな時間が好きです。ファンタジーかと思いきや全て現実という展開も、どう着地させるのか、毎回楽しみです。

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Posted by ブクログ 2022年01月18日

心の中に引っかかった過去に囚われた登場人物たちの思い出を修理する温かい物語。
寂れた商店街と優しい人たちのコントラストが心地良く、それを取り巻くちょっと不思議な出来事がファンタジーでない所がむしろドキドキします。
彼らの日常の続きをまた読みたいです!

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Posted by ブクログ 2021年05月29日

個人的に「虹色の忘れ物」が良かったです。子供の時の記憶や時計屋さんへの思い、おばあさんが「もう、来ちゃだめよ」と言った時の心境…。泣きそうになった。

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Posted by ブクログ 2021年03月03日

とても優しい気持ちになれるストーリーだった。
謎解きは、ファンタジーな要素が多いけど、よく読めばちゃんと辻褄が合っている。それがとても不思議な感覚で、心地よかった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年11月01日

あれだけ流行ってた時は読む気が起きなかったけど、『異人館画廊』シリーズと同じ作者だと気づいてこちらも。

仕事と恋に敗れて東京から引っ越してきた美容師の明里と、お向かいさんとなる時計師の物語。

主人公と相手役がそれぞれ抱える事情もクリアになり、二人もめでたく両想いになり、これからあと4冊も続刊が!...続きを読む?どうやって?という感じに。
1冊目を出した時は、ここまで“当たる”とは思ってなかったのだろうか。
(とはいえ、コバルト時代からそこそこ売れていた作家さんぽいのに)

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Posted by ブクログ 2020年09月03日

子供の頃に少しだけ過ごした思い出の商店街と、思い出の場所ヘアーサロン由井。その向かいにある時計店の日常を絡めた不思議なお話。
「思い出のとき修理します」
このタイトルに沿ったかたちで進む少し切なくも温かい短編集。
その後は主人公の明里と時計店の主人秀司の、壊れたままの思い出を治していく展開に。
過去...続きを読むを乗り越え未来へ進む。そんな若者2人の姿が眩しい。そんな作品でした。
シリーズになっているので次作も読んでみたいと思います。

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Posted by ブクログ 2024年04月13日

都会を離れた美容師の明里が引っ越した先は幼い頃に少しだけ過ごした商店街。
『おもいでの時 修理します』というプレートのある時計店を営む青年と知り合い、日常のちょっとした事件に巻き込まれる。

寂れてしまった商店街だが、周りの人達との関係性が良い。
今どきの子には苦手であろう昔ながらの付き合いも心がほ...続きを読むっこり。
地元によく似た少し寂れた商店街があり、すごくイメージがわきやすい。

時計屋さんという癒しだけでなく、パンチのある太一の存在もあって、バランスが取れている。

思いがけず、思い出のときを修理している2人。
そして最後には2人の思い出も…。

時計屋さんの悲しい過去も明里によって前に進めるようになったし、今後2人の関係性の発展が楽しみである。

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Posted by ブクログ 2024年04月08日

あなたの『思い出』は壊れていますか?

 (*˙ᵕ˙*)え?

人は誰にも『思い出』があります。それは、幼き日に家族と過ごした『思い出』かもしれません。それは、中学時代の初恋の甘い『思い出』であるかもしれません。そして、長い時代を生き抜いた人の頭に蘇る走馬灯のような『思い出』の数々かもしれません。
...続きを読む
時が経つにつれ、そんな大切な『思い出』もどんどん淡くなっていきます。何かきっかけがないと思い出せない記憶の中に埋もれてしまうものもあるかもしれません。しかし、そんな中にあっても誰にでも何かしら強く深く脳裏に刻まれて決して忘れることができない『思い出』もあると思います。それは幸せの絶頂にあった時代のことである場合もあると思います。その一方で悔しい思い、悲しい思いも決して消えることのない『思い出』だと思います。

