あらすじ
愛する人の生と死から、最期まで目を逸らさなかった著者は強靭なわけではない
ただシンプルに「愛した」のだと思う ――西 加奈子(作家)
NYタイムズベストセラー
ラスボーンズ・フォリオ賞最終選考作品
「どうかこのことを書いてほしい」と夫は言った――
小説家で心理療法士のエイミーは50代で、お互い別の相手と暮らしながらも建築家のブライアンと恋に落ち、結婚。しかし12年後、最愛の夫の異変に気づく――ブライアンはアルツハイマー型認知症だったのだ。
「自分の死に方は自分で決めたい。どうにかして手はずを整えてもらえないだろうか」と言う夫の希望を叶えるため、苦悩しながら手を尽くし、以前の幸せな生活、二人の出会い、ブライアンという人を振り返る愛と喪失のメモワール。
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Posted by ブクログ
2025/08/18
村井理子おすすめより
安楽死肯定派で何冊も関連する本を読んだ。だいたいはもっともな状況が描かれ決行した人、できずに国に戻った人(これはひとりだけ)で多分誰が読んでも納得のいく自死だったと思う。この本にはその状況が詳しくは書かれていないため夫のブライアンの決行理由が分からず。後でタイトルを改めて見て、間違いではないと思ったが読みたい内容ではなかった。安楽死を望む本人の気持ちでなく見送る立場での本だからかな。チューリッヒにきちんとしたスーツケースを持っていき処分して帰国は考えられない、それは同意できた。ふたりで海外に行きひとりは片道切符、というのはあまり無い。ひとりの帰り道がきつかった、というのを読んだことがあったため、親友が迎えに来てくれるのはいいと思った。