【感想・ネタバレ】ロマンティック・プリンスのレビュー

日生水貴

「いったい、どうしてこんなことに……」獣医師の麻生悠は困っていた。困りきっていた。7つも年下の男子高校生に一目惚れされ、日参の勢いで職場に押し掛けられているからだ。鷹司誉──五摂家の流れを汲む名門の四男だという彼は、そこまで完璧でなくてもいいだろうとツッコミたくなるほど、求愛に余念がない。優雅な物腰、絶やさぬ笑顔、一糸乱れぬ身嗜み。標準装備のそれらを駆使し、全力で口説いてくる王子様に、悠が抗う術はあるのか!?

[ブクログ · ★★★★☆]

好きになったらとにかく一直線にアプローチをする誉。高校生とは思えないほど落ち着いているけれど、悠のことになるとちょっと子供っぽくなるのが楽しい。悠も、迷惑そうにしつつも、誉のことがどんどん気になる存在になっていくのが伝わってくるし。動物が好きで大切にしたいと思っている人たちばかりで、この人たちと暮らしている動物は幸せだろうな。と思った。誉にとっては、大切にしたいと存在であると同時に、最大のライバルになりそうだけど。