さてここに、『悲しかった思い出を、楽しかったことにしたい』と『思い出』を修理することに光を当てる物語があります。全編にわたってノスタルジックな雰囲気に包まれるこの作品。そんな物語に『機械式時計』が良い味を醸し出すこの作品。そしてそれは、『過去は変えられない。でも、修復することはできる』という言葉の先に『思い出』というものが持つ意味を噛み締める物語です。

『おもいでの時 修理します』と、『小さなショーウィンドウの片隅に』ある『金属製のプレート』の文字を読むのは主人公の仁科明里(にしな あかり)。『どういう意味だろう』、『壊れてしまった思い出を、修理なんてできるものなのだろうか。そもそも、思い出は、壊れたりするものなのか』と思う明里は自分にも『壊れてしまった思い出がある』、『修復できるとは思えない』と感じます。『地図に目を落とし、このへんだ』と見回す中に『ヘアーサロン由井』と書かれた看板を見つけた明里は、『閉店して数年は経つという、かつての理容店。ここが明里の新しい家だ』と思います。『さっきの「思い出」の店のほぼ斜め向かい』という位置関係。そして、『子供の頃の記憶とは、ずいぶん違っていた』と『衰退の一途をたど』る街並みを見ます。『小学二年生のとき、母の都合で祖父母の元にあずけられた明里は、ここで夏休みの間を過ごし』ました。『あれから二十年』という再訪。そんな時、奥から猫が飛び出し『大げさに転んだ明里』に、『大丈夫ですか?』と『若い男の人』が現れました。『だ、大丈夫です』と返すと、『はじめまして。仁科明里さん』と男の人は語り出します。『僕は飯田秀司(いいだ しゅうじ)といいます…同い年で今年二十八』と続ける男の人は明里の情報は家主から聞いた旨説明します。『ここに住んでた由井さんのお孫さんなんだろう?』と続ける秀司は自身が『商店会の会長もやってる』ので『気軽に声をかけて』と言います。そして、『あそこが僕の家』と『斜め向かいにある建物を指さし』ます。『あの洋館…この人、思い出の修理屋さん?』と明里が思う中に『手を振って去っていった』秀司。
場面は変わり、翌朝、家を出たところで『あんたか、新入りの床屋』と言われ振り向いた明里はそこに『ぎりぎり未成年』と思われる男を見ます。『さっさと参拝をすませろよ』とよく分からないことを言われる中に秀司が現れ、太一という男と共に朝食に誘われます。そして、洋館へと入った明里は『所狭しと』並べられた時計を見ます。『時計屋だよ…飯田時計店』と話す秀司が作る朝食をご馳走になった明里。そんな時、太一が『これ動かないんだ』と『神社の境内』で拾ったという『角がボロボロ』のオルゴールを見せます。早速分解した秀司ですが、中には『写真のフィルム』が入っていて、スキャンするとそこには『家族写真』が浮かび上がりました。『どこの誰だかわからないよね』という太一に『張り紙』をして持ち主を探そうと秀司は提案をすると『直るかな』とオルゴールに向き合います。
再度場面は変わり、神社へとやってきた明里に『あのオルゴールの落とし主、捜してみないか?』と提案する太一。そんな時、『路地から駆けてきた女性が猫を目にとめ』、『パパ』と呼びかけます。そして、『植え込みに飛び込んで見えなくなっ』た猫。『あれ、あなたの猫?』と訊く明里に、『いえ…、ちょっと似てたんです』と返す女性は、『もう昔の話です。わたしが高校生のときだから』と続けます。『あの写真だ… 彼女は写真の娘によく似ている。黒い猫も写っていた』と『急に脳裏にひらめいた』明里…そしてオルゴールの落とし主を探す明里が、そんなオルゴールに隠された『思い出』に触れていく物語が描かれていきます…という最初の短編〈黒い猫のパパ〉。雰囲気感に溢れる街並みを描きながらこの作品の世界観を上手く描いた好編でした。

