あらすじ
読後、涙が止まらない。
路線図には載っていないその駅で、
二度と会えないはずの人が待っている――
千葉県内を走るローカル線、久留里線。その車内にはときどき、白黒の猫が乗っている。猫が降りるのは、路線図には載っていない「くるり駅」。誘われるように猫についていくと、改札を抜けた先にあるどこか懐かしい町に、もう二度と会えないはずの大切な人が待っていて……。初恋の人、最愛の母親、大好きな飼い主――悲しい別れから立ち直れずにいる主人公たちの心の再生を描く、連作短編集。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
くるり駅という不思議な駅にたどり着く人達のお話。
突然の別れ、後悔、もう一度会いたい、そんな時に、くるりという不思議な猫に導かれて訪れる自然溢れる場所。
色んな思いを残してしまった人達の短編になっていて、心あたたまります。
Posted by ブクログ
切ない、とにかく切ない…猫が誘う「さよならをする為の町」のお話
列車に乗っていて気付いたら知らない駅に着き、猫に誘われその駅で降りたら少し古びたまるで人気の無い不思議な町だった…これだけ聞くとホラーですね
店主も客も居ないのに出来立ての料理や珈琲が置かれた喫茶店なんてまるでマリー・セレスト号です。
しかしその町ではもう逢うことが出来ない大切な人と逢うことが出来る…そしてその人は幻想では無い。だから自身がこの世の者ではないコトを自覚し、くるりに誘われた主人公達が本来ココに居るべきではない事も自覚しているのです。
叶うならばもっと一緒に居たい、その気持ちを持ちながらも本来在るべき場所に主人公を送り出す…どの話も見ててホントに切なくなりました…
これは電車の中では読めないですね…ホント泣きそうになりました…
Posted by ブクログ
今回も、外で読むには危険なお話だった。
2度と会えないはずの大事な人のもとへ運んでくれる不思議な列車。
導くのは白黒猫。
どの話も胸に迫る。
特に3話目以降は痛いほど。
子供や動物メインにもってくるのは反則だよーーー。
久留里線、乗りに行きたいな。
Posted by ブクログ
馴染みのある路線がでてくるので購入。泣けた。第4話まできたとき、「くるり」という案内猫にそっくりなカギしっぽの愛猫を抱きしめて声を出して泣いた。サヨナラを言えなかった人や猫が、「くるり」の案内で降り立つ「くるり駅」。逢いたかった人に会える駅。でもずっとはいられない。だって逢いたかった人は…。どの章もせつない。きちんとサヨナラをできる最後の場所「くるり駅」そこで帰りの電車に乗れた人はきっとこの世を生きていく。そう願ってしまう。2巻もでないかな…。
Posted by ブクログ
⭐️くるり駅でさよならを
くるり駅はこの世とあの世との狭間の駅。大切な人に最期のお別れを言えなかった者が降りる駅。いずれの話も切ない。久三子さんはいつまで団子を焼き続けるのだろう。ラストに仄かな希望が・・・。魂が揺さぶられる連作短篇集だ。