あらすじ
人気者だった親友の洋輔が転校してから、宏伸の毎日は冴えない感じだ。特にやりたいこともなく、クラブ活動の写真部でも、部長からしかられてばかり。そんなある日、祖父の古道具屋で、大砲みたいにごつい不思議なカメラに出合う。世界一長い写真が撮れるカメラって!? その日から、宏伸の日常がきらめき始める。ワクワクして胸にジンとくる、青春小説の新たな傑作!
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Posted by ブクログ
長~い写真が撮れるというちょっと一風変わったカメラを手にした中学3年生が学校生活の思い出にと全校生徒を巻き込んで、素敵な思い出を残そうと挑む青春小説です。
最終的にはカメラの製作者と一緒に「世界一の長い写真」というギネス記録にも挑みます。
360度(つまり自分の周りを1周)撮影できるカメラが登場し、さらには製作者の松本さんはこのカメラをさらに改造して何十メートル・何百メートルの写真を撮影できるカメラまでを作ってしまいます。
ただ、そこでふと気づく。「そんなカメラを作ったものの、果たして何を撮ればいいのか?」と。
松本さんが初期に製作した「360度カメラ」で撮影を重ね、満足のいく1枚を撮ってしまった主人公も同じ悩みを抱えていました。
「このカメラで何を撮ればいいのか?」
その悩みから出てきたのが「世界一長い写真」と「集合写真」というキーワードでした(続きは本の中で)
本作の中で個人的に一番胸が熱かったのは、「世界一長い写真」を撮るための準備と撮影風景の描写です。
自分もカメラマンをしていますが、「写真を撮る」というのは写真という形を残すだけでなく、実際に撮影準備や撮影現場をお客様と一緒に楽しむ(思い出に残る撮影体験を提供する)ということでもあると思います。
写真を撮るということは撮った写真を楽しむということだけでなく、撮る瞬間や撮る前を誰かと共有し楽しむこと何だなと改めて思い出させてくれました。
ぜひ写真をやっている人、これから始めようと思う人、そして写真で悩んでいる人に読んでもらいたい1冊です。
Posted by ブクログ
いや、うまい。すごく素敵な高校生の描き方だった。というか、出てくるキャラがこぞって魅力的。テーマもなんかすごくいい。長い写真を撮ろうってただそれだけなのに、熱くなれちゃう高校生のエネルギーが、なんかちょっとだけ伝わってきた。ここが山場ならば、もっとここに物語の全てを集約しちゃってもいい気はした。また、あっちゃんの結婚なんて本当に蛇足。そうじゃない展開が欲しかったなー。エリカも中途半端な描き方されてたから、もっと裏まで覗いてみたかったなー。惜しい!惜しいけど、面白かった。
Posted by ブクログ
とても爽やかな青春物語。でも主人公の内面、心の声を中心とした表現が的確でリアル、まさに15歳の少年がそのまま表現されている。
物語が進むにつれて、少年の心の声も明るく、前向きになっていくのが分かる。
Posted by ブクログ
誉田哲也さんの本初めて読んだけど、読みやすくなかなかおもしろかった。
モデルがいるところもなんか良かった。
ちょいブス部長の三好が後半さすがにウザくなってマイナス1。