あらすじ
イランとはどういう国か。その歴史を図やイラストを使いながらわかりやすく、ていねいに描く。コラム「そのころ、日本では?」「知れば知るほどおもしろいイランの偉人」も役に立つ。
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Posted by ブクログ
その土地に1日でも滞在したり、そこの住人を1人でも知っていれば、得意顔で「その地」を語る場合もあるだろうが、全く未経験のエリアに関しては勘が働かない。中東はまさにそんな場所だ(仕事の関係で付き合いが無くはないが)。
で、何度もトライしては頭が混乱するが、本書はそのトライの一環。初心者向けなので、より頭の整理がし易い気がする。
ー イランは、かつて最高気温74℃を記録したことがあるほど夏は暑く、降水量が少なく乾燥しているため砂漠も広がります。ただ、山麓には川が流れ、カナートと呼ばれる地下水路も整備されており、農業がさかんな国でもあります。
序盤からマジ!?って何かメモを間違えたかなと疑いネットで調べるとジブチ共和国の70℃が世界最高気温らしくイランは出てこない。ただいずれにせよ近いレベルだし、人が生きていけない温度には変わりない。この時点でビビる。暑くなってきたとは言え、日本はやはり良い国だ。
ー 世界史でイランが最初に登場するのは、紀元前4000年代の末です。このころ、ザグロス山脈の南部とペルシア湾に囲まれたエラムという地域に、エラム人が存在しました。エラム人がどこからきたのか、またイラン人の祖先であるかどうかは不明ですが、イラン地域に登場する最初の人びとであることは確かです。同じころ、ザグロス山脈の西側には、四大文明のひとつメソポタミア文明が栄えていました。メソポタミアとは、「チグリス川とユーフラテス川のあいだの地方」という意味で、ふたつの川の流域では農耕や牧畜が行われていました。メソポタミア文明が広がったエリアは、ふたつの川が接近する地域で、南北に分かれていました。北はアッシリア、南はバビロニアといいます。
ー ササン朝の滅亡後、新たな統治者となったウマイヤ朝によって、現在のイラン一帯にはイスラム教がもたらされました。それまで国教とされていたゾロアスター教は、禁止こそされなかったものの、イスラム教でない宗教を仰する者には、ジズヤ(人頭税)という税金が課せられました。その結果、イスラム教へ改宗する者が増えていき、ゾロアスター教は衰えていきます。
あまりメモばかり載せても仕方ないと思い、序盤の内容を中心に。70℃超えが気になりつつ。イラン再発見の良書。