【感想・ネタバレ】板垣征四郎の満洲事変~本当に独断だったのか?~のレビュー

あらすじ

1931年9月18日の柳条湖事件を機に満洲を侵略したのちに「満洲国」建国を宣言し、戦争拡大、日米開戦への道を決定づけたともいえる満洲事変。後世からは「軍部の暴走」と評されることが多いが、本当なのか? 歴史のターニングポイントであるこの事件を、関東軍高級参謀として石原莞爾とともに決行した板垣征四郎にスポットライトを当て、その人間像や思考、彼を中心とした人間関係から分析し、真実を浮かび上がらせる。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

これまで自分が抱いていた「満州事変=関東軍の暴走」という単純なイメージが大きく揺らいだ。実際には、当時の日本全体が満州に希望を託し、現状を打破しようとする空気を共有しており、その思いを具体的な作戦として実行したのが板垣征四郎や石原莞爾を中心とする関東軍だったことを知った。

また、戦後の裁きについても強い違和感を覚えた。戦勝国が敗戦国を一方的に裁く構図は公平とは言い難く、板垣が提出した数々の証拠も、満州国の利権や民族尊重の側面を示すものであったにもかかわらず、証拠としてさえ受け付けられなかったという事実には納得できなかった。

さらに印象的だったのは、板垣が投獄された後もなお日本の未来を案じ続けていた姿である。彼の行動や思考からは、日本を深く愛し、その行く末を真剣に考えていた人物像が浮かび上がってきた。過去の歴史に学ぶとともに、今を生きる私たちも国を思い、より良い未来を築こうとする姿勢を持たなければならないと強く感じた

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2025年08月23日

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