あらすじ
雪模様の12月のロンドン。メロディは病室の窓から外を眺めていた。今日は退院の日。ようやく背中と両脚の大怪我から歩けるまでになった。なのに心は晴れない。傷が完治することはむずかしいからだ。ジークと築いたダンサーのキャリアがすべて水の泡となってしまう。メロディは実業家の彼に見いだされて妻となり、公私ともに絶頂の時期を過ごしていた。でも彼の期待にはもう応えられない。メロディは夫に離婚を申し出た。華やかな世界から身を引いて、別の世界で生きていこうと決めて。メロディは誰にも告げず、すくむ足を励まして、ひとりで病室を出た。そのあとすぐ、病院に駆けつけたジークに会うとは思いもせずに……。
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Posted by ブクログ
いい話
ロマ度低めで(ヒーローの愛あふれる甘~い言葉は沢山あるんだけど)クリスマスストーリーに載せた方が良かったんじゃ?
ヒロインはヒーローに引け目を感じ、ヒーローをとりまく女性や華やかな世界に嫉妬しそうな自分を恐れてる。そんな気持ちが丁寧に書かれているけど、たった24時間の話なのであまり動きがなくちょっと中だるみ(それもクリスマスストーリー用の短編だったら良かったのではと思った理由)
でも、とにかくヒロインにメロメロなのを隠さないヒーローが切なくて◎
ヒロインが心を動かされた「恐れるべきは恐れそのもの。私は恐れてなんかいない、そんな簡単なことじゃないって突っぱねた。自分を正当化しようと思えば、理屈はいくらでもつけられる」は示唆に富んでるな…