【感想・ネタバレ】なぜあの人は同じミスを何度もするのかのレビュー

あらすじ

何度言っても同じミスをする、忘れてはいけない重要な約束を忘れる、昨日と今日で意見が180度変わってしまう、思い込みが激しく話を聞いてくれない……身近なあの人の困った癖も、「記憶」の深層を知ることで対処のヒントが見えるかもしれません。思うようにいかない他人や自分との付き合い方を、心理学的見地から模索します。

【本書の内容から】
●仕事で致命的な失敗をする人に共通する弱点
●忘れ物ばかりなのにテストでは優秀な小学生
●愚痴の多い人はほんとうにひどい目に遭っているのか
●ちゃんと報告しているのに「そんなこと聞いてない」
●自分が期待していることは、「聞いたつもり」になってしまう
●30代になると流行りの歌が覚えられなくなるのはなぜか

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

記憶は思い出すときに再構成される。とてもタメになる本だった。全員が一読すべき。ーメタ認知。気分一致効果。想像と現実は思った以上に混同されやすく、想像力が豊かな人ほど記憶は揺らぎやすい。成功追及動機が強いか、失敗回避動機が強いか。4年以上前のことはいつの出来事だったか思い出しにくい。意味付け。

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2025年10月26日

Posted by ブクログ

記憶のすれ違いは仕事をする上では誰もが日常的に経験するだろう。言った言わない、前回言った事と違いますよね、なんて会話が日々周囲の人間との間で交わされる。私も上司や部下との間にそういった感情をしばしば持つし、あまりにそういった発言が多い部下との会話は、録音しないまでも、パソコンのメモ帳に何時何分何について(誰が)発言した、と言う事を記録している。特に仕事上のトラブル関連の報告は、こちらが強く突っ込むと意見をコロコロ変える人がいるから、発言を細かに記録して、前半と後半で全く違う事を言っている事に気づきながらも、それをその場で本人に「矛盾」として伝える事なく、何故そういった発言に変わっていったのか、後日の教育に役立てている。その場で指摘しないのは、大抵話がまとまらず、相手もそんな事は言っていないと(メモしているのだから間違いなく言ってはいるのだが)話が平行線を辿り、全く建設的な会話にならないからだ。
だがメモしている場合を除いて、時間がある程度経過してしまった内容については、自分の記憶に絶対の自信がある訳ではないから、良くある「押し通す」事はせずに、相手の言う事を理解しようと、自分が間違っている可能性を前提に会話する様に気をつけている。管理職の立場になられた方なら、一つの仕事、一人の部下と対峙する訳ではないから、特定の内容だけをはっきり明確に覚えて済む話ではない。膨大な量の仕事を抱えて、膨大な情報が報告から入ってきて、膨大な数の判断をしているはずだ。だから細かい内容など全て克明に記憶できないし、相手がそう言うなら、それを前提に解決策やら指示やらしていかないと、それこそコンフリクトの嵐の中で前に進む事は出来ない。
本書は心理学者である筆者が、そうした記憶違いによる「同じミスを繰り返す」要因を分析する内容となっている。過去の事を誤って記憶するメカニズム、先のこと(予定)を忘れてしまうメカニズム。それらを回想記憶、展望記憶という言葉を使って解りやすく説明している。前者は記憶を呼び覚ましたタイミングでその状況に応じて都合良く作り変えられてしまうこと。これについては私も頻繁にそうなってしまっている自覚がある。何故なら会話の流れの中で、細部にわたって覚えているはずの無い内容を解りやすく伝えたいが為に、流暢に説明する自分を、聴く側の立ち位置にも置いて話している事があるからだ。それはまるで、自分が自分に対して説明している感覚であり、時には自分で「話が長いな」と心のうちでツッコミを入れている。そういう時の話は良く「盛る」と表現される様に、内容が事実から飛躍したりする。だが大凡誰かとの会話は「盛る」同士の内容にならざるを得ない、というのも仕方の無い事だと思われる。それも記憶違いに該当するだろうし、それを繰り返すと、いつの間にやらそれが事実や経験であったかの様な記憶にすり替わる。
展望記憶については、私も記憶しなければならない状況によっては、軽く聞き流してしまったり、他の事に気を取られている事が多いから(特に仕事では常に忙しく頭を回転させなければならない)、スケジュールのアラーム機能を利用して、うっかりを防止しようとするが、これも忙しさに比例して、1日のアラームが10個を超えてくると、やや諦めも出てくる(忙しさに甘んじてる、と指摘されようが、無理なものは無理)。
本書を読めば、そうした記憶によるトラブルの発生原因やそれに伴う問題の発生抑止に繋がる事が多くわかってくる。その上で、完全にそれを防ぐ事は出来ないし、防いだところで、逆に日常や人生の中に面白みを失ってしまう事もあるから、原因を掴んでおくというレベルに止めようとも思う。何故なら、その記憶のかけ違いや、誤った記憶が、本来経験できなかった素晴らしい体験やあり得ない様な悲しい出来事を、疑似体験したかの様な、人生の充実度に繋がるものだと理解する。それが行き過ぎれば、ただのホラ吹きで終わってしまうが、誇張、盛るといったレベルは、人生をより楽しく深いものにしてくれるはずだ。
記憶はそれを記録するタイミングにおける、自分の心理状態が大きく影響する。楽しい気分で楽しく記憶するか、悲しい気持ちで、悲劇ばかりの記憶を作るかは、その心理状態に左右されるから、少なくとも、今日一日できる限り楽しい気分で楽しい記憶を一つでも刻んでおきたい。そんな気分にさせてくれる一冊だ。

