あらすじ
父のデビュー作の初版本はどこに? スナックのママさんの予知能力は本物なのか? 夜な夜なリコーダーでゲーム音楽を吹き鳴らす怪人の正体は? 無意識に食べたクッキーにはどのキャラクターが描かれていた? そして、またしても居酒屋が消えた!? ミステリ談義の集まりにひとりゲストをお呼びして、毎回カフェでゆるゆると行う推理合戦。それなりにみんながんばるのだけど、謎を解き明かすのはいつも店長の茶畑さんなのだった──しかし今回は例外あり? 期待の新鋭が贈るミステリ・シリーズ、新キャラクターも登場。お待たせしました第二集です。/【目次】コージーボーイズ、あるいは笛吹き男の怪/コージーボーイズ、あるいは猫形クッキーの謎/コージーボーイズ、あるいは四度ドアを開く/コージーボーイズ、あるいは屋上庭園の密室/コージーボーイズ、あるいはふたたび消えた居酒屋の謎/コージーボーイズ、あるいは予言された最悪の一日/コージーボーイズ、あるいはヤンキー・パズル/あとがき
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Posted by ブクログ
第2弾である。コンパクトにまとめられ、趣向をこらしたいくつもの謎が、カラフルなキャンディの詰め合わせのように思えて楽しい。
今回は読むのに熱中してしまい、謎解きはどれもかすりもしなかった。それにしても相変わらず、あとがきで取り上げられる作品が読みたくなって来るのが困る。「黒後家蜘蛛の会」もどこかにしまい込んであるはずだが、新しい解説がある新装版を入手するべきかなぁとも思ったり。
蛇足だが、「しっぽねこ」「くらり」のお友だちとしてグッズ展開しないのだろうか?あったらきっとお迎えするのに。
Posted by ブクログ
実は「コージー」が〈居心地のいい〉を意味するものだとは知りませんでした。(有名な洋菓子カフェチェーン店の名前の意味もそういうことか!といまさら…)そしてミステリーに「コージーミステリー」というジャンルがあることも初めて知りました。しかし本文やあとがきでも言及されているように設定の原型にあるのはアシモフの「黒後家蜘蛛の会」シリーズです。そもそもそれ自体が「隅の老人」などの安楽椅子探偵ものの変奏だと思うのですが、社会的地位が高い、少なくても安定している、あるいは知的水準が高いことを自認しているメンバーが、持ち込まれた謎についてあれこれ推論を立て失敗する中で、彼らに仕える給仕が語られた情報だけで解いてしまう、というフォーマットです。その推理を巡る会話の楽しさと、論理的思考の鮮やかさで学生時代にめちゃハマりました。なるほど、黒後家蜘蛛の会はコージーボーイズだったのですね。2〜3年前に宮内悠介の「かくして彼女は宴で語る」を読んだ時に「黒後家蜘蛛の会」がベースだ!と古い創元推理文庫を引っ張り出して読みました。そしてこのスタイルのミステリーはアシモフの描く男性主体のクラブ文化のディレッタントな雰囲気や、宮内の持ち出した大正ロマンの時代の芸術談義のような舞台設定の装飾の役割も大きいのだと思います。ある種の浮世離れ感とでも言うか…そして、その装飾を外してメンバーも謎も「コージー」にしたのが本書なのかも知れません。いやいや中央線文化圏の香りが漂う呑気な感じ、これこそが現代的な装飾なのかも知れませんが…。一作ごとに本文で言及されたミステリーについての作者の解説がつくので、短編名作の教科書としてもうれしいです。
Posted by ブクログ
ちょっとしたゆるい謎解き軽い読み物ミステリのシリーズ二作目。だらだらとのんびり読めるというのはいいですね。とにかく軽い読み口なのであっさりと読み終わってしまう。コンセプト通り、なんでしょう。
新キャラ投入!ということですが、別に黒木くんいてもそんなに話が広がるわけでも・・・というか、コージーボーイズの面々も特にそんなに掘り下げがあるわけでもないか。いや福来さんだけは妙にキャラの掘り下げっぽい話が多いような気がする。今回もまた居酒屋の話あるし。ひいきされてんのかな?作者の投影キャラだから書きやすいのかな?まあ他の人たちのプライベートが別段気になるというわけでもないので別にいいんですけど。
Posted by ブクログ
コージーボーイズの話、2作目
初版が2025年だったのもあって、コロナとかTwitterとか、最近の流行り?とかみたいな、新しめの話題?テーマ?もあって、それ選んだかっていう楽しみも( ´›ω‹`)
Posted by ブクログ
【収録作品】
コージーボーイズ、あるいは笛吹き男の怪
コージーボーイズ、あるいは猫形クッキーの謎
コージーボーイズ、あるいは四度ドアを開く
コージーボーイズ、あるいは屋上庭園の密室
コージーボーイズ、あるいはふたたび消えた居酒屋の謎
コージーボーイズ、あるいは予言された最悪の一日
コージーボーイズ、あるいはヤンキー・パズル
同人誌の主幹・歌村ゆかり、小説家・福来晶一、古書店主兼評論家・伊佐山春嶽、編集者・夏川ツカサ(ぼく)の4人によるコージーミステリ好きのための会、《コージーボーイズの集い》のシリーズ第2弾。
カフェに新人アルバイト・黒木が加わる。
肩の力を抜いてのんびり読める日常の謎系ミステリ。