あらすじ
強者が押しつける「正しさ」と暴力や分断がはびこる現代社会.そこで置き去りにされているのは,尊厳を踏みにじられた人々が紡ぐ〈小さな物語〉――恐ろしい怪物の物語として知られる『フランケンシュタイン』を,10のテーマを通して多様な作品群と縫い合わせ,読む者をケアの本質へと誘う.想像力を解き放つ文学論.
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Posted by ブクログ
タイトルからは看護が想定されるが全く異なるものであった。フランケンシュタインからはじめるという副題でも、怪物の話からは想定がつかない。目次を見て、戦争、親ガチャ、レイシズム、インターセクショナリティ、愛、エコロジー、ケアの倫理で「虎に翼」のテレビドラマがでてきてやっと分かる次第である。
ケアの論理よりも現在の問題にピッタリ合うタイトルだと学生が読むと思う。「世界」に連載されたものをまとめた本であるが、連載とは思えないほど内容が一貫している。リニューアルした「世界」がこうした連載を掲載しているとは思わなかった。
学生がジェンダーやレイシズムを知るにはいい本である。