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2026年01月18日

Posted by ブクログ

記憶の話。
記憶とは、曖昧で揺らぎをもつ。
自分の記憶が正しい、ではなく、情報によって、歪んでいないか、思い込みはないか、そう自問自答を繰り返していく必要がある。
過去をイメージするということは、自分自身で押し問答をして、納得のいく記憶にかえることなのだろうか?

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2025年12月06日

Posted by ブクログ

自分も娘も忘れ物やうっかりが非常に多いので参考に読んでみた。参考文献がほぼないので著者の経験と有名な心理実験結果に基づく論理展開がほとんどであった。
過去の「回想記憶」と未来の予定への「展望記憶」はそもそも違う分類らしい。そしてこの「展望記憶」が私はめちゃくちゃ弱い。著者もそうらしく対処法をいくつか書いてあったが、なぜそのような差が生まれるのかには言及されていなかった。そこが知りたかったのに残念。
ちなみに回想記憶が強い人は暇なときに過去の記憶を反芻したりする特徴があるらしい。これを読んで自分は過去の出来ことの反芻を全くしていない事に気がついた。ボーとする時の頭の中は未来の予定や計画、妄想ばかりで過去の出来事を振り返るなんて発想がなかった。エピソードの記憶があまりないわけだ。自分以外の人がそんな事考えていたなんて全く知らなかった。ちょっと今後暇な時に振り返る事を心がけようと思う。

内容としては過去の記憶は現在の自分の状況の影響を多分にうけるため簡単に揺らぐ。人によって認知の歪みがあるため同じ事柄でも受け取り方も異なる。極論を言うと事実はあるが、結局人の世には意味づけしかない。だったらいい意味づけしていくしかないよね。という入口からは予想外な出口に辿り着いたのであった。

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2026年01月18日

Posted by ブクログ

読み始めは、個人の体験談で説明されている感じが強かったのだが、だんだんと実験を引用しながら説明がされていった。おおむね他の書籍で読んだことのある説についてであったが、改めて平易にまとめられているので、これはヒトに勧めるにはちょうど良いサイズ感だと思う。おもしろかった。

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2025年12月13日

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