“仕事にも恋にも疲れ、都会を離れた美容師の明里。引っ越し先の、子供の頃に少しだけ過ごした思い出の商店街で奇妙なプレートを飾った店を見つける。実は時計店だったそこを営む青年と知り合い、商店街で起こるちょっぴり不思議な事件に巻き込まれるうち、彼に惹かれてゆくが、明里は、ある秘密を抱えていて…”と内容紹介にうたわれるこの作品。谷瑞恵さんの代表作の一つで第四作までシリーズ化されています。そんなこの作品を選んだ理由は書名です。「思い出のとき修理します」という書名を読んだ私は勝手に”タイムスリップもの”だと思ってこの作品を手にしました。少なくともファンタジーであるという勝手な思い込みです。しかし、そんな勝手な期待はあっさりと裏切られました。これから手にされる方が同様の勘違いをされないようにまずここに書かせていただきます。

 この作品は”タイムスリップ”とは無関係、ファンタジーでもありません!

まあ、勝手な思い込みは私だけかもしれませんが一応書かせていただきました。その上でこの作品を見ていきたいと思います。魅力的なポイントを二つ挙げたいと思います。まずは、『地方都市のベッドタウンとして発展中だという小さな町だが、この辺りはその恩恵にあずかれずに衰退の一途をたどっている』という『津雲神社通り商店街』にあり、主人公・明里の斜めお向かいさんともなる秀司の暮らす洋館の描写です。

 ● 『洋館(飯田時計店)』について
  ・『洋風の造りで二階の壁にはまるいステンドグラスの窓がある』
  ・『出窓くらいの大きさしかないショーウィンドウには、アンティークかと思われる置き時計がぽつんと鎮座していた。天使の彫像が周囲を飾る、時計というよりは美術品のように立派なものだ』
  ・『壁やガラスケースには所狭しと時計が並んでいたが、どれも見るからに年代物だ』
  ・『ここへ来ると普段より時間がゆったりと流れていくように感じられる。壁に掛かった古時計、その振り子の音だけが部屋の中を満たし、静かだと思わせる』

独特な雰囲気を感じる洋館の描写です。ここは秀司が営む『飯田時計店』でもあるわけですが、自然とイメージが思い浮かびます。そして、そこに暮らす秀司という人物の謎めいた雰囲気感にもピッタリだと思います。昨今、町の時計屋さん自体あまり見かけることも少なくなってきたと思いますが、こんな時計屋さんには是非行ってみたいです!掘り出し物もありそうです(笑)。

次は時計の修理をするのが仕事という側面での描写です。時計の修理という点に光を当てるこの作品には『独立時計師』という言葉が登場します。何かの資格なんだろうか?とも思う言葉ですが、こんな風に説明されます。

 『自分の工房を持ち、自分の技術のみで時計を製作しているという職人』、『その人の名を冠した時計は、有名なメーカーや高級ブランドと並んでも揺るがない』

なるほど。『修理屋さん』という言葉よりもそこには文字通り『職人』という言葉が似合いそうです。そして、この『飯田時計店』に置かれているのは『機械式時計』ばかりであることが説明されてもいきます。このレビューを読んでくださっている方の中にも時計が好きな方はいらっしゃると思います。

 『電池じゃない時計って、ネジを巻いて動かすのよね。今でもそういうのが好きな人って、たくさんいるもの?』

そんな風に質問する明里は『どうして機械なの?不便じゃないの?』と秀司に疑問をぶつけます。そのことに答える秀司の説明は『機械式時計』をこよなく愛する時計好きの方の思いを代弁します。

 『不便だよ。使い続けるにも手間がかかる。自動巻とか、ずいぶん便利になったけど、どうしてもメンテナンスが必要だからね』、『職人の意地の結晶というか、人の手で物に命を吹き込むことへの挑戦というか。そういうものに価値を感じて、お金を出す人がまだまだいるってことかな』

