あらすじ
俺はお前に美味いもの食わせたい
言われた千秋が隠したい過去とは!?
自らに厳しい食事ルールを課し決まったものしか口にしない千秋。不動産営業として顧客受けも対応も抜かりなく、すべて正しいはずだった。しかし高校の同級生だった友光に再会。料理人になったきっかけはお前だと言われ、千秋は「偏食家のためのレストラン」というコンセプトの練習台になることに。質問形ゲームさながらに誘導されメニューを考えていくうち、千秋は厳格な食事の動機、友光の厚意を拒絶した過去を振り返ることになってしまい……。
電子限定書き下ろしSS「人肌で」収録。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
「正しい食事」ってなんだろう?
と改めて考えさせれ貰いました。
自分の信じる「正しい食事」を毎日規律正しく食べて生活する千秋。
ふとした時に虚しさを感じる中で高校の同級生友光と再会してから一変していくのが面白かったです。
栄養を考えて食べるのは大事な事だけれど友光の「体の欲しがる食べ物」が普通なら当たり前なはずなのに千秋にとっては辛い過去から出来なくなって(はじめは食べたいを我慢して、し過ぎて我慢というものの存在を忘れてしまった?)まるで機械のようでびっくりでした。
そんな千秋に友光が一つ一つ質問していき千秋が食べたいものを導き出す場面、凄かったです。
そこから食べる事への意識が変わり、おまけにゲイだから友光を意識し始め友光なしではいられなくなってしまう千秋の戸惑いが可愛くて。
千秋の祖父母と母への気持ちを友光に話背中を押されて母に伝えられたのは良かった。
友光がなぜここまで自分に?もしかして友光も?にドキドキしたのに友光からは「弟達」の話でガックリしてしまうのには切なかった。
けれど祖父母と母と会え、友光に「好きだ」と伝えずにいる事で後悔したくないと決心出来て友光の元に向かいそこで千秋が友光に作って欲しい料理のメニューや振られる決意には涙がじわりと出ました。
そこで友光からの告白に千秋の驚きと納得、心からホッとしました。
千秋の初キス、初体験凄く良かったです。
翌朝の千秋の幸せ感満載、最高でした。
特典ペーパーでは友光の千秋の思い出したくない過去を不用意な発言してしまってからの祖父母、母への挨拶と千秋を大切に思う友光が良かったです。