あらすじ
今だからこそ語れる子ども時代、デビュー当時、そして父の死――。東京の「街」に重なる記憶をめぐる自伝的エッセイ集。書き下ろし「二度と行けない場所たちへ」を新たに収録。
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Posted by ブクログ
タイトルの通り、これまで暮らしてきた街や、家族旅行で訪れた思い出深い場所について綴られたエッセイ。なかでも印象に残ったのは、サイキックカウンセラーの友人とのエピソードです。彼女との交流は、その後の章でもたびたび登場し、著者の心の支えになっていることが伝わってきました。
街の記憶をたどる中で、「死」というテーマも静かに浮かび上がってきます。大切な人を失ったときの喪失感と、そこに宿る温かい記憶。そんな思いに寄り添うように紹介されていたのが、ヒロトの言葉——「いなくなったことはたいしたことじゃない、いたことがすごいんだ」。この一言が、読後も深く心に残りました。