いかがでしょうか。なるほど、と思える説明だと思います。そして、秀司は『時計が時計として働くための心臓』という『テンプ』を指しながらこんな風に続けます。

 『一秒に数回、正確に振動させる技術が職人の腕の見せ所でね。これが動き出したとき、すべての重なり合った歯車に時計としての生命が与えられ、時を刻みはじめるんだ』

私も『機械式時計』を持っていますがこの感覚はとてもよく分かります。カチカチと動く小さな機械が動く様は見ていて飽きません。ここに表現されている通り、まさしく『生命が与えられ』という言葉を感じます。そんな『時計屋さんの時計への情熱』を感じるこの作品。この雰囲気感こそがこの作品の何よりもの魅力だと思いました。

そんなこの作品は、主人公の明里が『飯田時計店』の斜め向かいにある空き家になっていた『ヘアーサロン由井』へと引っ越してきたことから始まります。

 『今の自分は、人間としても女としても投げやりだ。仕事を辞め、恋人とも別れて、一人新天地へやってきた』。

美容師の資格を持つ明里がかつて美容室として営業していた『ヘアーサロン由井』へと引っ越してきたという前提からは、当然そこで美容室を開くというのが自然な成り行きです。しかし、明里は『美容師として働くことに抵抗を感じ』、『駅前のコーヒーショップ』でバイトをしながら暮らします。

 『なぜ今になってここへ来たのか、明里自身にもよくわからない。過去を変えることはできないのに』

そんな謎めいた思いを垣間見せる主人公の明里。一方の秀司も『時計の修理』を生業としているにも関わらず、不思議な姿を見せます。

 『彼は、動かない時計を腕にしている。亡くなったお兄さんの形見だという、心臓の止まった腕時計に、生命を与えようとはしない』。

それぞれに何かしらの謎を持つ二人。物語はそんな二人が関わり合いを持つ中に少しずつ二人それぞれの過去に隠された秘密が明らかになっていきます。そして、そんな前提の物語には、ファンタジーを思わせる書名の元となるこんな言葉が登場します。

 『おもいでの時 修理します』

『飯田時計店』の『小さなショーウィンドウの片隅に』ある『金属製のプレート』に書かれた謎の表記。物語はそんな前提の中に『思い出』というものに光を当てていきます。それこそが、

 『思い出って、修理できるものなのかな』

そんな言葉の先に『思い出』というものの正体に迫っていく物語は、それをこのように断定します。

 『思い出は、確かに生きていくために必要なのだ』、『それを足がかりに、たぶん、未来への階段をひとつ上る』

『思い出』というものを極めて冷静に見る視点は高い説得力を感じさせます。『思い出』がそうであるからこそ、その大切さがこんな言葉を浮かび上がらせます。

 『決着のつかない記憶、収まりのつかない思いは、霧みたいに漂い続け、視界を曇らせるだけだ。そうして、どこへ向かえばいいのかわからなくなる』

だからこそ、この作品の『思い出を修理する』という考え方が浮かび上がります。五つの短編が連作短編を構成するこの作品では、短編ごとに『思い出を修理する』という言葉の先にその結果を見せていきます。そして、結末の短編〈虹色の忘れ物〉が見せる物語、そこには主人公・明里が見る『修理』された『思い出』の姿を見る物語、『思い出』というものが私たちにとってどれほどに大切なものか、『過去は変えられない。でも、修復することはできる』という思いを感じさせる物語が描かれていました。

 『思い出を修理してくださるって、本当なのかしら』

私たちの誰もがそれぞれに持つ『思い出』。この作品にはそんな『思い出』というものに光を当てる物語が描かれていました。『時計の修理』に職人の魅力的な世界を感じさせるこの作品。どこかノスタルジックな街の雰囲気にも魅せられるこの作品。

ファンタジーではないのに、どこかファンタジーな雰囲気を感じさせる、そんな作品でした。

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Posted by ブクログ 2024年01月17日

"思い出のとき修理します"
5つの短編になってますが、どの物語でも過去に囚われている人が、時計屋さんと明里ちゃんと出会う事で過去のわだかまりを解いていく。そんな心暖まる物語。読み終わった後は優しい気持ちになれた。

