【感想・ネタバレ】深く深く、砂に埋めてのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

2007年作品。真梨幸子作品なので、さぞイヤーなミステリーかと思いきや、ファム・ファタール=運命の女を描いたロマンティックなミステリー。
殺人事件の真犯人は誰か、というミステリーを縦糸に、ヒロイン野崎有利子を取り巻く人間関係を描いています。
単にミステリーとして面白いのですが、ヒロイン有利子に恋したあまり、社会的地位も財産も無くしていく男たちの破滅っぷりがとにかく甘美で、読んでいて胸がときめきましたね。
まるで読んでいる自分も有利子に恋をしているような気分になり、読み終わった今は、恋した有利子に全て奪われ捨てられたような空虚感さえあります。
『殺人鬼フジコの衝動』の、美しさを手に入れていくヒロイン藤子も相当魅力的でしたが、美しく生まれ育ってしまったこの作品のヒロイン有利子も魅力的なヒロインです。

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2017年06月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

真梨さんの作品なので、もっと後味の悪い物を想像してたが、ある意味、純愛?のような物語。ラストは、愛を貫いた男がいた。。側から見たら、堕落人生で最悪だけど、彼には幸せだったのだろう。
ここまで、愛にハマり身を落としていく人達が、現実の物語のようで、恐ろしかった。
悪女というか、素直で天然なところが、本当恐ろしく魅力的なんだなーと思わされる。
お母さんは本当最悪だね。。
いつものイヤミスとは違う、なんだか違う意味で心にきた作品だった。
真梨ワールドにハマってます。

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2021年09月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルが気になって購入。
ちゃんと終盤で回収してくれる。

激しく愛することで壊れていく男女。
皆、誰かに愛されたかった。
それがうまくいかないし、崩壊する。
嘘をつくし、人間のずるさ、醜さもあり。

自分の美しさを、最大限に利用して(母親が関与しているものもあり)生きている有利子。贅沢な暮らしと自由と愛がほしい人物。それなのに、忘れられないひと、その男が、地位も名誉もなくなっても、側にいたいと望むひとが、ひとり現れるのだけど…。最期は唯一の願いが叶うが…。いろんな人を巻き込んだ人生だから、しょうがないのか、でも、境遇を思うと、もっと他に選択はなかったのかとか、かなしいと言う感情が正解なのか複雑な心境だ。
ヒモ同然の男でも、捨てられなかった女たち。

全てをなくしても別れられなかった男たち。

その都度、選択しなくてはいけない道を、ことごとく間違って進んだ人たち。

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2021年09月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

悪女小説であり、サスペンスであり、悲恋小説である。悪女といいつつ有利子がどこか無垢なのが痛々しい。ラストはメリーバッドエンドかな…。

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2015年11月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

かつて一世を風靡した美貌の女優・野崎有利子。
奔放な彼女に魅了された男たちは彼女の為に浪費し朽ち果てる。
そんな男たちの一人が、殺人と詐欺の容疑で逮捕された。はたして有利子は悪女か、それとも聖女なのか…?

あいかわらず、どろどろの人間関係を錯綜させる真梨幸子劇場の通常営業です。

絶世の美女の有利子に翻弄される周囲の人たちの視点で話は進んでいきます。
有利子にかかわると周りの人間はほぼ全員、人生のバランスを欠き、どこか歪んでいってしまいます。
人を狂わす磁場のような有利子なのですが、彼女視点の語りは無いので真の思惑がわからず、結局彼女が無自覚だったのか悪女だったのか謎のまま。
女の不自由な生きざまが哀しく、侘しい。

終盤は展開が急すぎて、なんだか雑。
つっぱしる筆の走りに読者が置いてけぼりに。

先に『女ともだち』を読んでおかないと意味不明な部分があるらしく、まだ未読だった私は残念でした。

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2016年12月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ヤツはまだ生きているぞ・・・絶対に。
相変わらず謎が多いし、ちゃんと繋がってるんか~??
私の勝手な解釈ではすべてがゆりこの手の中で転がされている。
もしくは辰子の計算通り??

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2014年01月29日

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