あらすじ
きっと幸せになれると信じていたのに。ラニは母の故国ラヒリの王の求婚を受け、王妃となった。貧しい村娘に訪れた幸運を、周囲の誰もが羨んだが、冷酷な王がラニを愛する日はこなかった。ラニは孤独に耐え、王妃の役割を演じ続けた……。5年後、国王が急死し、葬儀のため王の弟アルン・ジャヒールが帰国した。ラヒリの法律に従い、世界的に有名なこの魅惑のプレイーボーイと、ラニは結婚することになる。アルン・ジャヒールに見つめられた瞬間、ラニの体を今まで感じたこともない熱い渇望が駆け巡った。■ジェニファー・ルイスのロイヤル3部作〈王宮のスキャンダル〉――3人のプリンスたちが波瀾を乗り越え、真実の愛をつかみとる情熱の物語です。
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Posted by ブクログ
面白かったです。
国王に見初められて結婚したヒロイン、ラニ。
見かけは温厚で紳士な夫は実は、冷酷な独裁者で、ラニは長らく愛のない結婚生活に苦しんでいました。
そんな時、夫が亡くなり、夫の弟が帰国。
慣習に従い、ラニは義弟と結婚しなければならない。
また、愛のない結婚、冷たい夫に虐げられるのかと、ラニは絶望の淵に立たされるのですが―。
ヒロインの予想を裏切り、義弟は夫とは違い、心やさしい責任感のある男性でした。
しかも、久しぶりに再会した二人は互いに激しく惹かれ合いました。
予想通り、結末はめでたしのハッピーエンド。
定番どおりの展開とはいえ、面白かったし読後感も良かったけど、物語りの始まりから既に亡くなった前国王―ラニの夫、描写からどんな人だったのか想像は付きますが、何か一一貫して酷い描かれ様で、ちょっと気の毒な感じがしないでもありません。
また、物語りの進行上の伏線でしょうが、その前夫である国王が「生存している可能性」を具体的に次々と挙げていったにも拘わらず、最終的に死体となって発見される、、、というところがどうも都合良すぎる展開というか。
ここの辺り、読者にも「生きている可能性のある証拠が見つかったにも拘わらず、何故、彼が死んだのか」という具体的な納得できる「事実」というか証拠を提示してくれた方が良かったかなと思います。
「生きて居るかもしれない」が、最後は「死んだ」といきなり来ると、いかにも主役の二人がまとまるために「死んだ」と都合の良すぎる展開に思えるから。