あらすじ
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日仏両国が鉄道技術の粋を集めて完成させたTGVと新幹線。一見似ているようで、技術的思想が全く異なる両システムを、全角度から比較分析したはじめての本。(ブルーバックス・2008年10月刊)
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Posted by ブクログ
欧州と日本の違いをいろいろ示している。
安全,管理に関して,欧州では規格重視だが,日本は法令重視かなにもないかのいずれか。
欧州が多数の国家の集まりであったので、法令だけで統合がむつかしかったからかもしれない。
細かい仕様の違いは、その理由が歴史的なものと、技術的なものと、自然環境,人口分布など、要因が分かって来ると理解できるかもしれない。
Posted by ブクログ
割かしマニアック。作者は某うちの会社の元パリ事務所長らしいですし。
さて、TGVと新幹線、何が違うのか。本職の視点から見ると
TGVは在来線混在が前提、
新幹線は専用路線が基本
なのではないかと思う。
ヨーロッパのターミナル駅には在来ローカル線も、高速鉄道も一様にホームに並んでいる。
在来線も高速鉄道も同じ線路を走るから基準は在来線になる。
利点としては、高速区間は時速300km運転で走って、既存の駅に到着する事ができる。建設費は安そう。従来の在来線を活かしたネットワークを構築できる。
対して新幹線、専用軌道を通るから新幹線専用の安全規格に準拠する。単一のシステムだから安全。TGVが列車衝突を考えた車両設計しているのに対し、新幹線はそもそも衝突事故が起きない前提の車両設計。在来とは関係ないから、より定時運転が可能になる。
デメリットは新線は一から全部作らないといけないし、既存の駅に建設場所が無いと、市街から離れたところに駅作って「新○○駅」なんて使えない駅ができるわけですよ。
というTGVと新幹線の違いを簡単に解説。どっちがいい、どっちが悪いというのも一概に言えない。