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Posted by ブクログ 2023年12月09日

過去の暗い思い出を背負った二人が出会い、いろんな人の暗い過去の修復の手伝いをすることで、成長しお互いに惹かれていく
ほのぼのとした暖かさが底辺を流れていくような本

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Posted by ブクログ 2023年01月14日

傷ついた過去を抱えた主人公が寂れた商店街にやってきて、不思議な謎に出会う。現実なのか幻想なのか良くわからない描写が、最後まで読むととても優しい気持ちになれる雰囲気を出している。
登場人物がみんなとても優しい人たちばかりでほっこりする。物語の最後、一歩を踏み出した主人公がいいなあ。

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Posted by ブクログ 2022年12月11日

過去と現在、そして未来へと。
不可解な謎を追いかけるうちに、時間の歯車がまた動き出す作品。
とても良い!

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Posted by ブクログ 2021年11月02日

最初は、どうなっていく本なのか気になって読んだけど、読み易くて考えさせられる本だった。
きゅんきゅんしまくっていたけどね!(笑)
わたしはすごく好きな本当の1冊だな♡

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Posted by ブクログ 2021年10月07日

どの話もふんわり優しい気持ちにさせてくれた。
出てくる人がみんな優しくて温かくてずっとほっこり出来る本やった。
続きがあるなら読もうかなぁ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年09月27日

失恋し、仕事にも自信が持てなくなった美容師の明里(あかり)は、子どもの頃過ごしたことがある商店街へ引っ越してきました。そこは一夏だけ明里が預けられた祖父母の家、「ヘアーサロン由井」でした。
近くに「おもいでの時 修理します」という奇妙なプレートがおいてある店があり、不思議に思っているとそこは明里と同...続きを読むい年の青年のお店、飯田時計店でした。
そして、明里はその商店街でさまざまな不思議な出来事に遭遇するのでした。


連作短編という形で、一つの事件が解決する度に、明里は“時計屋さん”こと飯田秀司に惹かれていきます。
秀司のところに朝ごはんを食べにくる大学生の太一も二人のことを応援していますが、明里には皆には言えない秘密を抱えていて…。

事件は思い出が修理されたかのように解決していきます。暖かさの中にほんのり物哀しさを残して。

特に時計師を目指していた秀司の心の傷の話『光をなくした時計師』と明里の言えない秘密の話『虹色の忘れ物
』は良かったです。

明里の問題が解決し、「それで、僕がふられる理由はなくなったのかな」と秀司が言ってからの展開が好きです。かわいいなぁ。

この二人が修理する思い出のときをまだまだ見たいと思います。

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Posted by ブクログ 2021年06月07日


「誰だって、修正したい思い出の一つや二つありますでしょう?」

ずっと積読していた本。読み始めるとファンタジーが入り交じった作品だけど読みやすかった。
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過去の体験から偽った自分として過ごす主人公と心優しいが何かを抱えている時計屋さんの物語。
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太一の存在は明記されてないけど実はそういうこ...続きを読むとなのかなって感じで良かった。
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Posted by ブクログ 2021年05月22日

勝手にイメージしてた内容とは違ってたけど、ほんのり温かい雰囲気でとてもよかった。時計屋さんもいい男だけど、太一もなかなか。黒猫のパパ/茜色のワンピース/季節はずれの日傘/光をなくした時計師/虹色の忘れ物

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年09月20日

弟の目が見えるようになった時、兄はこの世にいなかった。兄の本当の気持ちを知った時、感涙にむせぶ気持ちになった。。

『僕はきみの時間にこれからも関わっていいんだと思った』この言葉が好き。。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年01月18日

過去を変えるのではない。
思い違いや勘違い、知らなかったから…
そんな理由で哀しいものになってしまった“思い出のとき”
その、もつれた記憶の糸をそっとほぐして行くことで、正しい時間が流れだし、新しい時間が紡ぎだされて行く、そんな物語。
すでにセピア色の中に埋没しているような懐かしい商店街が舞台。

