あらすじ
泉鏡花文学賞受賞作。年寄り海女と水産学校卒の孫との異色海洋冒険小説。天皇海山列、春の七草海山、海底につきささる戦時の潜水艦。円熟した作家がユーモアのある名うての文体で挑む傑作長編。解説・綿矢りさ
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Posted by ブクログ
人の世には歴史がある。
忘れ去られても、事実として残る。
書物か言い伝えか、今で言うと映像か。
だが、事象は残るが思念は残らないから、
ただただその時代を生きていた人の気持ちに対して、思いを馳せる。
そう思わせてくれる一冊。
Posted by ブクログ
五島列島のとある島で、長男夫婦と孫息子夫婦と暮らす海女さん。その地域では海女は85歳になると、倍暦といって春と秋の彼岸に1歳ずつ歳をとるようになるそう。つまり、85歳は170歳になるわけで、人間を超越した、仙人のような、神様に近いような存在になるようだ。
一歩間違えば死に直結するというリスクを負って、2~3分も息を止め、素潜りで20~30メートルも暗い海の中へ潜る熟練の海女さんたちの姿は、なんというか、陸で生きる自分とは違う生き物のよう。
最後のクライマックスが圧倒的だった。