【感想・ネタバレ】恋狂ひのレビュー

あらすじ

友人と旅行代理店を経営している四二歳の鞠子は、十一歳年下の男と付き合っているが結婚する気はない。そんな彼女が、亡父から相続した元遍路宿の古民家を訪れ、そこで古い日記を見つける。四国遍路で果てる覚悟の女が戦前に書いたと思われる旅の記録を読み、自身も女の生と性に揺れる鞠子はこの遍路日記に飲み込まれるようになり……。単行本『いきぢごく』を改題。(解説・杉江松恋)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

瓶覗、この本に出て来たワード。
空の色を映しとった、はかない色。空を恋う色。綺麗な色。初めて知った。
私は寧ろ、姉の亜弥の話、どんな手を使って幹久を奪ったのだろうか?
これには無いが、気になってしまい知りたいと思ってしまう。
 

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2022年05月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

体の芯を蕩かすような官能から逃れられない女の悩ましい血と人を恋う狂おしさに彩られ、独身キャリア四十路の鞠子の道ならぬ男女関係と千々に乱れる想いを綴る女遍路の手記が交互に語られていく。
途中までは鞠子を理解できなくてページが進まなかったが、それぞれが心に抱える修羅が露わになる怒涛の終盤は愛憎の“いきぢごく”に絡め取られて出口の見えない緊張感の連続。女の立場で読めば恋愛小説、親の立場で読むと限りなくサスペンス。
鞠子と歳が近いせいか自分の過去にふと引き戻されたり眠る感情を揺すぶられたり、作者に見事かき乱された。

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2022年08月20日

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