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とても素敵なお話です

2015年02月24日

表紙買いで1、2巻を購入。
とてもホンワカなお話。笑顔や涙するお気に入りの小説です。しかし…
3巻の表紙の絵が変わった…
とても残念です…なので星4個
私だけでしょうか…

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Posted by ブクログ 2020年03月25日

なんだか不思議なお話。読んでいると自然と力が湧いてくるようなそんなお話。もし読む本に悩んでいるとしたらこの本をオススメします。ゆったりしているときの中に置いてみるのもいいと思います。

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Posted by ブクログ 2023年02月12日

商店街の近くに住んだことはないけれど、
なんだか懐かしくてあったかい気持ちになるお話。

久しぶりに再読して、
直したい思い出を、悲しいものと捉えるのではなく、
ひとつひとつ受け止めて昇華していけばいいと
そんな気持ちにさせてくれました。

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Posted by ブクログ 2023年02月07日

過去なんて変えられないけれど、
思い出に向き合う自分の気持ちを
修正する事で、明日からの未来が開ける。
昭和レトロ感満載の商店街。
運命的な再会を果たす時計屋さんと
美容師さんの話。

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Posted by ブクログ 2022年09月13日

女性向きなのかな、という印象。
雰囲気は好きだけれども、途中で切られた感が強い話が幾つかみられた。

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Posted by ブクログ 2021年08月17日

大きな手をした伏し目のイケメンに誘われて表紙買い。
何を以てして思い出の修理が行われたのか全く分からなかったけど、人情溢れる優しい物語には癒されました。
普段は殺伐とした本ばかり手に取るけれど、たまにはラノベみたいなゆっくりとしたお話を読むのも大切ですね。

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Posted by ブクログ 2021年03月02日

田舎の商店街、ゆっくりとした
時間が流れる暖かいお話でした
連作短編集で、
たまに出てくる思い出のパーツが
最終話(虹色の忘れ物)で
繋がってくる感じが素敵だった
この作品シリーズ、
2巻目も買ったので今度読もうと思う
私も修理してほしい過去が二つある

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年04月30日

思い出が必要なのは生きている人間。
寂れた商店街で時計屋を営む若き時計職人。恋も仕事にもどん底を味わった女性が、かつて訪れたその商店街に移り住むところから物語は始まる。
いろいろな思い出がある物を、その想いとともに前に進むためにそっと背中を押してくれる。

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Posted by ブクログ 2020年09月03日

少女小説の人気作家、谷瑞恵さんの作品。

主人公は28歳ですから、大人向きのセビア色なイメージの作品です。キラキラと華やかな感じはありませんが、寂れた商店街を舞台に、時計と共に修理依頼をした人々の心の傷までそっと手当てをする時計師の青年、修司と失恋の痛みを抱える美容師、明里の恋物語が、淡彩画のような...続きを読むタッチで進んでいきます。

タイトルと表紙見れば大体内容がわかっちゃうお話なので。これ以上どうもこうも書きようはないのですが。予定調和でいいから、ゆったりした雰囲気のラブストーリーを軽く読みたいなって方には、いいと思います。

一息入れたいんだけどなという時には、すらりと読めて、いいと思いますので。

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購入済み

ほっこり恋愛もの

2013年07月05日

題名通り、思い出を修理したいような色々な事情のある人がお店に訪れる短編集みたいな感じ。その中心軸で主人公の女性と時計店の若い主人との恋愛が少しずつ進んでいく。分かるひとにとっては先の展開の予想が簡単だけど、丁寧な作りの作品なので苦にならないと思う。

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Posted by ブクログ 2021年10月02日

表紙の絵に引かれて購入。谷さんの作品を読むのは初めてで、ライトノベル作家ということで、これもそういう系統なのだろうと思ってましたが、予想に反して中身がぎっしり詰まった小説でした。明里ちゃんが時計屋さんを好きになる過程も自然で共感できます。続編が出るようなので、そこでは「時計屋さん」じゃなくて「シュウ...続きを読む」と呼んでいて欲しいです。

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